外交防衛委員会

2004-04-13 参議院 全102発言

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会議録情報#0
平成十六年四月十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月八日
    辞任         補欠選任
     岩本  司君     高嶋 良充君
     榛葉賀津也君     樋口 俊一君
 四月九日
    辞任         補欠選任
     高嶋 良充君     岩本  司君
     樋口 俊一君     榛葉賀津也君
 四月十二日
    辞任         補欠選任
     高野 博師君     千葉 国男君
 四月十三日
    辞任         補欠選任
     荒木 清寛君     山口那津男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本 一太君
    理 事
                佐藤 昭郎君
                舛添 要一君
                齋藤  勁君
                小泉 親司君
    委 員
                阿部 正俊君
                荒井 正吾君
                河本 英典君
                桜井  新君
                中島 啓雄君
                矢野 哲朗君
                岩本  司君
                佐藤 道夫君
                榛葉賀津也君
                田村 秀昭君
                若林 秀樹君
                千葉 国男君
                山口那津男君
                吉岡 吉典君
                大田 昌秀君
   国務大臣
       外務大臣     川口 順子君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  石破  茂君
   副大臣
       防衛庁副長官   浜田 靖一君
       外務副大臣    阿部 正俊君
   大臣政務官
       防衛庁長官政務
       官        中島 啓雄君
       外務大臣政務官  荒井 正吾君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 信明君
   政府参考人
       防衛庁長官官房
       長        北原 巖男君
       防衛庁運用局長  西川 徹矢君
       外務大臣官房審
       議官       西宮 伸一君
       外務大臣官房審
       議官       門司健次郎君
       外務大臣官房参
       事官       鈴木 敏郎君
       外務大臣官房領
       事移住部長    鹿取 克章君
       外務省アジア大
       洋州局長     薮中三十二君
       外務省北米局長  海老原 紳君
       厚生労働省年金
       局長       吉武 民樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との
 間の協定の締結について承認を求めるの件(内
 閣提出)
○社会保障に関する日本国と大韓民国との間の協
 定の締結について承認を求めるの件(内閣提出
 )
    ─────────────
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山本一太#1
○委員長(山本一太君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十二日、高野博師君が委員を辞任され、その補欠として千葉国男君が選任されました。
    ─────────────
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山本一太#2
○委員長(山本一太君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件及び社会保障に関する日本国と大韓民国との間の協定の締結について承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に防衛庁長官官房長北原巖男君、防衛庁運用局長西川徹矢君、外務大臣官房審議官西宮伸一君、外務大臣官房審議官門司健次郎君、外務大臣官房参事官鈴木敏郎君、外務大臣官房領事移住部長鹿取克章君、外務省アジア大洋州局長薮中三十二君、外務省北米局長海老原紳君及び厚生労働省年金局長吉武民樹君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山本一太#3
○委員長(山本一太君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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山本一太#4
○委員長(山本一太君) 社会保障に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定の締結について承認を求めるの件及び社会保障に関する日本国と大韓民国との間の協定の締結について承認を求めるの件の両件を一括して議題といたします。
