辻惠の発言 (憲法調査会統治機構のあり方に関する調査小委員会)
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○辻小委員 民主党の辻惠でございます。
私は、時間の関係もありますので、裁判員制度に絞って御質問をさせていただきたいと思います。
参考人も述べておられるように、まさにこの制度は、革命的な転換の起爆剤になるのか、それとも重罰化のイチジクの葉に帰してしまうのか、非常に重大な問題であるというふうに考えております。
この問題を考える場合に、まず前提として、国民の司法参加という利益と、他方で国民の裁判を受ける権利という、この二つの要請をどのように考えるべきなのか。私は、参考人もおっしゃられるように、公権力による権利侵害に対して実質的権利救済を受ける権利、裁判を受ける権利というものを優先的にやはり考えるべきであろう、同等に考えるべき質のものではないというふうに考えます。
そこで、お手元にもありますけれども、裁判員制度をめぐる骨格案を見ましたときに、第一回の公判日前に準備手続を開くことが義務的になっていて、そこで争点整理が行われる。裁判官、検察官、被告人、弁護人がそこに出廷して争点整理がなされる。そして、争点整理が終わった段階で裁判が開かれて、できるだけ連日審理で、戦前の陪審法では一・七日が平均である、それに近い短期間で審理を終えるべきだ、このようにどうも予定されているようであります。そして、準備手続の間に予定の主張を、検事側だけではなくて、弁護側も全部主張を述べて明らかにしなければいけない。そして、準備手続が終了した後は新たな証拠調べ請求はできないんだ、これを原則にするんだ、このように骨格案ではなっております。
そこで、まず質問させていただきたいのは、今の裁判は、被告人は無罪と推定されるということが原則になっております。無罪の推定の制度的保障は、まず検察官側が合理的な疑いを入れない程度に被告人の有罪を立証しなければならない、もしそこで検察官側が立証ができなければ、弁護側が反証するまでもなく、その被告人は無罪とされなければいけない、これが原則だと思います。
裁判員制度は、そういう今の無罪の推定の制度的保障である、まず検事側立証を遂げなければいけないということをなくしてしまう。第一回の公判前に弁護側もすべての証拠の予定を明らかにしなければいけない。この点は、無罪の推定原則をむしろ弱める結果になるのではないかと考えますが、この点についてはいかがでしょうか。