市川正人の発言 (憲法調査会統治機構のあり方に関する調査小委員会)

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○市川参考人 最初の点なんですけれども、司法制度改革を進めていくということになれば、そして司法を充実していく、審理を充実し、あるいは国民がより利用しやすいような整備をしていくということになれば、それなりのお金がかかるはずであって、そういう費用はどうしたらいいのかという御質問だというふうに承ったわけですけれども、この点につきましては、まず、そういう予算の問題を考えること自身がまさに国会の仕事であって、内閣、そして最終的には国会が考えていただく、そういう政治部門の基本的に責任の問題であるというふうに考えます。
 そして、その予算については、まず予算を編成する内閣に裁量があるということも私はわかっているわけですけれども、一方で、実際の現在の司法にかけてきたお金、予算というものが、各国と比べて、いわゆる先進国といいますか、あるいは立憲民主主義的な国家の中で、司法にかける予算はどうかということを見ると、これが非常にほかの国と比べると少ないという現実があるということは確かであります。ですから、欧米並みにそういう司法制度を充実させていけば当然お金の問題もかかってくるということは確かなんですけれども、ただ、現状が余りにも貧困であるということになって、それを改革していくということになれば、当然お金がかかってくるということはやむを得ないし、そこの知恵を絞るのが政治部門の仕事であるというふうに私は考えます。
 ただ、これが余りにも現状が貧困であり過ぎれば、ないそでは振れないから我慢してくれとは言えなくて、これは憲法違反になってしまうわけでして、そこのところは知恵を絞るというか、以前の問題なんですけれども、それをクリアした場合に、私が申し上げたように、裁判を受ける権利をより保障を充実させていく、そういう観点から考えるべきだというふうに申し上げたんですけれども、そういう際に、やはり予算の問題も勘案しながらやっていかざるを得ない、全体のいろいろなやりくりの問題も考えざるを得ない。
 例えば、今論点になっていますのが、司法修習生に対する、給費制か貸与制かという問題ありますけれども、そういうようなさまざまな点も考えざるを得なくなるということだろうと思います。
 二つ目の法曹の数をふやしていく、その質をどうするか、そういうお尋ねなんですけれども、法科大学院は、理念といたしましては、単に数をふやすだけではなくて質の高い法曹をたくさん生み出していく、そういう課題にこたえるためにつくられているのが法科大学院であるというふうに考えておりまして、実際に質といった場合に、一つには、考える力、法を使って現実に立ち向かい考えていく力、これを持っているということが法曹としては不可欠の条件でありまして、これが現在の司法試験制度のもとでそういう力をはかるということがうまくいっているのかどうか、こういう問題意識があったと思うんですね。
 私自身、司法試験の考査委員をやっておりますけれども、これはだれもが言うように、答案はほとんど切り張り答案であって、こちらが手を変え品を変え考える力を見るような問題を出しても、それに対しては、判でついたような形で、予備校の模範答案を切り張りしたような答案しか返ってこない。果たしてこういう状況の中で本当に法的に考える力を持った法曹を生み出せるのか、こういう問題意識があったんだろうと思います。
 ですから、法科大学院は、一つには、実際の事例を使いながら、あるいは問答を中心としながら、考える力をいかにつくっていくか、養成していくかということが課題でありますし、さらに法曹の数が多くなってまいりますと法曹としての専門性を身につけることが必要である。これも、現在のような司法試験制度ですと六法科目しか勉強していないという状況にありますので、法科大学院においては、専門科目もかなり重視するというふうに全体のシステムができておりまして、法曹としての専門的な力量も備えてもらう、こういうふうな人材を法科大学院としては送り出したいというふうに考えております。
 三つ目の簡易な救済手段ということですが、これは行政機関による権利侵害に限ってのお話でしょうか。あるいは全体的な……。

発言情報

speech_id: 115904192X00120040219_006

発言者: 市川正人

speaker_id: 13162

日付: 2004-02-19

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会統治機構のあり方に関する調査小委員会