 両件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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舛添要一#5
○舛添要一君 自民党の舛添要一です。
 最初に、阿部外務副大臣にお伺いいたします。
 副大臣はずっと厚生行政の立場におられたわけですけれども、今回、この日米、日韓で社会保障協定結ばれた、大変私は画期的なことだと思いますし、高く評価をしたいと思いますけれども、副大臣の立場から、特に厚生行政にお詳しい立場から見て、これ、どういう評価をなさっていますでしょうか。その意義についてお願いいたします。
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阿部正俊#6
○副大臣(阿部正俊君) 御指摘のとおり、社会保障といいますのは人の交流が多くなればなるほどやはりどうしても必要な調整の仕事でございますので、日米協定につきましても、正直言いましてかなり長い前からの懸案でございました。いろんな事情あるいは財政的な事情等々もありまして今日まで来ておりましたけれども、こうやってようやく一番交流の多いアメリカとの間での締結というものが実現するということは、極めて両国の人の交流、経済の交流、あるいは個々のいわゆる掛け捨て防止というふうなこともさることながら、そうした意味での非常に大きな意味を持った協定ではないかと、こんなふうな認識でおります。
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舛添要一#7
○舛添要一君 副大臣、アメリカの場合に、自分の国の保険料収入が余り確保できないときには渋っていた、今何とか確保できそうだということでなんですけれども、こういうアメリカの態度については、ある程度政府の方で早くしろというふうなことはおっしゃったんですか。そこのところ、場合によっては年金局長でも構いませんけれども。
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阿部正俊#8
○副大臣(阿部正俊君) ちょっと個人的なことですが、私も役所におりましたときに、実は、第一回目の日米交渉のときの言わば責任者、事務方の責任者みたいなことで行って交渉いたしまして、ある程度の合意を作ったことがございます。そのときに、最終的に今、舛添先生がおっしゃられましたように、言わば当面の保険料収入の増減の差みたいなことがネックになったんで上にレベル上げましたら駄目になったというようなことで、聞いたとき大変残念な思いをしたことございますけれども、それに比べまして理解が進みまして、多分、厚生行政やっている人方の、皆さん方の御努力もありまして、ようやく理解が進んで、さらにまた、当時と比べましても、二十年ほど前ですけれども、から比べましてもやはり人の交流というのがもう多くなってきているという現実がやっぱり後押ししたんじゃないかなと、こんなふうに思っております。
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舛添要一#9
○舛添要一君 次に、吉武局長にお伺いしたいんですけれども、日本と韓国の間の協定ではいわゆる保険期間の通算ということの規定がないんですね。これは、基本的に社会保障協定の場合、基本的にはこれないといけないと思いますが、どういう事情で韓国との間でないのか、できなかったのか。そしてまた、できないことによってマイナスはないのか。マイナスがもしあるとしても、協定を結ばれたことは、それを超えるプラスがあったからか。そういう点について御説明願いたいと思います。
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吉武民樹#10
○政府参考人(吉武民樹君) 先生お尋ねのとおり、社会保障協定は、国際的に申し上げますと、両国の年金制度の二重加入の防止あるいは保険料の掛け捨ての防止、これが第一でございますが、同時に、両国の保険期間、加入期間を通算することによりまして年金受給権の確立を図ると、この二つを目的として締結をするのが通常でございますが、日韓協定の締結に当たりましても、我が方としましてはただいま申し上げた二つの目的を盛り込んだ協定の締結を主張をしてきたところでございます。
 ただ、韓国の国民年金は一九八八年に施行がされておりまして、まだ平均加入期間が十二年でございます。保険期間の通算を行いましても、当分の間は、日本の年金制度の最低加入期間は二十五年の受給要件を満たす韓国の方が当分発生をしないだろうということがございまして、通算を行いますと日本側にとって非常に大きな利益になりますけれども、韓国にとっては、当面、年金通算の結果、受給権が生じる方が出てこないだろうということがございまして、韓国側の主張としましては協定の内容を二重適用の回避にまず限定をして行いたいということがございます。
 これにつきましては、我が方としましては、二重適用の回避が図られることによりまして韓国の制度に加入される日本人の方が大幅に減少するということがございまして、今後の問題としては年金加入期間の通算の必要性はこれまでよりも減少してくるということがございます。それから、期間通算の問題につきまして合意はなかなか形成されない中で協定の締結そのものを遅らせるあるいは決裂するということは日本企業にとっても負担となっておりますので、二重適用問題の速やかな解決を図る観点からはいかがかということがございました。それから三点目でございますが、在韓の日系企業からは、二重適用の回避ができるのであればこの協定をできるだけ早期に締結してほしいという御要請がございまして、この三つの理由から韓国側の立場を受け入れるということとしたものでございます。
