伊藤公介の発言 (憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会)

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○伊藤(公)小委員 きょう、大使のいろいろお話を伺いまして、いわゆるNATOとは違って、EUにおきます緊急対応部隊というものが既にそれなりの役割を果たしているというのは、我々アジアにおける地域的な安全保障の枠組みを考える上で非常に参考になったなというふうに思います。
 しかし、大使がいみじくも意見陳述の中で最後にまとめられたように、EUというものがほかの地域にそのまま当てはまるものではないというお話をされましたけれども、まさにそのとおりだと思います。
 今、我々が足場にしているアジアは、ASEANあるいはASEAN地域フォーラム、それからASEANプラス3、日本とか中国、韓国を加えた地域、あるいはAPEC、それからきょうお話の中にもありましたが、ASEM、いろいろなグループがいろいろな協議をしてきた歴史があるわけですけれども、総じて言うと、経済を中心にしてやってきていると思います。
 そういう中で、最近の国際的なテロの対応だとか、あるいは北東アジアにおける最近の地域の情勢を考えたときに、いわゆるEUが果たしている緊急対応部隊、そういうような安全保障に対する共通の基盤というものも大変大事な時期に来ているのではないかというふうに思います。
 ただ、きょうはドイツの方でございましたけれども、戦争はしたけれども、ヨーロッパにおいて、ドイツはロシアとの関係を非常にうまくリードしてきたという場面があると私は思います。
 これから我々は、憲法を含めて、日本がどういう国際的な役割、どういう選択をしていくかということが大変大事だと思います。EUにおけるイギリス、つまり、アメリカとしっかりと提携しながら、一方ではEUに発言権を持っていくという、そういう選択もあると思いますし、ドイツやあるいはフランスのような役割というものもあると思いますが、これから、中国というものが、これは安全保障の点でも、あるいは経済的にも非常に大きなウエートを持ってくる。アジアにおけるいわゆる緊急対応部隊にしても、中国を無視できない、そういう時代を私たちは迎えているというふうに思うわけでありまして、この点も、EUが今日まで歴史を積み重ねてきたところと、またアジアは違った意味で難しさを持っているなというふうに私も実感をしているわけであります。
 それだけに、中国に対していろいろな議論があります。しかし、我々が三時間とか三時間半足らずで、中国の十二億、十三億という世界最大のマーケットというのは、経済的にも、またこれからの安全保障という点でも緊密な関係を持っていく必要があるんじゃないかというふうに私は思います。
 EUの経済、GDPが約一千二百兆円、アメリカが一千四百兆円、日本、韓国を含めたASEAN、あるいはアジア全体でいえば八百兆円ぐらいになるんでしょうか、経済の規模は、この三つの経済圏というのはそういう関係ですけれども、圧倒的に違うのは人口だと思います。
 アメリカにしても、NAFTAとしても、メキシコ、カナダを加えても四億ちょっと、それからEUは三億弱、このアジアは三十五億というわけですから、圧倒的に市場でもアジアというものの役割はこれからますます大きくなると思いますので、そういう意味では、経済をベースにしながらも、安全保障、緊急対応部隊みたいなものも、アジアでこれから積極的に我々は模索をしていく必要があるんじゃないかというのが私の基本的な考え方であります。

発言情報

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発言者: 伊藤公介

speaker_id: 33876

日付: 2004-03-04

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会安全保障及び国際協力等に関する調査小委員会