渡海紀三朗の発言 (憲法調査会)
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○渡海委員 自由民主党の渡海紀三朗でございます。
この憲法調査会、十二年一月の設置というふうに聞いておりまして、既に四年半が経過をしておるわけでございます。委員の先生方が大変精力的に広範な範囲にわたって審議をされてきた、そのように拝察をいたしておりまして、私が参加をさせていただいたのは実は今国会からでございますが、過去の議事録等を読ませていただくと、大変いろいろな分野にわたって、参考人の意見の聴取なり公聴会なり、また海外での調査なりが重ねられてきております。そういった意味では、私は、基本的に、憲法におけるさまざまな論点というものはかなり整理されてきたのではないかなというふうに考えております。
そういった中で、先ほど土井委員から運営の話というお話がされたわけであります。これは当初のルールとしてそういうことであったという御主張でございますから、そのことに反論をするわけではございませんが、ことしから参加させていただいた私として、いささか、ちょっと違和感を覚えましたのは、憲法というのは確かに国の最高法規であります。そういった意味で、法治国家であるこの日本においてこの憲法が非常に重い意味を持つということ自身は、ここにいる我々は、もちろん国民もそうでありますが、どなたも否定されないというふうに思います。
しかし、考えていただいたら、これは憲法があって国家があるということではないというふうにあえて言わせていただきたい。国家というものがあって、その国のあるべき姿があって憲法というものがつくられ、その目指すべき目標に向かって国民が努力をして国をつくっていく。現行憲法は、当時の社会的状況、また、先ほど平沼委員からも御発言があったわけでありますが、ある意味特殊な状況の中で、あるべき国家目標として、しかしこれは押しつけられたとかそういうことじゃなくて、国民も受け入れた形の中で制定をされたということは事実であろうというふうに思っております。しかも、結果的に見れば、これは小委員会で中谷委員からも発言があったわけでありますけれども、この憲法が日本の戦後の復興なり国民生活の向上、こういった点で果たした役割というものもまた大変大きなものがあったというふうに思います。
しかしながら、戦後六十年になろうとしておるわけでございますが、その間にはやはり時代背景も大きく変わり、我が国の世界における果たさなければいけない役割、責任、こういったものも随分変わってきたわけでありまして、そのままでこれからもやっていけるという状況ではやはりない。そういう意味からも、私は、この広範な議論を通じて出てきたさまざまな論点をより国民的な議論にし、そして国民の中でコンセンサスを得たものについてやはり改正をしていくということを、我々立法府の役割としてやらなければいけないというふうに考えておるわけでございます。
冒頭、保岡委員からも発言がございましたように、この憲法というのは、最終的には国民投票でと憲法で書いてあるわけでございます。主権在民のこの日本の国で、約半世紀以上にもわたって、国民に憲法に対して意見を表明する機会を与えていないというふうに私はこの調査会で言わせていただいたわけでありますが、これはやはり立法府としての責任を果たしていないというふうにも言えるわけでございます。
最終的には国民主権、国民が投票して決めるというこのルールをしっかりつくり、そして国民に対して発議をするわけでありますから、決めるのは国民である、この原則に立ち返って、我々はしっかりとした、国民が判断をできる、そういった議論を展開し、議論の資料、論点整理を提供していくという役割があるというふうに考えておりまして、今後どのように進めるかというお話も出ておるようでございますが、ぜひそういった点を御考慮いただいて、今後の憲法調査会を発展させていただきたいというふうにお願いをさせていただきたいと思います。