 なお、保険期間の通算の問題につきましては、今後、韓国の年金制度もだんだんと成熟してまいりますので、両国とも今後その可能性について模索していくということで意見をともにしております。本協定の締結後、時期を見て意見交換していくということを確認をいたしております。
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舛添要一#11
○舛添要一君 こういう協定、今、韓国についての問題点のクリアをどうするかということもおっしゃられたんですけれども、先進諸国の協定の締結状況を見てますと、日本はまだ二か国ということで、例えば、アメリカ二十か国、イギリス三十六か国、ドイツ三十八か国、フランス五十一か国、カナダ四十五か国、イタリア四十一か国と大変差があるわけですね。
 外務副大臣、これはやっぱりG7の一国としても大変遜色があると思いますが、今後、厚生労働省、外務省、これ協力してどんどん進めていっていただきたいと思いますが、どれぐらいのスピードでこれちゃんとやれるのか、その見通し等をお述べいただきたいと思います。
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阿部正俊#12
○副大臣(阿部正俊君) 舛添先生御指摘のとおりでございまして、特にヨーロッパ諸国、EUという形の前、になる前から相互の乗り入れということを前提にして仕組んできましたので大変多くなっているということもあると思います。同時に、やはり私どもとしても、他の邦国との交流が非常に多くなってまいっておりますので、それを推し進めるというようなことを考えますとどうしてもやはり必要なことだというふうに思っております。
 ただ、結果的に、最初、正直言って、スタートしたのは、ドイツとかイギリスとかいう辺りとやれないかというのは数十年前から実は懸案でございましたけれども、どっちかといいますと、何か日本人の考え方として非常に厳密に物事を考え過ぎるみたいなこともある意味じゃあったのかなというふうに今も、今は反省もありますが、もう少し大筋としてやはり協定をやっていきましょうやというようなことでやっていくことも大事かなと思いますし、そういう意味で、これから毎年、去年と今年と少しずつ進んできておりますので、このスピードを更に加速させて、ここ、余り、五年、十年というふうなことではなくて、数年以内に数か国と結ぶということを、事務的な問題もありますので余り無理も言えませんけれども、その辺については最大限スピードをもってやっていくというようなことをしたいと思っていますし、かつまた、韓国の問題で今、舛添先生から御指摘のように、年金の通算がないじゃないかというふうな話ありますけれども、それもやはり、原則的にはやはりあった方がいいにこしたことはないんですけれども、まずできるところからというふうな発想も必要なんじゃないかと思っておりますし、そういったような関係作りをして、次にまた改善をして積み上げていくというふうな手法も十分考えていくべきであると、こんなふうに考えております。
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山本一太#13
○委員長(山本一太君) ここで委員長から一言申し上げます。
 ただいま自民党の舛添要一君の質疑におきまして、川口外務大臣が不在でございます。条約審議という重要な機会ではございますが、皆さん御存じのとおり、大変いろいろと政治状況が緊迫をしておりますので、この場において大臣の不在を認めました。
 本日の質疑におきましては、質疑者の御意向も確認をした上、場合によっては川口大臣が不在の場合もございますので、そのことだけ一言申し添えておきます。
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舛添要一#14
○舛添要一君 実は、その人的交流の実態を見ますと、我が日本人が行っている海外の国で一番多いのがアメリカです。二番目が中国。全体の割合でアメリカが三七・四%、二十一万人弱。中国には六万人近く行っていまして、全体の一一%を占めます。ところが、日本にいる外国人のトップは中国人で、三十三万人、三〇・八%。二位がブラジル、二十三万人、二一・五%。
 要するに、年金制度なんというのは、これは先進国じゃないとしっかりしてないんで、先進国間で締結することは当たり前なんですけれども、やっぱり人的交流ということを言うんだったら、中国どうするんだということが大きな問題なんで、これはただ単に金の援助をやるんじゃなくて、こういう年金制度についてのインフラストラクチャーもちゃんとしろよということも、外務省の方針として中国の底上げを図る、そしてなるべく早く我々と同じような制度を作ってもらって日中間でやれるようにしないと、一番交流が多いのは日中ですから、今。中国をほったらかしにしてはおけませんよということを一言申し上げたいと思いますが、外務副大臣、何か御感想ございますか。
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阿部正俊#15
