田口守一の発言 (憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会)

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○田口参考人 倉田先生の御指摘は一々ごもっともでございますが、御指摘のように、現行法の解釈論という問題が一つあって、それから、あるべき立法論はどうあるべきか、二つの問題、分けて議論するべきだろうと思いますが、現行法の範囲内で立ち会い権をどう認めるかという問題も議論できなくはないとは思います。やってできなくはない。ただし、現行法の枠内での立ち会いを解釈論として認めるのはかなり困難であるという理解をしております。
 では、どうあるべきかということなんですが、私も、弁護人が立ち会いをして、被疑者に供述の自由を保障するということは必要なことかと思いますが、なぜ、それでは日本でそういった話が御指摘のように前へ行かないのかということなんですが、御案内のように、逮捕して三日間、勾留して十日、延長して十日、合計して二十三日間というのが日本の捜査機関の被疑者取り調べの絶対的な時間的制限ということになっております。これは、起訴前の身柄拘束をできるだけ短くして、そして起訴に持ち込むという点ではメリットはあると同時に、この期間内に答えを出さなければならないというある種の無理といいましょうか、そういうものも伴っていると思います。
 特に、これは憲法に少し引きつけてお話しいたしますと、きょうはスキップ、飛ばしましたけれども、四十条の刑事補償という規定もありまして、無罪になったりしますと補償をすることになっております。そういうこともありまして、我が国の検察官は、起訴をするについては大変慎重に起訴をするという伝統を持っている。そのことの是非もありますけれども、少なくともそういう仕組みになっていることは疑いがない、こういうことでありまして、少し嫌疑があればともかく起訴しましょうというシステムではないわけですね。
 そういたしますと、捜査機関、訴追機関といたしましては、この二十三日間にできる限り調べたい、真相をきわめたいという捜査をすることになる、こういうことかと思います。その中で、御指摘のように、参考人の段階から強引な取り調べをする、これらは延長して二十三日後のゴールのところを見据えてやっているからそういう無理なことが生ずる、こういうことでございます。
 要するに、今の話をまとめますと、弁護人がこれからつくわけですけれども、弁護人が被疑者とどういう関係に立つかという問題と身柄拘束をどうするかという問題は裏表の関係にあるということであります。ですから、私も、立法論として今後、立ち会い権、あるいは現行法の範囲内でも録音、録画の問題は可能かと思いますけれども、大いに検討すべきだと思いますけれども、この問題は、今申したような根本的な我が国における被疑者の身柄拘束システムというものとリンクしてくるということで、かなり本格的な、抜本的な取り組みを必要とするんではないか、それをすべきであるというふうに理解しております。

発言情報

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発言者: 田口守一

speaker_id: 897

日付: 2004-05-27

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会基本的人権の保障に関する調査小委員会