共生社会に関する調査会

2004-03-03 参議院 全68発言

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会議録情報#0
平成十六年三月三日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         狩野  安君
    理 事
                大野つや子君
                中原  爽君
                神本美恵子君
                羽田雄一郎君
                山本 香苗君
                林  紀子君
    委 員
                有村 治子君
                小泉 顕雄君
                後藤 博子君
                清水嘉与子君
                段本 幸男君
                橋本 聖子君
                岡崎トミ子君
                郡司  彰君
                千葉 景子君
                森 ゆうこ君
                福島 瑞穂君
                高橋紀世子君
   副大臣
       内閣府副大臣   中島 眞人君
       文部科学副大臣  原田 義昭君
       厚生労働副大臣  谷畑  孝君
       国土交通副大臣  佐藤 泰三君
   事務局側
       第三特別調査室
       長        岩波 成行君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        山本信一郎君
       文部科学大臣官
       房審議官     藤田 明博君
       文部科学大臣官
       房審議官     金森 越哉君
       厚生労働省職業
       安定局高齢・障
       害者雇用対策部
       長        太田 俊明君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    塩田 幸雄君
       国土交通省総合
       政策局長     澤井 英一君
       国土交通省道路
       局次長      榊  正剛君
       国土交通省住宅
       局長       松野  仁君
       国土交通省鉄道
       局長       丸山  博君
       国土交通省自動
       車交通局長    峰久 幸義君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○共生社会に関する調査
 (「共生社会の構築に向けて」のうち障害者の
 自立と社会参加に関する件)
    ─────────────
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狩野安#1
○会長(狩野安君) ただいまから共生社会に関する調査会を開会いたします。
 共生社会に関する調査を議題といたします。
 本日は、「共生社会の構築に向けて」のうち、障害者の自立と社会参加に関する件について、内閣府、文部科学省、厚生労働省及び国土交通省から順次説明を聴取し、その後、質疑を行うことといたします。
 なお、質疑につきましては、あらかじめ質疑者を定めず、自由に質疑を行っていきたいと存じます。
 なお、説明、質疑及び答弁のいずれも着席のままで結構でございます。
 まず、内閣府より説明を聴取いたします。中島内閣府副大臣。
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中島眞人#2
○副大臣(中島眞人君) 中島でございます。本調査会の案件となりました障害者の自立と社会参加に関する件に関する内閣府の対応について、御説明を申し上げます。
 内閣府においては、障害者施策の総合的かつ計画的な推進を図る観点から、障害者基本計画の策定、推進に関する事務のほか、内閣総理大臣を本部長とする障害者施策推進本部の事務を担当しており、関係省庁との連携の下に障害者施策の推進を図っているところであります。
 政府としての取組は、「障害者施策の動向」、資料行っておるでしょうか、一ページに書かれております。現在、我が国の障害者施策は、平成十四年十二月に閣議決定された障害者基本計画及びその数値目標等を定めた前期重点施策実施五か年計画に基づき進められているところでありますが、これらは、それぞれ障害者対策に関する新長期計画及び障害者プラン、ノーマライゼーション七か年戦略を引き継いだものとなっています。
 障害者基本計画、この計画においては、二十一世紀に我が国が目指すべき社会として、国民だれもが人格と個性を尊重して相互に支え合う共生社会を掲げており、障害のある方が社会の対等な構成員として、自己選択と自己決定の下に社会の様々な活動に参加、参画し、自らの能力を最大限発揮できるよう支援していくとの考え方に立っております。
 このような共生社会を実現していくためには、政府だけではなく、企業、NPOなどの社会構成員が価値観を共有し、それぞれの役割と責任を自覚して主体的に取り組んでいくことが必要であります。このため、障害者基本計画では、政府が関係者の理解と協力の下に取り組むべき障害者施策の基本的方向を定めております。