○副大臣(阿部正俊君) 御指摘のとおりでございまして、どうしても二重、保険料支払の二重支払の防止だとかいうことがどうしても表に出てまいりますけれども、それ以前に、社会保障の適用をちゃんとお互いし合いましょうというのが基本なんだろうと思ってございます。それからすると、やはり中国の場合は国内制度としてもまだまだ不十分なところがございますし、それについても働き掛けを一方しながら、不十分な中での、日本人の中国に行った人たちに対する社会保障の適用というのはどうなるんだろうかということも関心を持ってやはりやっていかなきゃいかぬのじゃないかなと、こんなふうに思いますし、逆に言いますと、中国から来日された方についての日本の社会保障の適用関係についてもそれなりの、相互関係もございますけれども、それも一つの視野に入れてやっていかなきゃなりませんし、もし参考になるのであるならば、私どもの方からのある種のソフトウエアみたいなことの提供といいましょうか、ということについての技術協力ということも一つのテーマではないかと、こんなふうに思っております。
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舛添要一#16
○舛添要一君 これは吉武局長に申し上げますけれども、今、日本で年金の議論が非常に盛んになっています。それで、民主党は基本的にはスウェーデン方式ですね。だけれども、結局、これを我が国の国際戦略から見たときに、こういう制度という日本的なシステムを外に今度は輸出していくんだと。日本の年金制度が良ければそうやっていく、我々の失敗があればそれはアジアの諸国に伝えていく。ヨーロッパとアジアは違いますからね。
 やっぱり日本がアジアのリーダーになろうとするならば、そういうソフトウエア、制度、金だけじゃなくて、物だけじゃなくて、そういうことを輸出するという大きな外交戦略が必要なんで、私は、厚生労働省というのは内向きの官僚、組織、つまり国内向けではなくて、実を言うと、こういう大きな国際的な使命も担っているというふうに思いますので、そういう意味では、阿部外務副大臣がおられるということは両方兼ね備えられるわけですから、是非、厚生労働省、外務省チームワークを組んで、大きな日本の外交戦略の一環として位置付けると。今、国内で大変年金問題が大変ですけれども、そういう観点もお持ちいただけばということを申し上げまして、私は、私どもはこの二つの、日米、日韓社会保障協定締結に賛成でございますので、この問題についてはこの辺りで終わりたいと思います。
 引き続きまして、最近のイラク情勢についていろいろお伺いしたいと思います。
 三邦人が人質になっている、我々も報道で時々刻々変化を追っていますけれども、いかんせん情報がない、ないし錯綜している、そういうことでございますけれども、鈴木外務審議官、外務省として、今、最新の情報を簡潔に御説明願えますでしょうか、邦人人質事件について。
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鈴木敏郎#17
○政府参考人(鈴木敏郎君) 最近のイラク情勢についてでございますけれども、簡単に御説明させていただきたいと思います。
 総覧いたしますと、やはりイラクに対する武力攻撃から一年を経まして、依然厳しい治安情勢が続いております。そうした中で、イラクの民主的な政府を立ち上げるというプロセスは着々と進んでいるという事実も進行しております。それで、昨今報道等でいろいろ報じられておりますけれども、イラクの治安情勢でございますけれども、最近緊迫の度を深めているということが言えると思います。ただし、イラク国内におきまして、地域によってやはりそういった緊迫の度合いというものは異なっている、しかしながら全般としてやはり予断を許さないというふうに見るべきであろうというふうに考えております。
 過去数か月の傾向をちょっと見てみますと、やはり反連合勢力による攻撃というものは、米軍あるいは連合軍のみならず、形成過程にあるイラクの治安部隊などを標的にするという動きが顕著になってきているということが一つうかがわれると思います。
 最近のこの展開について申し上げますと、先月末より、御案内のように、シーア派の一派でございますムクタダ・サドル師とその支持勢力による連合軍に対する武力、実力行使のようなことがございまして、これをきっかけとして米軍等と衝突がイラク各地で起こったということがございます。また、ファルージャでございますが、ここでは先般の米英の民間人の殺害事件を機に米軍が相当大規模な掃討作戦をやっていると。ここは刻一刻今状況は動いておりますけれども、一時停戦が成立しているという状況がございます。
 シーアの問題にちょっと戻りますと、シーア派の有力な指導者であるというシスターニ師は、六日付のファトワの中では、暴力の拡大と、それから混沌として流血をもたらすいかなる行動も回避するようにという呼び掛けを行っておりますので、要するにイラク国内にも冷静に事態の収拾を求める声があるということもここでうかがわれるということでございます。
 私どもとしましては、こうした緊迫化している情勢というものをもちろん憂慮して注視しております。できる限り、秩序と治安が連合当局の努力とかあるいはイラク国民の協力によって回復するということを当然願っておるわけです。
 今、治安の方に焦点を当てましたけれども、イラク情勢ということはやはり政治の側面も見なくちゃいけないわけで、そういった観点からは、治安と政治は双方絡み合っている問題でございますが、政治プロセスとしましては、三月に基本法ができて、現在ブラヒミ国連事務総長の特使、特別顧問等がイラク国内に入りまして、暫定政権、六月の三十日以降、政権、統治権限がイラク側に移譲された後の受皿となる暫定政府の在り方とか、それ以降行われることが想定されております選挙の在り方について、国連の考え方を踏まえてイラク側と今調整をしているということが続いております。
 大体、現状を申し上げると、以上でございます。
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舛添要一#18
