広野ただしの発言 (本会議)

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○広野ただし君 国会改革連絡会(自由党・無所属の会)の広野ただしです。ただいま議題となりましたサミット報告等について、通称国連を代表して、総理及び関係大臣に伺います。
 まず、サミットが余りにも華やかになり、ショーのようになっていること。今回、ブッシュ大統領のフランス滞在が一日半のみ、そして実質数時間の会議出席で、G8の首脳全員が同席した時間はわずかに三時間余との由であります。
 本来、サミットは、主要国首脳が正に胸襟を開いて世界の主要課題について大局的に語り討議するということに本当に意味があったものが、実際は各国の役所の文書のつなぎ合わせばかりが多くなって、首脳自身の本音をぶつけ合い、そして個人的な信頼関係を築くという側面が失われているように思われます。マンネリ化やショーと化した部分を直し、サミットの改革が必要と思いますが、総理の見解を伺います。
 次に、対ロシア関係について伺います。
 今回からロシアが完全なサミット国となり、正に中心に位置するようになりました。今までロシアはサミット国としては日本の後塵を拝していたわけで、そういうときにこそ北方領土問題を解決すべきであったし、ロシアのサミット完全加入以前に各国の協力を得て北方領土問題を解決すべきでありました。二〇〇六年にはロシアがサミット開催国となる予定ですが、昨年発覚した鈴木宗男問題も加わって、北方領土問題の解決はますます困難になったのではないかと憂えます。総理大臣の答弁を求めます。
 小泉内閣に北方領土問題を本当に解決する気があるのか、ただ交渉を継続しているという格好だけを付けているのではないかと疑いますが、総理の見解を伺います。
 対北朝鮮問題に移ります。
 北朝鮮は、金正日の軍事独裁国家であり、ここ十年来の核やミサイル開発、さらには武装工作船、そして拉致問題等々、北朝鮮は北東アジア、そして我が国に大きな脅威を与えています。北朝鮮の脅威に対応するためには、太陽政策のみでは駄目で、圧力も当然必要となります。
 小泉総理は、昨年九月十七日、友好国との十分な根回しもせず突然訪朝し、平壌宣言なるものを発し、成果を誇っておられますが、一体それで何が解決したのでしょうか。核やミサイル問題、武装工作船、拉致被害者の問題等々、何一つ解決していないのではないでしょうか。ブッシュ大統領との間で交わした対話と圧力、特に圧力の中身についてどのようなことを具体的に考えておられるのか、総理に伺います。
 その後、北朝鮮は、核不拡散条約、NPTから脱退、査察官追放を行い、核開発を続けていますが、これをやめさせる具体策について外務大臣に伺います。
 拉致は被害者が殺害されることもあり、その意味でテロの一形態です。昨日、総理は衆議院本会議で拉致はテロということをお認めになったようですが、テロに屈せず、毅然として戦うのが国際的な合意です。日本は直接的に拉致被害を受けている国、すなわちテロ被害を受けている国です。総理に本当に拉致問題を解決する気があるのか、伺います。
 この二十数年に行方不明者となり、拉致被害ではと疑われる案件が百数十件に及んでいます。関係者の悲しみと心労は察して余りがあります。この方々をどう守るのか。また、拉致国家、すなわちテロ国家ということを認めた北朝鮮に対してもっと毅然として対応するため、グレーゾーンの方々も含めて確認すべきと思いますが、谷垣国家公安担当大臣に伺います。
 北朝鮮の武装工作船による麻薬取引、けん銃等の武器取引等が明らかになっています。これを受け取ったり、情報連絡している我が国の国内組織の概要、そして拉致に対して我が国で共謀、幇助した組織や人物がいるやに報道されています。この点について谷垣大臣の答弁を求めます。
