西博義の発言 (本会議)
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○西博義君 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました小泉内閣不信任決議案に対して、断固反対の討論を行うものでございます。(拍手)
国会は、言うまでもなく、国民のための政策議論を堂々と行う唯一の立法機関です。
しかし、民主党の今国会での一連の対応を見ると、国民への責任を放棄していると言わざるを得ません。審議を拒否し、あるいはピケを張って法案審議を実力で阻止するなど、党利党略的で無責任な対応が数多く、さらに、民主党出身の参議院副議長の散会宣告による国会の混乱騒動によって、国民の政治不信をまたまた助長してしまったことを強く指弾しておきたいと思います。(拍手)
加えて、そのきわみがこの内閣不信任案の提出ではありませんか。
小泉内閣が内閣不信任案を突きつけられる理由は何一つありません。ただいまの説得力のない野党の提案理由からして、私はここに、本決議案が全く正当性がないにもかかわらず、内閣不信任案を出せば参議院選を有利に戦えると錯覚した野党のパフォーマンスにすぎないことを、冒頭、まず指摘をしておきたいと思います。(拍手)
まず、小泉内閣不信任決議案に反対する第一の理由ですが、小泉内閣は、切れ目ない適切な経済運営と構造改革を進める中で、民間需要主導により、本格的な景気回復のすそ野を着実に広げてきた点であります。
この三年間、小泉内閣は、与党と緊密に連携をとりながら、一瞬たりとも休むことなく、日本のかじ取りに全力を尽くし、切れ目ない適切な経済運営を実行してまいりました。その結果、これまで困難とされてきた数々の改革が次々と実行に移され、経済の再生の成果も着実にあらわれております。
具体的には、金融システムの改革を初め、規制改革、行財政改革、社会保障制度改革といった国民のための構造改革を進めてきた結果、ようやく改革の芽も出てきております。特に、不良債権処理については、主要行の不良債権残高はこの二年で十三兆円以上減少し、銀行や不動産業等の株価が着実に上昇しております。また、投資減税など計一兆八千億円に及ぶ先行減税を実施し、これが経済の活性化に大きく貢献いたしました。
こうした改革への政府の一貫した取り組みを受けて、景気、経済も、十年余り続いた長いトンネルを抜けて、本格的な回復へと向かいつつあります。(拍手)
第二の理由ですが、今国会の最重要法案であった年金改革関連法案を、国民の安心の生活基盤を築く立場から、責任と確信を持って成立させた点であります。
今回の年金抜本改革は、今後の少子高齢化の進展や経済の変動に耐え、かつ、五十年、百年先を見通した恒久的な改革をなし遂げることが目的でありました。今、改革の歩みをとめることは、例えば、明年の単年度だけでも保険料と年金支給額の差が四兆七千億円の赤字となり、年金財政のこれ以上の悪化は制度の崩壊を招き、もはや先送りは許されません。
今国会で何としても成立させなければならないという強い信念を持って、与党としても審議を進めてまいりました。そして、この年金制度の歴史始まって以来の大改革に取り組むため、今日まで尽力してこられたのが、小泉総理と坂口厚生労働大臣であります。私は、その御苦労に心から敬意を表するものであります。(拍手)
今回の年金改革法案は、四月一日の本会議における趣旨説明以来、衆議院においては参考人質疑を含めて約四十時間、参議院においても地方公聴会を含めて約四十時間に及ぶ審議が重ねられてきました。
我々は、今国会において、年金改革に関し深い議論が展開されるものと期待しておりました。しかし、民主党は、二カ月も対案提出をおくらせ、審議入りを延ばした上、衆議院においては、民主党からは年金制度の内容について本格的な議論がほとんど提起されることなく、また参議院においては、副議長が議会ルールを破る禁じ手を行使するなど、まさに党利党略に終始したことは、まことに残念であります。(拍手)
また、民主党が提出した対案などは、全く数字のない改革五年先送り法案であり、さらに中身を吟味すると、国民生活と年金財政を破綻に追い込む百年不安の年金法案と言わざるを得ません。
また、私たちは、中期的な課題として、衆議院の段階で民主党の主張も考慮し、年金、介護、医療など社会保障全般についての税、保険料等の負担と給付のあり方の見直し、そして公的年金制度の一元化についても真摯に検討するために、三党合意を踏まえ、法律まで修正いたしました。にもかかわらず、民主党の幹部は、三党合意は消えていると吐き捨てるように言っており、与野党の協議機関の設置すら応じようとしない状況であります。
民主党の皆さん、この法案修正に賛成したのは一体どこの党でしょうか。このように公党間の約束をいとも簡単にほごにするような政党が、国民に何を約束できるというのでしょうか。(拍手)
第三の理由は、小泉総理の外交努力の成果に対する評価です。
去る五月二十二日、総理は二回目の訪朝をされましたが、一回目の訪朝以降、膠着状態に陥った日朝関係の現状を打破するため、リスクを覚悟で決断をされました。その結果、拉致被害者家族五名の帰国が実現、また、曽我ひとみさん一家については第三国での再会ができるよう、政府が全力でバックアップしております。
核、ミサイル問題では、朝鮮半島の非核化を目指し、六カ国協議で平和的解決のための努力をしたいとの金正日国防委員長の言動を引き出し、また、弾道ミサイルの発射実験のモラトリアムも確認し、それぞれの分野で前進をかち取ることができました。これも、総理が訪朝していなければ何一つ実現できなかったことです。
また、先般のシーアイランド・サミットにおいても、北朝鮮による拉致と核開発問題などについては、議長声明に盛り込ませ、G8が結束してその問題の解決に当たるなど、小泉総理は一定の役割を果たしてまいりました。
時間の関係で、以上三点しか述べられないのが残念でありますが、野党提出の不信任案には正当性がないことは明らかです。不信任すべきは、民主党の次の内閣ではないでしょうか。(拍手)
最後に、先般の児童手当法改正案についての民主党の対応について、一言申し述べておきます。
児童手当の拡充を民主党自身の選挙公約に高らかに掲げながらも、野党で唯一反対されたことは、全く理解に苦しみます。もはや民主党は、喫緊の課題である少子化対策も放棄したに等しいということを付言いたしまして、私の討論を終わります。(拍手)