○舛添要一君 人質の解放についての新たな情報はありませんか。
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鈴木敏郎#19
○政府参考人(鈴木敏郎君) 人質の解放については、今までのところ、新たな情報は確認されておりません。
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舛添要一#20
○舛添要一君 あとは、要するに外務省、これは交渉中であったりして秘密にしないといけないところが多々あると思いますから、人質の救出というのは最大の目的ですから、そこは触れられないところは触れなくて構いませんが、要するに、どういう分析をなさっているかという一端でもお伺いできればというのは、例えばアル・ジャジーラに犯行声明が出たと、最初に。そして、人質の姿が映った映像が流されました。その後、膠着状態が続いている。途中で解放するという話が出てきた。これも二十四時間以内に解放しないままだと。
 ファルージャの状況が今、鈴木参事官のお話のように非常に緊迫した状況になっている。仮に、ラマディとかファルージャ辺りに拘束されているとすると、なかなか、こういう停戦状態とはいえ、今米軍とは一応一時停戦していますけれども、停戦状態とはいえ、犯人の方としてもなかなか状況的に、自らの、犯人自身の安全ということもありますから、解放できるような状況にないのかなというような感じがしていますとともに、よその国の人質も、よその国の民間人も大分人質に取られている。これ、解放されたりされなかったりということ。だから、ファルージャをめぐる戦闘ということとこの民間人の拘束ということが、日本人を含めて、何らかの関係があるんじゃないかと、そういうような分析がし得るんですが、この点はどう外務省お考えですか。
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阿部正俊#21
○副大臣(阿部正俊君) 舛添先生御指摘のとおり、正にある種の誘拐でございますので、情報の発信というのは非常に極めて慎重に、私どもからのある、ないを含めて慎重でなきゃいかぬというふうに改めて思っております。
 ただ、例えばファルージャの二十四時間後に解放というような声明が出たとかいうことも、放送したという事実だけではなくて、私どもなりのある種の確認といいましょうか、というふうなことを一方で行った上で、どうも確度がありそうだというふうなことでこういう事実があるということを流すとか、まあ流すというか、そういうのがありますよということをお話しするとかいうふうなことをしながらやってます。
 例えば、昨日えらく話題になりましたけれども、何か人質解放について昨日の三時ごろにまた何かだれかファルージャで流すんじゃないか、ビデオが届けられるとかという情報が流れましたけれども、ああいうふうな、非常に、結果的に誤報だったわけでございますけれども、根拠がないことはやはりある種の垂れ流しみたいなことをやるというのは、この種の事件については極めて憂慮すべき私は話だと思っておりますので、それについては大変申し訳ありませんけれども、相当確信持てない限り、こういう変化があったとかなんとかということは、安否も含めて申し上げることは差し控えたいと、こんなふうに思っております。
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舛添要一#22
○舛添要一君 それと、もう一つしっかり分析しないといけないことは、各国民間人が拉致された、カナダ人でありイギリス人でありアメリカ人であり、それから中国人、韓国の牧師。ただ、その中で、あれだけ明確に犯行声明を出し、映像まで送り付け、自らの名前、何とか戦士だというような、ムジャヒディンの名前を使って出したようなことをはっきり言ったのは我が国のケース、この三人のケースだけだと思うんですよね。しかも、日本政府、日本国民にあてて、それから一部音声が流れているときにはノー・コイズミと言ってみたりとか、非常に何か日本だけが特異だと。
 しかし、我が国の自衛隊は戦争のために行っているわけじゃなくて、治安維持やっていません、本当に人道復興だけやっている。もっとアメリカに協力しているところは一杯ほかの軍隊あるわけですから、なぜなんですか、なぜ日本。だから、つまりよその国の民間人の拘束のケースと我が三邦人の拘束のケースが際立った違いがあると思いますけれども、ここのところはどういうふうに外務省、分析されていますか。分かる範囲で結構ですよ。
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鈴木敏郎#23
○政府参考人(鈴木敏郎君) 今、舛添先生おっしゃられたような違いというのは、確かに一つの現象として認識されると思います。私ども、阿部副大臣が先ほど申し上げられたように、現在あらゆる情報を、外に出ているもの、出ていないものも含めて一生懸命分析しながらこの問題に取り組もうとしております。
 今、舛添先生おっしゃられた側面につきましても、やはりこの段階で必ずしも先方の意図であるとか、先方というのは犯人グループ等の意図であるとか、あるいはほかの外国人がどういう状況下でどういう意図で捕らえられた等も含めていろいろ明らかでない部分もございますし、この段階でやはり私どもの考えというものは明らかにするということは様々な波及効果等もありますので、恐縮ながら控えさせていただきたいと思います。
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舛添要一#24
○舛添要一君 私が申し上げたようなことはいろいろな角度から分析していると思いますし、外務省の総力を挙げて情報収集ということをやっていただきたいと思います。
