吉田健一の発言 (憲法調査会公聴会)

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○吉田公述人 その前にちょっと、国民投票法等の手続を制定するかどうかについて一言言わせていただきますと、先ほど私が述べたような立場から、憲法を変えるということのために今その手続法をつくるということであれば、それは必要ないし、やるべきではないということを申し上げておきたいと思います。
 それから、人権や地方自治の規定についての憲法改正についてでありますけれども、私は、やはり今の基本的人権の保障を本当に徹底して生かしていくということこそ大事なのであって、先生がおっしゃるような国民のニーズというのがあるのであれば、まず政府の中で、具体的にそれをどう実現できるか、より積極的に提言しながら憲法を変えないと、これは実現できない、国民のそういったニーズにこたえられない、そういう限界に来ているのかどうかということを考えますと、全くそれは逆であります。
 国民の方は、今の憲法を生かして、具体的に私も先ほど述べた裁判等の中でプライバシー権や環境権等を主張しているにもかかわらず、政府や与党の皆さんはそういったことを否定する、あるいは消極的な立場で対応されているわけですから、そこをまず具体的に受け入れていただいて、そういった中で、さらに発展させるためにはやはり憲法でも明記しようという議論であればわからなくはないんですが、こう言ってはあれですけれども、みずから使うものを使わないでおいて、では、新しいものを入れたからそれでがらっと変わるんですかということを申し上げておきたいと思います。
 それから、地方自治についても、今合併の問題も出ていますけれども、本当にきめ細かな行政サービスが、住民の皆さんに地方自治体として役割が果たせるような体制ということを考えますと、むしろ、道州制や今の合併の問題よりも、例えば、私は昨年、佐渡島に行ってきましたけれども、かなり細かい自治体が一つの市になるということで、島の端から端まで一つの市になって、あれで本当に行き届いた住民サービスが自治体として機能し得るのかというようなことを感じています。
 そういう意味でも、今の地方自治の本旨が本当に生かされた政治、行政が自治体で行われているかというあたりを住民の立場から議論していただいて、そういう中でより今の憲法を生かして、国民の権利、住民のサービス、そういうものを実現する立場での議論が今必要ではないかというふうに思っています。そういう意味で、そのために憲法を変える必要性は私は感じていません。
 以上であります。

発言情報

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発言者: 吉田健一

speaker_id: 4071

日付: 2004-05-13

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会公聴会