2004-03-04
衆議院
ベルンハルド・ツェプター
憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会
ベルンハルド・ツェプターの発言 (憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会)
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○ツェプター参考人(通訳) はっきりしていることがあるかと思います。
EUという存在ができ上がるまでには、あらゆる段階において、各加盟国がそれぞれの国の主権を移譲してきたということが不可欠でありました。しかしながら、それを実行する上では、やはりそれぞれの加盟国の国内において合意なしに、特に憲法という枠組みに照らして、合意なしにはもちろん可能ではありませんでした。ただ、各国の憲法がこの問題についてどのような根拠を与えているかということについては、それぞれの国によって違っております。
私どもの意見陳述の資料の中に、附属資料として各国の憲法について説明をした資料がございますので、後ほどまた御参照いただければと思います。
ここでは、住民投票について私、要約してお答えをいたしたいと思います。
各国の憲法の中にこの住民投票というのがどのように扱われているかということでありますが、個別の国について何か重大な権利が侵されるかもしれないといったようなEUにおけるいろいろな合意があった場合には、憲法上、国民投票にかけるということが規定されている国も一部ございます。
それで、ほかの国々については、例えばドイツの例を挙げますと、我々は、歴史的に実は悪い経験をしてきたということもございまして、憲法上、国民投票にかけるということはちゅうちょするということがございました。一方で、成熟しつつある民主主義の中では、市民参加、そして市民社会の立法過程における参画というのがますます重視されつつあるということがございます。ということで、現在ではドイツの中でも議論が起こっております。すなわち、一定の重要な状況に照らして、国民投票にかけるかどうか、それが適切かどうかという議論であります。ただ、ドイツの場合は、まだ国民投票が義務づけられておりません。
一言のみつけ加えさせていただきます。
EUの国々の中には、例えばオーストリアですとかアイルランドでありますが、国民投票が必ず必要だということが義務づけられている場合もあります。すなわち、新しい情勢に合わせて憲法を改正する際には必ず国民投票にかけるということであります。
また、ほかの加盟国の中には、例えばデンマークやスウェーデンなども定期的に国民投票にかけておりますが、そういった国々では、政治的な理由がゆえに国民投票にかけるということがございます。すなわち、市民の参画が重要だということであります。
それからまた、片やドイツやイギリスといったような国々では、伝統的に、あるいは歴史的な経緯から、あるいは憲法上の理由から、国民投票にかけるということをちゅうちょするという国々もあります。しかしながら、その場合には、その国独自の手続をもって、新しい情勢に合わせて憲法を改正するということをやっております。