吉田健一の発言 (憲法調査会公聴会)
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○吉田公述人 まず、国際環境の変化をどう考えるかということがありますが、現実に防衛すべき日本の対象となる危険があるのかどうかということであります。
防衛白書の去年の版、〇三年度版でも、近い将来、本格的な準備を伴う日本への着上陸の可能性は低いというふうに記述されています。また、去年の六月三十日の朝日新聞で、元防衛庁長官の久間氏が述べておりますけれども、北朝鮮が先に攻めてきたり侵略してくることは現実にはないと思うというふうに言っているわけですね。
そういうもとで、これ以上軍備を強化するとか、そういうことが必要だというふうには到底思えませんし、現実に、一昨年の九月の平壌宣言で、そういった方向を小泉首相が話し合いによって解決しようという一歩を踏み出した状況のもとで、軍事力についてさらに枠を外して強化するような憲法にしていく必要はないというふうに思います。
また、新たに日本がメッセージを発するということの必要性は私も感じますが、今発しているメッセージというのがどういうものか。それは、アメリカに基地を提供して、日本がアメリカと軍事的に協力していくというメッセージしか逆に発していない、それでいいのかという問題があります。
昨年の十二月には、東南アジアの友好協力条約に日本も加盟を決めましたけれども、アジアを含めて、インド、中国も加盟するということを含めて、こういった国々との平和を実現する枠組みを本当に積極的につくっていく。まさにそういうメッセージを日本が発信していく、そういう努力を今の憲法を生かしてやっていくということが今求められていることではないかというふうに思っています。
以上です。