井口秀作の発言 (憲法調査会最高法規としての憲法のあり方に関する調査小委員会)

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○井口参考人 今の点で申し上げますと、まさに中身と関係しているというふうに考えて全く構わないわけですね。とりあえず一九六〇年代のレフェレンダム、これは当時大統領はすべてシャルル・ドゴールです。まさに、先ほども申し上げましたように、ドゴールはこれに信任投票の意味を持たせるわけですね。非常にドラスチックな形で行っているわけです。
 ドゴール以降は国民投票が沈滞化したというふうに一般的に言われますが、僕自身は、もう六二年の段階で、ドゴールが、大統領直接公選制が制度化されて、そういう面で信任投票にかける必要がなくなったからドゴール自体ももうやらなくなったんだというふうに考えた方が僕はいいと思っておりますが、ただし六〇年代はドゴールの信任の意味があったから投票率が高かったということが言えます。
 それ以降のものは、内容を見ていただければ、これは基礎資料の二十ページですか、例えば七二年のECの拡大、これはフランスがECに入るという話ではなくて、イギリスとかアイルランドとかデンマークがECに入ってくるという条約、これをかけるわけですね。言ってみれば、実はフランスと余り関係はないという、全くとは言わないけれども、関係はないわけです。そういう点で、国民は、言ってみればどうでもいい、そういう側面があるわけですね。まさに内容によってそうなっている。
 さらに、十何年国民投票が行われないで、今度またかけたのは八八年のニューカレドニアの自治の問題ですから、フランスの本土から見たら、はるか遠くの島の自治を認めるかどうかという問題であって、本土ではやはり関心がない、そういう側面があったと思います。
 ただし、逆に、だからこそマーストリヒト条約批准、つまりヨーロッパ連合に踏み込むのかどうかという点では、まさに白熱をして投票率が若干上がったという側面がありますね。
 それから、二〇〇〇年の大統領の任期、七年を五年に変えるという、これは日本で考えると、例えば衆議院の任期を変える、参議院の任期を変えるというと大騒動かもしれませんが、七年の任期はもともと長過ぎる、二期やったら十四年だというのはもともと長いという批判があったわけですね。そういう点で、議会もほとんど賛成している、国民はほとんどもう賛成だとわかっている。あえてやったのがこの二〇〇〇年の憲法改正でしょうから、まさに内容的に国民が大して関心がない、もう結論が決まっているではないか、そういう点だと思います。
 そういう点で、フランスの例というのは、国民投票にふさわしくないことをかけているというのが私の考えであります。だからこそ投票率が低いという、この点を思っております。

発言情報

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発言者: 井口秀作

speaker_id: 1471

日付: 2004-03-04

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会最高法規としての憲法のあり方に関する調査小委員会