 防衛庁長官、お見えになりましたから、ちょっと最後に防衛庁にもお伺いいたしたいと思いますが、今イラク情勢、特に人質の救出についてお話を申し上げていますけれども、大体、そもそも退避勧告が出ているところに行くというのは私は自己責任だと思いますよ。我々も外交防衛の委員会でありますから、みんな行きたい。その後どうなっているか見たい、阿部副大臣と私、一緒に参りましたけれども。しかし、これは武装した自衛隊以外は行っちゃ危ないということを言っているんで、我々国会議員も行かないんですね、国民の代表すら行かない。それを押しとどめるわけにいかない。
 それから、これは報道陣についても言えることで、我々は報道を知りたい。彼らが命懸けでやってくれているんで現地の状況はよく分かります。しかし、退避勧告を出しているわけですね、外務省が。
 だから、そこのところはもっとしっかり言う必要があると思いますし、そこで防衛庁、サマワの宿営地にマスコミの人が退避してきたりとか、それから一部分の、幾つかのマスコミはもうイラク国外へ出たみたいですけれども、状況どうですか。今のサマワの宿営地にどれぐらい日本人退避しているのか、そういうことを含めて簡潔に御説明願います。
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北原巖男#25
○政府参考人(北原巖男君) 舛添先生に御答弁申し上げます。
 邦人人質事件の発生を受けまして、私ども防衛庁・自衛隊では、今御指摘の報道関係者、この安全の確保を図るということで、これは事前に外務省とも調整の上、防衛庁長官の指示に基づきまして、現地の部隊から四月の八日、日本時間では二十三時ごろでございますが、それに現地の部隊から努めて早くサマワ宿営地にお集まりいただくようサマワの所在する記者の皆様に対して要請を行いました。
 そして、八日以降、邦人記者等の皆さんを宿営地に現在受け入れているところでございまして、一番直近の人数といたしまして、昨日、四月の十二日でございますが、日本時間で二十三時時点の数字を締めております。これは、現地では五時間の時差がありますので、夜の六時になろうかと思いますが、現在、邦人の記者十六名、それからこれら邦人の記者と現地等で雇用されて行動をともにしている現地の外国人スタッフおりますが、一名、これはドライバーの方でございますが、合計十七名の記者を現在、宿営地に受入れをいたしているところでございます。
 八日の宿営地受入れ時点では二十名程度ということになっていますが、今日、十二日現在、若干人数が減っているところでございます。
 報道のありよう等につきましては、今年の初めも舛添先生からいろいろなルール作りが大事であるといった観点で急ぐよう言われておりまして、そういった点も含めまして、私ども、イラクの現地取材の枠組み等を作ってまいりまして、その中にも、その申合せの中で報道関係者の生命ですとか安全について可能な範囲で最大限配慮をするといった考えも示されておりまして、このたびの今私が御説明申し上げたような措置というのは、こうした枠組みの精神といったものにのっとりまして対応しているものでございます。
 今先生御指摘のように、退避勧告が出ているといったことは事実でございますが、そうした中で私ども、報道関係者の安全の確保ということも図っていかなければならないわけでございますので、引き続き外務省等と協力をいたしまして、なし得る限りの措置は取っていく必要があると、そのように考えております。
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舛添要一#26
○舛添要一君 メディアの人にとってもいい時代が来たなと思いますよ、皮肉を言うとね。新しい法律ができて、自己とともにいる人は助けていいことに、自衛隊が助けていいことになっちゃったわけですよ。
 私はジャーナリズムの世界にもいましたから、カンボジアに行ったときなんて自衛隊なんか来やしない。そんなときにやっていましたよ。あれは自己責任ですよ。だれも日本政府になんか助けてもらおうと思わないし、自分の責任で、自分で一杯保険掛けてね。それで、言葉ができたから、ポル・ポトに、ポル・ポト派に捕まりそうになったんだけれども、何とか逃げてきたんで、そういう体験をやった者から見ると、余りにも甘えていますよ、メディアも民間人もね。自己責任で行けばいいじゃないですか。
 それは、政府は邦人の生命守る義務がありますから一生懸命やっているし、当然のことながらああいう民間人を拘束するテロリストの卑劣さは弾劾しますよ。しかしながら、各テレビ局にしても新聞社にしてもそうですよ。自分たちの責任でやればいい話であって、そんな法律もなかったですよ。自衛隊が初めてカンボジアに来たでしょう。その前から、前に私行っていて、物すごく危険なことをやっていたわけですから、報道ということのために。
 だから、何を考えているのかと。自己責任、行くな、危ないから行くなと。私ども国会議員まで行かない。行きたいですよ、こういうところでちゃんと議論したいから。それでも行くことに対して、それは、その退去勧告を法律にまでして罰則まで設けることを、そこまでやる必要はないと思いますよ。
 だから、今回だって、それは自分の責任で取材するのだったら自分の責任でやればいいんで、私はちょっと私自身の体験からいうと、何を甘えておるかと、少し厳しくそういうことは弾劾せざるを得ないんで。あのロバート、ロベル・キャパじゃないけれども、そんな戦場に行くんだったら死ぬ覚悟でやるんですよ。そういうことも分からなくて、政府、国民に多大なる迷惑を掛けているということを一言でもちゃんと言っているかということですよ。私はそういうことは、何かそういうことをマスコミででも言うと選挙のときに不利になるようなことをみんな、我が同僚も考えられるかもしれないけれども、正論は正論としてやっぱりちゃんと言わないといけない。そのことを申し上げて、終わります。
