西川太一郎の発言 (憲法調査会)
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○西川(太)委員 私は、先ほど中山会長、仙谷会長代理、山口委員からの御視察の御報告を拝聴して、まことに御苦労さまでございましたとまず御礼を申し上げたいと存じます。
現在の日本国憲法が日本にほとんど発言権のない状態でつくられたことが、日本の独立自主の精神を弱め、日本のあり方をあいまいにし、日本人としてのアイデンティティーの喪失にもつながっておると私は嘆いております。
二十一世紀、日本の国づくりを進めていくには、広く国民各層の参加のもとに、日本の歴史、伝統、文化を改めて踏まえつつ、みずからの国を守り、国際社会の責任ある一員として行動できる国づくりの根幹をなす憲法の制定、改正、不可欠だというふうに考えております。
私は、二〇一〇年くらいまでに、二十一世紀日本の国づくりの根幹をなす新しい憲法の制定を目指していったらどうかと考えております。これは、単なる部分的な憲法の現在の精神を丸取りしてそして改正をするというびほう策ではなく、根本的に新しい憲法を制定するべきだという意見であります。
ただ、その中で、現行憲法の中でも、私どもが考えております、維持発展をさせなければならない主義、原理、こういうものは当然ございます。例えば、言うまでもなく、国民主権、そして恒久平和主義、国際協調主義というものは、これは不磨の大典にふさわしく維持発展させるべきと思っております。
ただ、新憲法の中で、私は、例えば緊急事態に対する国家的危機管理体制の明確化というもの、自衛隊の憲法上の明確な位置づけ、集団的自衛権を国家に生得のものとして、ギブンのものとして与えられているという姿勢を明確にすることが必要であるというふうに考えます。
同時に、環境でございますとかプライバシーの保護の問題、また私どもは、若干今元気がありませんけれども、しかし、依然として世界で指折りの経済の力を持っているわけであります。こういう力を国際社会における責任の面でどのように活用し、その役割を果たしていくかということを明確にするべきだというふうに考えております。
新しい憲法を制定するために、現在の方式ではなくて、新たな憲法改正国民投票法のような手続を決定する法律を私は考えておりまして、これをいずれ明確にしていかなければならないと思っております。
最後に、先ほど会長がサクラメントでカリフォルニア州の有力な方とお話をされたということを伺いました。アメリカ合衆国におけるカリフォルニア州は、仮に独立をすれば世界で十番目の国に匹敵する経済的力を持っています。それに比肩して我が国の首都東京は、独立すれば世界で七番目の経済的な力を持ちながら、地方分権上いろいろな制約があります。
私は、十六年間の都議会議員の経験を持つものでありますが、東京のその力が実に十分に発揮されていない。これはひとり東京のみならず、各道府県同じくであろうと存じております。
例えばカリフォルニアなどでは、銀行を設置することも州の権限で自由にできます。また、産業を興す際のいろいろな手だても、国に一々許可をとるという方式なく産業を興しております。
そのようなことを考えたときに、地方分権というものの必要性を、そんな切り口から改めて見てみる必要もあるのかなというふうに今の段階では考えております。
以上でございます。
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