大出彰の発言 (憲法調査会)

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○大出委員 民主党の大出彰でございます。
 私は、基本的人権の調査小委員会の小委員長ということで、委員会の交通整理をさせていただいてまいりました。御協力をいただきました皆様には感謝を申し上げます。
 それで、委員長でしたので、余り発言の機会は多くなかったんですけれども、やっていまして、委員長をやると何となく憲法の番人的な感覚になるんですね、これが。
 基本的人権のところを見ていて、どうも条文に書いてあることが本当にそのとおり人権として守られるといいますか、普遍化されているか、あるいは皆さんにとっていいようになっているのかというと、必ずしも書いてあることが実行されていない。金子委員がよく前に、運用の実態を調査すべきだとおっしゃっていましたけれども、本当に実際は、書いてあるのに現実にはなっていないというのは結構あるわけですね。私も質問したときに、二十八条なんかのいわゆる労働基本権なんかでも、消防職員の団結権がなかったりとかしていますからね。そういうのがありまして、基本的人権でもかなりあるわけです。
 逆に、新しい人権みたいなものの場合は、参考人の先生方などはそんなものは要らないと言う人もおられたりしましたけれども、新しい人権、環境権とか知る権利という、解釈では認められていますが条文に書かれていないようなものは、むしろ書いた方が裁判規範になるんだろうというような感じは受けるんですね。
 基本的人権だけじゃなく言いますが、九条なんかはまさに憲法条文と違う解釈がされているという、読んだだけで言えばそういうことですね。
 私が委員長をやりながら思ったのは、政治の部分と憲法の部分が大変ぶつかるわけですね。例えば、国内政治であれば人を殺せば殺人罪になるんだけれども、国際政治の場面になるとそれもありというのが今現実になっていることなんですね。だけれども、こういうのは、国際政治の国内政治化といいますか、それをやはりやるべきで、国際刑事裁判所というようなものがやはり重要なことになるんだろうと思うんですね。人権だ環境だと言いながら、戦争というのは一番の環境破壊だったり人権破壊だったりするので、非常に矛盾するんですね。そういう意味では、国際政治の国内政治化ということがやはり重要なんだなとつくづく思うんですね。
 そして、今度は財政の方に参りますけれども、八十三条に日本では財政が憲法で規定されているんですが、「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、」こうなっているんですね。一般予算は今七十八兆円あるんですね。これは議決しているんですよ。ところが、この国の本当の予算は何かというと、特別会計から始まって、財投から始まって、補助金から始まって、帳簿上を行ったり来たりしますから、大体二百六十兆から二百七十兆というのが本当の財政なんですね。これの国会の議決はやっていないということがあるんですね。要するに、形骸化。このとおりやっていないということですね。
 そのことがありながら、特殊法人と独立行政法人とあるわけですが、その部分に要するに補給金という形でお金が出ていたりしているわけです。独立行政法人や特殊法人がすべて悪いと言っているわけじゃないんですが、その下に財団をつくったり、あるいは株式会社をつくったりしていて、何らかの形でお金がここに流れていくんですね。それを見ていると、八十九条の公の財産の用途制限という、「公金その他の公の財産は、」というものですが、この部分に公の支配でないのにお金が出ているような、憲法違反ではないのかなと思ったりもするんですね。
 だから、意外と実態が明らかにされていなくて、条文と比べてみるとおかしな部分がかなりあるということを感じました。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 大出彰

speaker_id: 25601

日付: 2003-10-02

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会