小泉純一郎の発言 (予算委員会)
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○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 私は、五月の連休、イギリス、スペイン、フランス、ドイツ、EU議長国の定期首脳会議が行われましたギリシャを訪問いたしました。その際にも申し上げたんですが、日本がアメリカとフランスが対立している調整役を買って出るようなおこがましい気持ちは全くないと言ったんです、それぞれ各国には立場があるだろうと。
しかし、このイラクをめぐってアメリカとフランスが対立いたしました。しかしながら、これはアメリカとフランスの対立の問題じゃなくて、国際社会全体とのイラクの問題なんだと。今後、アメリカとフランス、ドイツ、ロシア等も国際協調の中でイラク復興支援、そしてイラク人のイラク人によるイラク人のための政府を作っていく面では、必ず協力できる場合が出てくると。いつの場面にとっても国際協調体制というのは重要であると。日本は、戦後、一貫して日米同盟を重視してきたし、国際協調体制も重視していると。
同時に、北の問題につきましても、それぞれの国が関心を持っておりましたので、北朝鮮に対する対応も含めまして、拉致の問題はどうなっているんだろうかという点につきましても私から十分説明を申し上げまして、それぞれの二国間関係の協力はもとより、サミットでは協力できる体制が取れるように努力しようと、そういうような話もいたしました。
今回、その後でありますが、アメリカを訪問したわけでありますが、タイミング的にもよかったと思いますね。ちょうどブッシュ大統領と会談する前日に国連で、アメリカ、イギリス提案の国連決議が、フランス、ドイツ、ロシア、開戦前には反対していた国が賛成したんですから、時期的によかったと思います。
アメリカも国際協調体制の重要性を認識していると。現に、去年の十一月、一四四一を国連で決議が採択される際にもこの国際協調体制を作れるように努力してきたと。その後も、十二月、一月、二月、三月、ぎりぎりまで努力したけれども、結果的には賛成を得られず、国連決議、新しい国連決議なく武力行使に踏み切ったわけでありますが、今、終わってみれば、反対していた国もイラク戦後復興においては協調体制を取ろうという姿勢に変わってまいりました。
こういう中で、日本としても、これから日本独自にイラク復興支援できること、そして国連決議に基づいてできること、またORHAを通じてできること、アメリカとは違った、またフランスやロシアとは違ったいろいろな支援ができると思います。
さらに、エジプト、サウジを訪問いたしまして、ムバラク大統領、アブドラ皇太子殿下とも会談いたしまして、日本はアラブ諸国との対話の重要性も感じている、今後アラブ諸国と交流を深めていこうと。さらに、アラブ諸国には反米感情が強いものですから、日本と協力してイラクを支援することもできるのではないかということで、エジプトと日本が協力して、イラク復興支援、何ができるか。例えば医療活動なんというのは、日本がカイロに小児病院、子供専門の病院建てて、昭和医大の方々が今までいろいろ協力して、今も交流が続いている。非常に親日的な関係を持っておりますから、アラブ諸国と協力して日本がイラクに人道支援あるいは復興支援活動できるんじゃないかと、そういう共通の認識を持つことができました。
今後、日本も、イラクの問題が中東和平に結び付くように、限られた影響力でありますが、働き掛けていかなきゃならないな。もちろん、ブッシュ大統領もイラクの問題が中東和平につながるよう積極的努力を惜しまないと。中東和平については、やはりアメリカが一番影響力を持っているということはフランスのシラク大統領も認めておりますので、日本としては、全く政治的野心がない地域でありますが、それだけに日本の善意なり好意なりを素直に受け取ってくれるアラブ諸国の協力を得ながら、イラクの復興支援について取り組んでいきたいと思っております。