2004-03-04
衆議院
ベルンハルド・ツェプター
憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会
ベルンハルド・ツェプターの発言 (憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会)
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○ツェプター参考人(通訳) 実は、この問題については、長年議論の核心となってまいりました。すなわち、EUにおいて、CFSP、共通外交・安全保障政策をさらに進展させるという上での議論の核心をなしてきました。
このような進展ということですけれども、原則といいましょうか、私は簡素化されたビジョンと呼びたいと思うんですけれども、その中でEUがやろうとしたのは、NATOに対抗するということではない、すなわちNATOに置きかわろうということではなかったということであります。我々が目指したのは、NATOの中において、一つのまとまった声としてさまざまな政策について議論をしたい、すなわち統合された政策を提示したいということでした。そのことによって、NATOを一層強化したいというのが目的でありました。また、そうすることによって、NATOの側も容易に対処できるといったことがあったかと思います。
また同時に、とりわけアメリカといったような友邦国に対しまして、ヨーロッパが特に関心を持っているような問題、これから一層前に向けて進めていきたいと考えているような問題については、ヨーロッパとしても準備があるということを示したいということでありました。NATOに対しても、地域の問題についてヨーロッパが独自に対処できるということを示したかった。すなわち、常に常にNATOに頼る必要はないということを示したかったということがあります。
この点についてさらに付言させていただきますと、これは憲法草案の中にもはっきりと盛り込まれていることでありますが、NATOの加盟国についてはNATOのコミットメントを尊重するということであります。すなわち、EUが単一の構造づくりに努力をし、そしていろいろな取り組みを行う中で、NATOに対するNATOの加盟国としての義務の履行ということは相入れるものだということがはっきり明示されております。
また、緊急対応軍についてでありますけれども、三つの重要な問題点を考慮する必要があります。
まず第一に、この緊急対応軍でありますが、これはヨーロッパによって構成されるものとはなっていないということであります。すなわち、加盟国の軍であるという位置づけになっております。そして、加盟国によって構成される緊急対応軍ではあるが、しかしながら、EUが具体的な行動をとる際にはそれを使うことができるという位置づけになっております。
それから、二番目の点でありますが、これはダブルヘッディングと呼ばれるものでありまして、緊急対応軍とはなっておりますけれども、常にNATOとの相互のリンケージということも保たれているということであります。ですから、この緊急対応軍の行動については、つぶさにNATOの方も知り得る立場にあるというところであります。緊急対応軍が具体的に行動をとる際には、必ずNATOとの連携のプロセスとの関係の上でということになっております。
既に、このような枠組みのもとで、三件の緊急対応軍の出動の例がございました。まず第一には、旧ユーゴのマケドニア共和国におけるコンコルディア・オペレーションであります。二番目が、コンゴ民主共和国におけるアルテミス・オペレーション。それから三番目が、これは警察ミッションということでありましたけれども、ボスニア・ヘルツェゴビナにおいてのミッションがございました。いずれにせよ、NATOとの連携のもとで行われました。
お許しをいただきまして、二つだけ短くコメントさせていただきます。
まず第一の点でありますけれども、これは憲法草案の中にも確認されていることでありますし、私どもも常に遵守しているところであります。
第一に私が強調したいのは、どのような行動であれ、すなわち国際平和維持活動を含めたどのような行動であれ、その行動をとる際には、必ず国連の原則にのっとって行っているということであります。
それから、二番目に強調したいことでありますけれども、いわゆる防衛分野における協力ということには、軍備面での協力ということも入ってまいります。ということで、その憲法草案の中には、欧州軍備研究軍備能力開発庁という組織が盛り込まれております。これは、考え方としては新しいものではありません。といいますのも、既に既存の構造、仕組みが存在をしております。それをさらに制度的に強化しようということであります。それによって、EUとしても、軍備面での独自の能力を持つことが可能になります。