原田義昭の発言 (共生社会に関する調査会)
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○副大臣(原田義昭君) 文部科学副大臣の原田義昭でございます。私から、文部科学省における障害のある子供たちの自立と社会参加に向けた教育について、御説明を申し上げたいと思います。
資料は二点配られているようでありますが、厚い方といいますか、片方は原田副大臣の説明メモになっておりますが、これはよそに置きまして、厚い資料で御説明申し上げたいと思います。
ただいま内閣府からも御説明があったところでありますが、「障害のある子どもの自立と社会参加に向けた教育について」、一ページ目でございますけれども、何としてもこの子供たちがしっかりと持てる能力を可能な限り伸ばしてやる、そして自立をして社会参画する力を養おう、培おう、こういう観点から私どもも全力で取り組んでいるところでございます。
実態から言いますと、盲・聾・養護学校や特殊学級等の幼児児童生徒数は約二十一万六千人と、全体の一・三%でございます。このうち、義務教育課程段階は十七万二千人ということで、一・六%の比率でございます。
これに対する学校側の体制でございますけれども、盲・聾・養護学校は全国に九百九十五校設置されております。そして、特殊学級は全国の小中学校の五六%に当たる学校に併設されておると、こういう状況でございます。
なお、障害の種類、程度に関係なく教育の機会を確保するようにしているわけでありますけれども、どうしても重い場合が中心であります。障害を理由に保護者からの要請に応じて就学猶予・免除を受けている子供は義務教育段階の児童生徒数の〇・〇〇一%、非常にパーセンテージとしては少のうございますが、百三十人と、こういうふうに報告されております。
近時、盲・聾・養護学校に在籍する児童生徒の障害が重度・重複化してきておると。こういうことから、これらの児童生徒それぞれに対する適切な支援が必要となってきております。
(4)でありますけれども、また小中学校の通常の学級にも、学習障害、注意欠陥多動性障害、高機能自閉症のある児童生徒が在籍しているということも明らかになっております。これらの児童生徒への対応も重要であります。
なお、最近、このLD、ADHDという言葉が一般的に使われるようになりました。
御承知であると思いますけれども、LDはラーニング・ディスアビリティーの略でございまして、全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、こういうような能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示す、要するに、知的発達に遅れはないんですけれども、非常にその辺のバランスが崩れておるということではないかと思います。
また、ADHDは、アテンション・ディフィシット・ハイパーアクティビティー・ディスオーダー、注意欠陥多動性障害と訳されております。注意力が持続しない、じっと座っていられない、衝動的に発言や行動をするといった行動面で著しい困難を示す状態で、知的発達の遅れは必ずしも伴わないと、こういうふうに説明されております。
高機能自閉症、これはハイファンクショニング・オーティズムという英語からの訳でございますけれども、他人との社会的関係の形成が難しい、言葉の発達の遅れ、興味や関心が狭く、特定のものへのこだわりといった行動面で著しい困難を示す状態と。これも必ずしも知的発達の遅れは伴わないと、こういうことを、言うまでもありませんけれども、御説明しておきたいと思います。
こういうような実態を踏まえまして、二ページ目を開けていただきますと、「「特別支援教育」の推進体制の整備」と。文科省におきまして、これは障害のある子供たちの教育をめぐる検討をずっと進めておりまして、昨年の三月に今後の特別支援教育の在り方についての報告書を取りまとめました。この報告におきまして、障害の程度等に応じ特別の場で指導を行う特殊教育から、それぞれ児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う特別支援教育への転換を図るという基本的な考えを出したところでございます。
これは、先ほど中島副大臣からもお話がありましたように、特殊教育という言葉から、概念から、特別支援教育という概念に切り替えていくと、こういうこともこの中に入っておるわけでございます。それぞれ学校における特別支援教育体制の整備、さらには教育委員会における体制の整備、そして特別支援教育に対する制度的な見直し、これは、盲・聾・養護学校制度の見直しとか、教員免許制度の見直しなどを含むものでございます。
文科省としては、この提言を受けまして、平成十五年度から全都道府県の教育委員会にこの問題についてのモデル事業を委嘱して、いろいろ地域における検討をお願いをしておりますし、また、三ページ目でございますけれども、十六年一月、今年の一月でございますが、小中学校におけるLD、ADHD、また高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドラインを策定し、すべての教育委員会、小中学校等に配布したところでございます。
さらに、先ほど冒頭で申し上げましたように、障害のある児童生徒を取り巻く状況の変化につきまして、障害の重度・重複化への対応と。このところ、いろいろな社会的な背景もございまして、盲・聾・養護学校に在籍、二つ以上の障害を併せ持つ子供たちが、割合が増えてきたと、こういうことでございまして、これに対して文科省としては、厚労省との連携の下、養護学校における関係者の連携、医療、福祉等関係機関、都道府県の関係部局、連携、これらの皆さん、医者、看護師、皆さんと連絡を取りながら実践的な検討を行う、養護学校における医療的ケア体制整備事業を行っておるところでございます。
さらに、障害のある児童生徒、四ページでございますが、児童生徒に対する教育に関する研究、研修の充実、これはここに書いておりますように、ナショナルセンターとして実践的な研究や専門的な研修などを実施することによって、LD、ADHD、自閉症、こういうものに対する新たな課題への改編をしておる、こういうことでございます。
四ページの(3)といたしまして、「特別支援教育の改善充実のための条件整備」ということで、施設・設備の整備、これはハードウエアの改善でありますけれども、エレベーター、スロープなどの施設や学習機器の設備を整備する経費の一部を補助するというようなことをもって条件整備に努めております。
また、最新の情報技術の改善で、いろいろ障害者の動きにくい部分をこういう情報機械によってカバーすると、こういうようなことも大分進んでいるところであります。
また、四ページの一番下でありますが、特殊教育就学奨励費と。保護者の負担を軽減し就学を奨励するため、必要な交通費、学校給食費、寄宿舎居住費等を保護者等に支給する経費も補助しておるところであります。
これらが、私どもが今取り組んでおる施策でございますが、私ども文科省におきまして、関係省庁、各自治体等とも連携、協力しながら、障害のある子供の自立や社会参加の力を培うための教育的支援を行うための取組を行っているところであります。
今後とも、障害のある子供一人一人のニーズに対応した教育の充実に向けて取り組んでまいりたいと思っております。
以上で、私どもの説明を終わらせていただきます。