岩本康志の発言 (予算委員会公聴会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○公述人(岩本康志君) 産業構造の変化、就業構造の変化といいますのは、これは政府がそういうふうに誘導するということではなくて、もう既に現に起こっているものであって止められないものであろうというふうに私は認識しております。私の方の資料に示したグラフでも、製造業の就業者数がこれだけの割合、これだけの人数で九〇年代に減少をしていっているわけであります。別にこのように誘導したわけではありませんで、こういうことが経済の中の動きとして起こっているわけであります。
それに伴う痛みというものは相当大きいわけでありますが、これを乗り切らないと、その新しい展望は開けてこないというふうに私は思っております。これを止めるといいますか、この製造業の就業者数の低下といいますのは、政府が政策的に止めるということをすることは、長期的に見れば日本経済にとってはマイナスの影響になるだろうというふうに思います。
したがいまして、痛みは非常に大きいということは私も重々承知しておりますので、その痛みをできるだけ小さくするようなことはいろいろとしなければいけないというふうに思いますけれども、こういった痛みがもう生じてきているということは、もう日本経済にとって避けられない運命だろうというふうに認識すべきではないかというふうに考えております。
その点につきまして、ちょっとこの資料は、資料が取れる範囲として五三年から取っておりますが、これは長期の姿として日本の就業構造の変化というものを皆さんにお示ししたかったわけなんですけれども、それで、五〇年代で見ますと、農林業の従事者がこれだけの人数でいたわけでありまして、製造業の二倍程度だったわけですね。ところが、これが六〇年代、それから七〇年代の前半にかけまして、農林業の就業者が減って製造業の就業者が増えると。日本はこれだけのドラスティックな就業構造の変化ということを乗り切ってきたわけであります。
これがなければ、日本の戦後の経済成長もあり得なかったわけでありますので、このような就業の構造の変化、環境の対応として迫られているわけでありまして、それを乗り切らなければ日本経済の今後の発展というのはないのではないかというふうに考えております。