朝日俊弘の発言 (法務委員会、厚生労働委員会連合審査会)

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○朝日俊弘君 確かに、私が思うには、極めて立案過程の検討は不十分だったと言わざるを得ない。
 例えば、例の大阪の池田小学校の事件を起こした某被告にしても、以前に措置入院の経験があるんですよね。そのときの経緯などを、そして今回のあの悲惨な事件に至った経緯などを丁寧にケーススタディーしておけばこんな法律出てこないんですよ、どう考えても。ところが、あのときに、何と小泉総理がミスリーディングしたんですよ。新聞報道をぱっと取り上げて、それで刑法改正も含めて検討しろと、こうやったんですよ。そこから事の間違いが起こっているんですよ。もう一遍、私は、あの事例の丁寧なケース検討から始めてみたら違う結論が出ていると。そこのところがどうも最初の取っ掛かりのところから納得がいかないものですから、今の御説明で納得するわけにはいきませんが、この問題については更に問題点として残して、次の質問に移ります。
 なお、念のため申し上げておきますが、このお手元にある資料は、厚生労働省の方は毎日新聞のデータに突き合わせるために四十件しか出していません。だから、本当ならば、全件調べてどうなっていたかというスタディーが必要だというふうに思いますし、それと、警察庁の方のデータとがどこでどう食い違うのかというのもひとつきちっと調べておいてください。
 私は、かなり事実確認に、通報に基づく鑑定書に書いてある項目があるんですよ、あれ、チェックするだけで、問題行動、何たらかんたらと例が書いてあって、ちょっちょっちょっとチェックを入れるだけで、そういう書類になっているんですけれども、かなり事実確認が厚生労働省サイドは甘いというか、かなり十分に調査した上で項目にチェックをしていない。それは恐らく、自傷他害のおそれという極めてあいまいな概念なるがゆえに、そこまで厳密さを求めていないというところの気持ちがあるのかもしれませんが、警察庁の方の数字と随分と開きがある。ここは開いたままでいいのかという問題はある、今後の問題として。なぜならば、現行措置入院制度はちゃんと引き続き残るわけですから、ここはひとつ今後の課題としても検討しておいてください。
 その上で、ちょっとまだ大事な問題が残っていますから、次の課題に移ります。
 再犯のおそれの問題について、これは衆議院では去年の六月、七月段階では随分と議論になりました。例のオックスフォードの教科書まで出てきて、えらい具体的な議論やっているなというふうにはたから思っていました。具体的な割には表面的な議論に終わったというふうに思いますが。
 さてそこで、前回、修正案の提出者にこういうお尋ねをしました。法律の第一条の「目的」のところ、病状の改善及び同様の行為の再発の防止というところは、そのまま政府案のとおり残してあると。ただ、入院等の要件を判断する場合の文言としては、再び同様の行為を行うおそれという表現を変えて、同様の行為を行うことなく社会復帰することを促進というふうに修正されました。これは一体どういうことか。両方併せて読むと、結局は、再び同様の行為、同様の対象行為を行うおそれがあるかないかということがやっぱり入院等の判断の重要な要件になるんじゃないか、変わらないんじゃないかということをお尋ねしました。そしたら、修正案提出者は、こういうふうにおっしゃっていました。「これに伴って同様の行為を行うことなく、」との要件を加えた趣旨は、本案の第一条の精神障害の「改善」、「これに伴う同様の行為の再発の防止を図り、」というのも同様の趣旨だということだというふうにお答えになりました。
 ということは、やっぱり再犯予測の問題は修正案にもかかわらず厳然として保たれている、要件として、というふうに私は解釈をしていますが、この点について、法務大臣はどう解釈されていますか。変わったですか。

発言情報

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発言者: 朝日俊弘

speaker_id: 25759

日付: 2003-06-02

院: 参議院

会議名: 法務委員会、厚生労働委員会連合審査会