 朝銀、アサ銀への公的資金の投入が、私たちがあれだけ反対していたにもかかわらず、一兆四千億円も投入されました。朝銀では正にずさんな経理がなされ、その結果、朝銀等から北朝鮮に違法な送金がなされ、その資金の穴埋めを公的資金で行った。つまり、公的資金が間接的にであれ、北朝鮮に送金されたわけであります。業務横領等の背任行為を行った朝銀関係者に対する責任追及は、民事、刑事とも厳格に行うべきと思いますが、その実情と見解を総理に伺います。
 日本から北朝鮮に資金が送付され、その資金で北朝鮮は核やミサイルの開発を行う、本当に困っている一般国民には資金や食糧は回らない、言わば日本に対する北朝鮮の脅威は日本の資金が源になっている、日本は何というのうてんきな国なのだとアメリカ等から指摘されています。
 北朝鮮への海外送金の現状、そして、核不拡散条約を破棄し、国際約束を守らず、核やミサイル開発、拉致、武装工作船等、数々の脅威を与え続けている国、北朝鮮に対する送金は禁止すべきと考えますが、塩川財務大臣の答弁を求めます。
 続いて、イラク問題について総理に伺います。
 自衛隊をイラクの復興支援のために派遣するのに必要な新法の制定が報道されています。自衛隊をイラクに派遣し、どのようなことをしようとするのか、どこからか要請があるのか、要請の中身等について明確にお答えください。もし、要請がなく、日本の独自の判断で自衛隊を海外派兵するとすれば、それこそ歯止めのない海外派兵につながるわけで、絶対にあってはならないということを申し上げておきます。
 ところで、先週、スリランカで開催されたアジア自由と民主主義国際会議に私は自由党を代表して参加してきました。
 スリランカは、長期間にわたっていわゆるタミールのトラと政府軍との間の紛争が続いてきましたが、現在はノルウェー政府の尽力により和平の枠組みが整いつつあります。また、日本政府もスリランカの経済復興に貢献する努力を積み重ね、明石元国連事務次長も何回かスリランカに入っておられます。
 御承知のとおり、スリランカは、第二次世界大戦後、対日賠償請求をいち早く放棄した、日本にとって言わば恩を受けた極めて重要な国です。人口が千九百万人の比較的小国ではありますが、アジアの仏教国です。親日派の多い国です。イラク問題の陰に隠れて余り報道されませんが、日本はイラク以上にスリランカの経済復興に積極的に貢献すべきと考えますが、総理の答弁を求めます。
 華々しい外交問題の陰になっていますが、国内経済は誠に厳しく、ゆるがせにできない状態にあります。
 りそな問題は金融危機を未然に防止したと小泉総理は胸を張っておいでですが、中小企業の倒産は後を絶たず、完全失業者は三百八十万人を突破し、フリーター百九十万人を加えると五百五十万人以上の人々が希望の職が得られず苦しんでいます。自殺者が年間三万人、うち経営難で自らの命をもって償う人々が七千人。言わばイラク戦争にも匹敵する悲惨な状況が国内で日常的に起こっているのです。
 小泉政権が発足して二年以上になりますが、成果は全く見えません。医療費の負担増、失業保険、健康保険及び介護保険の保険料の引上げ、配偶者特別控除の廃止等々、国民に四兆円以上の負担を押し付け、国民に痛みのみを強いる小泉内閣。経済政策の失敗に伴う数々の悲劇と苦難。国民を不幸にし苦しめる内閣は即刻退陣すべきであります。
 小泉内閣では日本丸はただ漂流するのみで、早晩沈没することとなるでしょう。沈没する前に、小泉総理は毅然として責任を取って総辞職すべきであります。それが国民を不幸にしたせめてもの総理の責任の取り方でありましょう。そうすることが日本を救う第一歩であり、そのことが日本立て直しの第一歩になると強く訴えて、私の国連を代表しての質問を終わります。
 どうもありがとうございました。(拍手)
   〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 115615254X03020030606_016

発言者: 広野ただし

speaker_id: 21669

日付: 2003-06-06

院: 参議院

会議名: 本会議