    ─────────────
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山本一太#27
○委員長(山本一太君) 委員の異動について御報告いたします。
 本日、荒木清寛君が委員を辞任され、その補欠として山口那津男君が選任されました。
    ─────────────
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佐藤道夫#28
○佐藤道夫君 私から川口外務大臣と石破防衛庁長官、お尋ねいたします。
 お二方ともイラク問題を控えて大変多忙な毎日だろうと思います。くれぐれもお体に御留意の上、日本国のために、ひいては世界のために頑張ってください。
 川口外務大臣を持ち上げるわけじゃありませんけれども、昨日かおとといでしたね、テレビでイラク国民に対して、イラクのテロリストに対して訴えておられました。大変感銘を受けたことであります。顔が、外務大臣の顔も輝いておりましたよ。私はさるところで何人かの女性たちと一緒にそのテレビを見ておりまして、テレビを見ながら目頭をふいている女性もおりました。やっぱりあなたのその熱意が日本国民にもそれだけ受け入れられたんだろうと思います。どうかひとつそういう、これからもまたあるかもしれませんけれども、頑張って頑張り抜いてください。国民を代表すると言うと大げさになりますけれども、お願いいたします。
 そこで、もう世の中イラク一色で、イラク以外は何らニュースがないというような感じにもなっておりますけれども、ちょっとイラク問題を離れて、北方領土問題を取り上げてみたいと思います。外務大臣の問題でありますけれども、石破長官余り関係ないかもしれません、どうかくつろいでゆっくりしていてくださいませ。
 実は昨日、北方領土返還陳情団と称する人たちが大勢、五十名近く参りまして、日本じゅう至る所にその集団、グループがありまして、北方領土を取り戻そうと、返還を要請しようということで運動、活躍をしておるわけで、その団長さん方が昨日五十名ぐらい参ったわけで、話をお聞きしたわけです。そこにおられる山本委員長も、同席というよりも、そんなことを言ったら大変失礼で、私は彼の後ろで話を聞いていただけでありますけれども、大変感動的な話でありました。要するに、一体どういうことになるんだろうかと、その人たちの心配よく分かります。
 私は、実は北海道勤務が長かったもんですから、納沙布岬からはるばると北方領土、それから知床半島から国後、択捉を眺めたと、こういうこと何度もあります。また、現地に行きまして、周辺で、あそこから我々は引き揚げてきたんですと、ソ連軍に追い払われてきたんですという人たちの話も聞きまして、涙なくしちゃ聞けないような話でありまして、本当に何とかならぬものでしょうかという話であります。昨日などは、五十万人の署名簿を携えて、北方領土返還に関する署名簿ですね、百万票だったか知りませんけれども、署名簿を携えてきておりまして、本当に話に身が入っておりました。
 これはもう、実は北方領土、今、日本が言っている北方領土というのは国後、択捉、それから歯舞、色丹、これはもう幕府時代から、徳川時代から日本人が自分の領土、自分たちの領土だということでそこに住み着いて利用していたところであって、北千島とは全然違うんですね、北千島とは。南千島、日本領土、北海道の一部と、蝦夷地と言っていましたが、蝦夷地の一部ということだったんです。ですから、太平洋戦争が終わりまして、ソ連が南樺太を没収する、それから北千島を我が領土とすると。
 ところが、南千島については、さすがソ連も、あそこは日本の固有の領土だから、このまま踏み込んでいったらアメリカに怒られるんじゃないかと。日本の軍隊がまた思い直して我々に抵抗してくるかもしらぬということで、本当におっかなびっくり、そろそろそろそろ入り込んできましてね。終戦が八月十五日でしょう。あそこに、一番南の国後にソ連軍が上陸したのが九月二日なんですよね。もう二十日以上たってからなんですよ。
 ところが、日本の軍隊さんというのは、戦争で負けたら終わりだというわけで、ぱっと逃げ出しちゃったと。それから、役所もどうしていいか分からないから、まあ、なるべくソ連軍とのけんかはするなと、それから身の安全を図るためにも、機会を見てもうこっちに引き揚げてこいというふうなことを言って、南千島も空っぽになって、そこにソ連軍が上陸をしてきたと、こういういきさつなんですよね。
 しかし、やっぱりあれは日本固有の領土だと、いつかは折を見て取り返そうということで、ソ連との話合いの場を持った政治家もたくさんおりました。その一人が金丸信さんでありまして、彼はわざわざソ連まで行って、皆さん方も記憶しておられるでしょうけれども、ソ連のしかるべき人と会談をして、何とか返してくれと、あれは日本固有の領土なんだと、こういうことを粘り強い交渉をしたわけですけれども、向こうはうんと言わぬと。それはそうでしょう。戦争で取り上げた領土、これを返還したというのは、沖縄、アメリカが沖縄を、小笠原を返還したと、あれが歴史に残る唯一の例ではないかと。私、ほかにもしあらばお教え願いたいと思いますけれども、そういうものなんですね。奪った領土を返すなんということはあり得ない話なんです。
