2004-06-11
参議院
西井正弘
イラク人道復興支援活動等及び武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会
西井正弘の発言 (イラク人道復興支援活動等及び武力攻撃事態等への対処に関する特別委員会)
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○参考人(西井正弘君) ただいま御質問になられましたイラクに対する軍事行動の正当化の問題でございますが、その前に、先ほど御質問の中に、九・一一に対してアルカイーダに対する武力攻撃を軍事力によって対抗することが国際社会で許容されているというふうに先ほど私が申し上げましたことを再確認されていたと思うんですが、もちろんそれは現在の国際法学者の中でも認めていない方もおられます。
それはただ、私自身の考えを申しますと、この二十一世紀になって国際社会というものがやっぱり大きく変わってきているというふうに思っています。もちろん本質的には国家が中心的な単位でありますので、その国家を基本としていることは変わりないのでありますが、特に情報がこれだけ行き来しておりますと、国境というものを簡単に越えることができる時代になっているわけです。そうなりますと、テロリストに対する対応でもいわゆる人とかそれからお金とか情報とか、そういったものをいかに規制するかということになりますと、従来の国家主権を単位として領域というものを中心とした管轄権だけで対応することは非常に難しい事態が起こってきていると思います。
その一つの病的な現れと言っていいかと思いますが、それがテロ集団ではないかというふうに思います。もちろん、御承知のように、テロというのは古くから存在するものでありまして、そのこと自体は何も目新しくはないのでありますが、現在、テロのネットワークはやはり世界に広がっていると思います。
で、イラクに対するアメリカの軍事行動の直接的なきっかけというのは、私もちょっと詳細を今記憶しておらないんですけれども、基本的にはイラクがテロのネットワークの中でそれに貢献をしている、ある意味では、悪い意味ですけれども、貢献をしているという認識は、九・一一の時点で既にアメリカは持っていたことは御承知のとおりであります。それに対して取った措置でありまして、大量破壊兵器の存在というのは一つの理由といいますか、武力攻撃の理由とはなっておりますけれども、それだけではないというふうに考えます。
法的にそれをどう評価するかということですけれども、これも学説としてはいろいろ分かれているところでありまして、違法説ももちろんございますけれども、国際社会でやはり国内法と違いましてすべてが法によって規定されているわけではなくて、法が欠けている部分も現実にはあるというふうに言わざるを得ない。そうしますと、力の行使が、突き詰めて考えますと、若干の合法性に疑いがある場合が起こり得るというふうに私は考えております。