吉武民樹の発言 (外交防衛委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○政府参考人(吉武民樹君) 先生お尋ねのとおり、社会保障協定は、国際的に申し上げますと、両国の年金制度の二重加入の防止あるいは保険料の掛け捨ての防止、これが第一でございますが、同時に、両国の保険期間、加入期間を通算することによりまして年金受給権の確立を図ると、この二つを目的として締結をするのが通常でございますが、日韓協定の締結に当たりましても、我が方としましてはただいま申し上げた二つの目的を盛り込んだ協定の締結を主張をしてきたところでございます。
ただ、韓国の国民年金は一九八八年に施行がされておりまして、まだ平均加入期間が十二年でございます。保険期間の通算を行いましても、当分の間は、日本の年金制度の最低加入期間は二十五年の受給要件を満たす韓国の方が当分発生をしないだろうということがございまして、通算を行いますと日本側にとって非常に大きな利益になりますけれども、韓国にとっては、当面、年金通算の結果、受給権が生じる方が出てこないだろうということがございまして、韓国側の主張としましては協定の内容を二重適用の回避にまず限定をして行いたいということがございます。
これにつきましては、我が方としましては、二重適用の回避が図られることによりまして韓国の制度に加入される日本人の方が大幅に減少するということがございまして、今後の問題としては年金加入期間の通算の必要性はこれまでよりも減少してくるということがございます。それから、期間通算の問題につきまして合意はなかなか形成されない中で協定の締結そのものを遅らせるあるいは決裂するということは日本企業にとっても負担となっておりますので、二重適用問題の速やかな解決を図る観点からはいかがかということがございました。それから三点目でございますが、在韓の日系企業からは、二重適用の回避ができるのであればこの協定をできるだけ早期に締結してほしいという御要請がございまして、この三つの理由から韓国側の立場を受け入れるということとしたものでございます。
なお、保険期間の通算の問題につきましては、今後、韓国の年金制度もだんだんと成熟してまいりますので、両国とも今後その可能性について模索していくということで意見をともにしております。本協定の締結後、時期を見て意見交換していくということを確認をいたしております。