 さすがの金丸さんもううんと考えて、もう仕方がない、これ金で解決しようということになってね、金の交渉ならソ連人、ロシア人は得意ですから、あっという間もなく話がまとまったらしいんですよね、金額は報道されていませんから分かりませんけれども。これを聞き付けた、うわさとして流れたんでしょう、聞き付けた日本の有識者と称する人たち、これが憤慨しまして、日本固有の領土だと、それに金を払って買い戻すとは何事だと言って金丸氏を激しく非難し、それに乗っかってマスコミもわあわあ金丸さんを批判すると。それでさすがの金丸氏も、ううん、じゃやめておくかということで、金で買い戻すというような、私これは名案だと思うんですよね、それがなくなってしまって、今に至っていると、こういうわけであります。
 しかし、人道支援と称して、北方領土に住み着いたロシア人に対しては、建物を、すばらしい建物を建ててやったり、それから生活費的なものも、うちを立派にしてやったり、金をつぎ込んでいる。これを人道支援と言っている。私は、こんなばかなことがあるんだろうかと。いいですか、強盗が入り込んできて、おまえら出ていけと言って居住者を追い出すと。で、強盗が奪ったうちに住み着いていると。ところが、生活に困っている。はたで見ても食べるものもない、住むうちもないような貧しい生活をしている。うちを追い出された人は、外で頑張って、多少の金が、余分な金もあるようになったと。ああ住んでいる人が本当にかわいそうだと、あんた方、これで食料を買って何とかしなさいと、家も新しくしなさいと言って金をやっている。この話を聞いたらみんな笑い出すでしょう、腹を抱えて。何をやっているんだと、おまえらはと。それと同じことをやっているのが我が日本と、こういうわけなんですよね。大変おかしい話で。
 そこで、川口大臣は近々ロシア訪問をなさるというふうに報道をされております。それから、プーチン大統領が年末には訪日と、何が目的かは分かりませんけれどもね。しかし、ロシアとの交渉の第一番は、言うまでもない、この北方領土の返還なんですね。
 北方領土の関係者というのは本当に全国に至る所に住み着いて、この返還陳情団というのも、もう福岡にもあればどこにもあるって、一杯あるんです、あちこちにね。そして、みんな北方領土を思って、何とかあれを取り戻したいものだと。
 ところが、今や若い人たちは知らないんですよね。北方領土って何ですかと。何でそんなところ日本が欲しがるんですかと。もう向こうのロシアにくれてやったらいいじゃないですか、仮に返ってきたって我々は行きませんし、あんなところにはと、だれも行く人はいないんじゃないですかと。
 そうかもしれません。北海道の奥地の方にはまり込んで頑張ろうなんという人、今いませんからね。みんな札幌あるいは東京に移住してくると、そういうようなのが日本の現状ですから、国民、国論を統一して、北方領土を取り返そうと叫び立てても、だれも、だれもと言っちゃ語弊がありますけれども、賛同する人は余りいないのかもしれません。
 しかし、いずれにしろ、ロシアとの交渉の重大なテーマの一つがこの北方領土の返還でありまして、当然、ロシアに行ってプーチン大統領と話をなさる、それから年末にプーチン大統領が来たら小泉総理も、小泉総理それまでやっているかどうか分かりませんけれども、ひざを交えて話をする、その第一の眼目が北方領土だと思います。
 そこで、川口大臣の決意のほどをお聞かせ願えればと思います。
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川口順子#29
○国務大臣(川口順子君) 佐藤委員がおっしゃいますように、北方領土の問題、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するということは、我が国とロシアの二国間関係において最大の課題であると私は考えております。
 そして、昨年の一月に総理が訪ロをなさって、プーチン大統領との間で日ロ行動計画、これを採択をなさったということですし、また、そのときに併せて出されました日ロ行動計画の採択に関する共同声明というのがありまして、その中で、両首脳が平和条約を可能な限り早期に締結をするという強い決意を明らかにしていらっしゃるわけでございます。
 プーチン大統領と私が一昨年の十月にお会いをいたしましたときに、プーチン大統領は、この問題は我々が、我々の世代が過去から引き継いだ問題であって、それは我々の世代に解決しなければいけないというように強い決意を述べられましたし、総理に対しても、この問題を先延ばしする考えはないということを言われているわけでございます。
 私は、今年の前半にもロシアに行き、この平和条約の問題について、新しい外務大臣、ラブロフ外務大臣とみっちりお話をしたいというふうに考えておりまして、今、日程等について、いつが適切か、調整に入りつつございます。
 そういった、この間選挙がございまして、プーチン大統領が再選をされたということでございます。これはプーチン大統領の政権基盤が強化をしたということでありますので、総理とプーチン大統領との間で、この問題についてお二人で議論をしていただくことが非常に重大だ、重要であるというふうに思いますし、私もその前に、その準備といいますか、そういうことをやってこようと思っております。
 このプーチン大統領にロシアの中で強いリーダーシップを発揮をしていただく、強い政権基盤、これをベースに強い指導力を発揮していただくということがまた大事であると思います。
 それから、あしたから日ロの間で賢人会議が開かれる、あした開かれることになっておりまして、森総理に行っていただきますけれども、ここでもその領土の問題を含む広い課題を取り上げていただいて、それぞれ座長が両首脳に直結をしている方々でありますので、両首脳との間でいいコミュニケーションを持っていただきたいというふうに思っております。
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