保坂三蔵の発言 (本会議)
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○保坂三蔵君 私は、自由民主党・保守新党及び公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました平成十五年度予算三案に対し、賛成の立場から討論を行うものであります。
まず初めに、今般の米国等によるイラクへの武力行使に対する我が国政府の決断は、世界平和の維持に向け、国際社会の一員として責任ある日本の立場としては当然の決断であり、国際協調と日米同盟の両立を図るものとして強く支持するものであります。
今後は日本政府の積極的な行動によって和平が早期に回復することを心より期待をいたします。さらに、事態の推移を見守りつつ、人道支援を始め、戦後のイラク復興をも視野に入れた積極的な貢献など、国際社会の中で我が国に対し求められている役割に迅速かつ適切に対応されるよう求めるものであります。
日本経済は戦後経験したことのないデフレ状態が継続しております。小泉内閣は、発足以来、我が国の経済と社会の再生に向けて、聖域なき構造改革を着実に推し進めるとともに、税制改革や経済活性化に向けた構造改革特区の実現や特殊法人改革など様々な課題に積極果敢に取り組み、着実な成果を上げてまいりました。
十二月には、デフレを克服し我が国経済を着実な回復軌道に乗せるための補正予算を十五年度予算と一体の十五か月予算として編成をいたしました。また、税制改革におきましても、活力ある経済社会の構築に向け、従来の制度を大幅に見直し、我が国産業の競争力強化や次世代への資産移転の円滑化等のために、国だけで約一兆五千億円に及ぶ減税を実施することとしております。
本予算は、厳しい財政状況の中、歳出の構造改革を徹底的に進めつつ、セーフティーネットの充実、雇用創出、科学技術等に重点的に配分する等、我が国経済をデフレから脱却させ、自律的な拡大軌道に乗せるための最大限の努力と英知が盛り込まれており、大いに賛意を表するものであります。
以下、本予算に賛成する主な理由を申し述べます。
賛成の第一の理由は、極めて厳しい財政状況の下、無駄を徹底的に排除し、持続可能な構造改革に向けて歳出構造改革に大きく踏み出している点であります。
高齢化の進行による負担増など、今後一層の歳出増加が見込まれる中で、予算執行調査の結果等を活用した経費削減や徹底したコストの見直しを図り、予算規模を実質的に平成十四年度を下回る水準に抑制しております。また、将来にわたり持続可能な社会保障制度を構築する観点から、年金等について平成十四年の消費者物価の下落率に応じた物価スライドを実施するとともに、雇用保険制度改革等にも取り組んでいるところであります。
賛成の第二の理由は、活力ある経済社会を構築するために、大胆かつ効率的な予算の重点配分がなされている点であります。
歳出が厳しく抑制される中で、今後の我が国の発展基盤となる科学技術分野につきましては、対前年度比三・九%増の一兆二千二百九十八億円のめり張りを付けた予算措置がなされております。科学技術創造立国の実現に向け、ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジー・材料の四分野などの研究開発を推進するとともに、競争的研究資金の改革と推進など、科学技術システム開発を進める内容となっております。
賛成の第三の理由は、公共投資の配分を思い切って見直しをしている点であります。
公共投資関係費につきましては、従来型の公共事業を見直し、その水準を対前年度比マイナス三・七%と全体としては縮減しながらも、活力ある社会、経済の実現のための効率的な予算配分が行われております。人間力の向上・発揮、魅力ある都市・地域社会など四分野への重点化を図り、快適で質の高い生活空間の形成に向けて、公共事業を質と量の両面から大胆に改革するものであり、民間活力の顕在化や雇用創出にも大いに資するものであります。
賛成の第四の理由は、日本経済再生のため、中小企業対策を充実させるとともに、中小企業の金融対策に万全を期している点であります。
本予算では、技術力のある中小企業の創業や新事業への挑戦に対して、資金確保、技術開発、人材育成等、支援策を強化するため、中小企業対策費として前年度比五・四%増の一千七百二十九億円を計上するとともに、中小企業総合事業団への出資金増額など中小企業に対する円滑な資金供給を確保するための基盤強化を行っております。これらの施策は、必ずや中小企業の持つ潜在的な能力を最大限に引き出し、我が国経済に再び活力をもたらすであろうことを確信してやまないものであります。
賛成の第五の理由でありますが、国と地方の財政関係の在り方を見直し、今後のあるべき道筋を付けた予算となっている点であります。
地方にできることは地方にゆだねるとの原則に基づき、国庫補助負担金、地方交付税、税源移譲を含む三位一体の改革を進め、その観点から、国の関与を縮小し、国と地方を通じた行政のスリム化を図るために、地方公共団体向けの補助金等の整理合理化などを推進しております。
以上、賛成する主な理由を述べてまいりましたが、本予算は、いずれも我が国が直面している経済状況を踏まえ、重点的かつ効率的な予算配分により景気を下支えするとともに、雇用及び中小企業のセーフティーネットの拡充を図るものであります。これらはデフレを脱却し国民生活及び経済の安定のために必要不可欠なものであり、正に現下の我が国が直面する課題を克服するための最善、最良の予算であることを強く確信するものであります。
最後に、参議院におきましては、財政の出口である決算を重視するという立場から、代表質問に続き、決算委員会では、今回初めて総理以下全大臣出席を求め、全般質疑を行ったところであります。
私どもは会期中に決算の審議を終了させる予定であります。政府におかれましては、決算委員会における種々の議論、指摘等を十六年度の予算の編成や本予算の執行に反映させていただくことを強く求めて、討論を終わります。(拍手)