中谷元の発言 (憲法調査会)
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○中谷委員 ただいまの委員と同様に、私も、このヨーロッパの統合から見て、やはりアジアにおいても集団的安全保障の機構が必要であり、また日本という国家にとりましても、日米安保のみの選択から、幅広くアジアにおいても外交的選択を持つ意味からも、アジアにおける集団的安全保障機構の創設が検討されていいのではないかと思います。
EUというのは、冷戦が終わって、イデオロギーの対立が解けてワルシャワ機構と融合した。そして、その後の問題として、民族、宗教、地域の対立を防ぐためにヨーロッパとして連合をしていこうと。また、アメリカ一国の力の突出から、やはりヨーロッパがまとまって経済的にもその力を発揮できるようなことで行われたと思います。
しかるに、東アジアはいまだに冷戦の構造が残っており、北朝鮮や中国の体制、そして日本との関係など、やはりこのヨーロッパのような統合をモデルに、まずは経済的な統合として考えていくべきでございますが、安全保障の面においても、そのテーブルをつくる上において、より協力的な関係の構築が必要ではないかと思います。
そういう意味では、現在、六者協議において北朝鮮をめぐる個別の案件についての話し合いのテーブルができておりますが、これを安全保障面に広げていって、関係する国々が協力した形で安全保障機構を目指していく。そのためには、集団的自衛権の問題が憲法的に議論されますが、そもそも自衛権といいますと、自然権的権利から発生しており、個別的自衛権であれ集団的自衛権であれ、国家にとって必要な生存権としての自衛権という範疇でございます。
したがって、いずれの国もこれの権利を持つということ、そして行使をするということは国際的に認められており、アジアにおいて集団的安全保障機構を構築する際にこの集団的自衛権が行使できないという点は、国家としての責務やまた役割を果たせないということになりまして、この地域においては永久に集団的安全保障機構ができない。すなわち、日本の国の選択としては日米安保体制に依存せざるを得ない状況が続くわけでございますので、単に対米協力という見地での集団的自衛権行使ではなくて、アジア地域の平和、安全を守る選択肢を持つという意味での集団的自衛権の行使というものが憲法上必要になるのではないかと私は考えております。
以上です。