船田元の発言 (憲法調査会)

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○船田委員 自民党の船田元でございます。
 前回のEU大使のツェプターさんのお話、大変興味深く拝聴いたしました。私の耳に残っておりますのは、やはりこのEU統合というのは、まさに歴史そのものの進展である、歴史がそのEU統合をつくらしめたんだ、こういう御発言。それからもう一つは、これからどのようなEUの統合の形になっていくのか我々には青写真がない、一つ一つ問題を解決しながらつくっていくんだ。その二つが特に印象深く残った次第でございます。
 やはり、ヨーロッパは、言うまでもなく、ナチの問題等がありました。過去における戦争の反省、二度とこのヨーロッパを戦場にしてはいけない、こういうためにこのEU統合がここまで進んできたのだということを、私も率直に感じたところでございます。それだけに、EU憲法、今審議をし、そして採択の途上にあるというふうに伺っております。また、多少の困難を乗り越えようとしておりますけれども、やはりこのEU憲法が一日も早く加盟国において批准されるということを望まざるを得ないと思っております。
 翻って、我々の日本あるいはアジア地域、この統合、あるいはそれ以前のさまざまな分野の協力問題、こういったものを考えたときに、これまでもさまざまな方々から御議論がありましたように、やはりアジアの国々はヨーロッパの国々に比べて非常にそれぞれの国の要素が違っている、ばらつきがある、こういうことを非常に感じております。したがって、EUの歴史、あるいはそれを模範としてアジアがどうするか、なかなかそこには溝があるというふうに思っております。
 しかしながら、このアジア地域において、現状のままでの安全保障、あるいは経済上のさまざまな協力関係、こういったものを考えてみた場合に、地域的な困難さはあるにしても、一定のまとまりを持つということは、やはりアジア地域の安定と発展にとって極めて大事であるというふうに思っております。
 現在、ASEAN、それからASEANの拡大会議、あるいはARFの会議等々いろいろな枠組みで既に国際的な議論が始まっておりますけれども、これらの会議の中でお互いの信頼醸成を重ねていくということがもちろん大事であります。あわせまして、先ほど中谷委員からお話しいただいたような、現在北朝鮮の核の問題を主に議題として議論しております六者協議、やはりこれを、分野あるいは内容を少し拡大して、これをまた地域的な枠組みの一つの芽にするということは非常に意義のあることである、私はこう思います。
 ただ、これらを行う上においても、我々、個別的にアメリカとの同盟関係を結んでいる国々がアジアでは多いわけであります。アメリカとの関係をどうするのか、それから、このアジア地域において中国という非常に大きな国がございます。この中国との関係をどのように整理していくのか、この二つがやはりアジア地域における国家統合あるいはさまざまな協力関係において大きな問題である、こう考えております。
 特に、安全保障の面におきましては、これはやはり、我々日本においても、個別的自衛権のみでとどまるような状況では、アジア地域における問題を主体的に処理をしていく、積極的に処理をしていくことはできないと思っています。集団的自衛権あるいは集団的安全保障、この考え方がきちんと憲法の中に位置づけられる、こういうことをやった上でないと、やはりアジア地域においてこの日本がしかるべき役割を果たすということは極めて難しい、このように感じた次第でございます。
 以上であります。

発言情報

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発言者: 船田元

speaker_id: 31837

日付: 2004-03-18

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会