永岡洋治の発言 (憲法調査会)

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○永岡委員 自由民主党の永岡洋治でございます。
 まず、基本的な認識といたしまして、現行憲法の制定経緯、そして戦後六十年経過をいたしまして、政治、経済、社会が大きく変化をし、国際情勢も変化をしたという中で、基本的に、憲法改正を行わなければならない時期に我々は入っているという認識を持っております。そのためにも、改正手続の具体化、あるいはこの調査会終了後の本院におきます憲法の改正作業についての体制の整備というものも具体的に検討していくべき段階に来ているのではないかと考えております。
 個別具体的な問題につきまして、三点ほど申し上げたいと思います。一つは、直接民主制に絡みまして、議会制民主主義。何事も、この議会制民主主義がうまくワークいたしませんと、憲法改正論議も内容のあるものにならないわけでありますが、この点。そして地方分権につきまして、第二点目。それから最後に、国会と条約との関係について述べさせていただきたいと思います。
 諮問型の国民投票制度について御議論がありました。私は、直接民主制というものは導入はなかなか難しかろうという立場でございまして、今の国会そして議会制民主主義というものを健全に機能させていくということが重要であると思います。そして、その中で最も危惧をいたしますのは、政治参加、投票率が極めて低下をしているという現状に対して我々がどう対応するかということであろうと思います。
 選挙は民主主義のぜんまいであると言われております。議会制民主主義に参加をするのは国民の権利でもありますけれども、義務でもあると私は考えておりまして、憲法上、権利として書かれている参政権につきまして、義務でもあることを明示するべきではないかと思います。その上で、公教育の場でその内容を的確に教育いたしますとともに、合理的理由のない棄権防止に対します対策というものも考えていかなければならないのではないか。
 さらにまた、国会議員による、直接国民に対する情報提供等のあり方、あるいは国政の内容の広報活動につきまして、より規制を緩和する。これは政治活動との区分けが難しいのでありますけれども、より規制を緩和するとともに、公共広報機関、テレビやラジオ等を使ってのこういう活動というものも、もっと規制を緩めてやっていっていいんではないかと考えます。
 それから、国会議員の活動をサポートするスタッフというのが非常に、実は諸外国に比べて手薄でございまして、アメリカと比較いたしましても、秘書スタッフ数でいきますと、アメリカが大体二十二名弱、日本が大体七名弱ということで、三分の一であります。このスタッフの強化ということも含めて、間接民主主義、国会の機能強化というものを図るべきだと考えております。
 それから、地方自治につきましては、人材の確保の重要性は何回か申し上げましたので、課税自主権について申し上げますと、地方自治体に、特に基礎的地方自治体に課税自主権、それから、みずからの税源というものを与えていく必要があると思います。国から地方への税財源の抜本的な移譲というのも重要であると思います。そのことは、つまり、みずから税を徴収する痛みを感じながら支出をしていくということで、地方財政の効率化、合理化につながるものと思います。しかし、その場合、徴税システムの効率化あるいは公平性、さらには徴税コストを軽減するという意味で、国税、地方税含めての徴税システムは一本化していくべきだと考えております。
 最後に、条約締結と国会の関与でありますが、先ほど武正委員からイラク問題に関しましてコメントがございましたが、私は、それとはやや異なった立場から、やや似ている部分もあるんですが、コメントをさせていただきますと、憲法七十三条三号に、「事前に、時宜によつては事後に、国会の承認を経ることを必要とする。」と書いてあります。基本的には署名後、批准前に国会に承認を求める手続をとるわけであります、一般的な条約につきましては。しかし、実は、国際間の取り決めでありますから、事後的に国会がこれを修正し、あるいは不承認をするということが極めて難しいケースが多いわけでありまして、その意味におきましては、現在問題になっておりますFTA交渉等の重要な交渉について、入り口のところで国会の関与をある程度認めることも考えていかなければならないのではないか、このことを憲法上明示していくことも検討する必要があると考えております。
 以上をもちまして、私の発言を終わらせていただきます。ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 永岡洋治

speaker_id: 23342

日付: 2004-06-10

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会