 施策を推進する上での横断的な視点として、四つのものを掲げております。第一は社会のバリアフリー化の推進であります。第二は利用者本位の支援であり、第三は障害の特性を踏まえた施策の展開でございます。第四は総合的かつ効果的な施策の推進等を掲げて、四つの柱になっております。
 以上のこの横断的視点や重点課題を踏まえ、啓発・広報、生活支援、生活環境、教育・育成、雇用・就業、保健・医療、情報・コミュニケーション及び国際協力の八つの分野について、それぞれの施策の基本的方向を示しております。その具体的な内容につきましては、お配りした計画本体の冊子を後ほどごらんいただきたいと思います。
 また、重点施策実施五か年計画でございますけれども、まず地域基盤の整備の項目にある福祉サービスの整備量、ホームヘルパー六万人確保等の目標のような施策自体の整備目標を示すもの、精神障害者施設の項目にある、条件が整えば退院可能な七万二千人の入院患者の退院・社会復帰を目指すことのような施策の実施効果の目標を示すものなど、広範囲にわたり障害者の社会参加のための支援目標を掲げております。
 内閣府の所掌に関する啓発・広報につきましては、重点施策実施五か年計画においては、啓発・広報活動の結果として、共生社会の用語、考え方の周知度を障害者基本計画の計画期間中に成人国民の五〇%以上とするという目標を掲げてございます。
 資料六ページには内閣府の取組を掲げておりますが、内閣府では、都道府県、指定都市との共催による心の輪を広げる体験作文と、障害者の日のポスターの募集を行い、十二月九日の障害者の日に開催する障害者の日・記念の集いにおいて表彰を行うとともに、テレビ、新聞等のマスメディアを活用した啓発・広報にも積極的に取り組んでいるところでございます。バリアフリー化推進功労者の表彰もこの中で制度化しておるところでございます。
 地方公共団体における取組でございますが、地方公共団体においても障害者施策を総合的に推進するために障害者計画を策定するよう努めることとされております。
 資料八ページで、平成十四年度末における計画の策定状況を見ますと、都道府県及び指定都市はすべて計画が策定済みとなっておりますが、指定都市を除く市区町村につきましては策定済みは九一・四%であり、年々策定率が上昇しておりますが、人口規模の小さな町村を中心に計画未策定の市町村も一割弱ほど残っております。国として、計画未設定の市町村に対しては、計画策定についての専門家をアドバイザーとして派遣することなどを通じ、計画策定に向けた指導、支援を行っているところでございます。
 以上で説明を終了させていただきますけれども、障害者の共生社会等につきましては、努力をすればするほど多々問題点のあることに気付いておるところでございます。私の内閣府は各省庁の調整機能を持っているところでございますけれども、例えば、一例を申し上げますと、昭和二十二年に制定されました教育基本法等関連法案の学校教育法の中には依然として特殊教育という項目がございますし、盲、聾という言葉などもまだ使われていると、そういう実態がございまして、数年前に精神薄弱者を知的障害者と組み替えたときに、精神薄弱者という言葉は消えましたけれども、依然として学校教育法の中の第六章に特殊教育という言葉がございます。文部省は、いち早く、数年前に特殊教育課という課がございまして、他省庁のことで、他府庁のことでございますけれども、特別支援教育課というふうに名前を変えてございますけれども、まだまだ私どもが取り組んでいかなければならない点が多々あることを申し上げて、内閣府の一つの方針を御説明をさせていただきました。
 以上です。
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狩野安#3
○会長(狩野安君) 次に、原田文部科学副大臣。
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原田義昭#4
○副大臣(原田義昭君) 文部科学副大臣の原田義昭でございます。私から、文部科学省における障害のある子供たちの自立と社会参加に向けた教育について、御説明を申し上げたいと思います。
 資料は二点配られているようでありますが、厚い方といいますか、片方は原田副大臣の説明メモになっておりますが、これはよそに置きまして、厚い資料で御説明申し上げたいと思います。
 ただいま内閣府からも御説明があったところでありますが、「障害のある子どもの自立と社会参加に向けた教育について」、一ページ目でございますけれども、何としてもこの子供たちがしっかりと持てる能力を可能な限り伸ばしてやる、そして自立をして社会参画する力を養おう、培おう、こういう観点から私どもも全力で取り組んでいるところでございます。
 実態から言いますと、盲・聾・養護学校や特殊学級等の幼児児童生徒数は約二十一万六千人と、全体の一・三%でございます。このうち、義務教育課程段階は十七万二千人ということで、一・六%の比率でございます。
 これに対する学校側の体制でございますけれども、盲・聾・養護学校は全国に九百九十五校設置されております。そして、特殊学級は全国の小中学校の五六%に当たる学校に併設されておると、こういう状況でございます。
 なお、障害の種類、程度に関係なく教育の機会を確保するようにしているわけでありますけれども、どうしても重い場合が中心であります。障害を理由に保護者からの要請に応じて就学猶予・免除を受けている子供は義務教育段階の児童生徒数の〇・〇〇一%、非常にパーセンテージとしては少のうございますが、百三十人と、こういうふうに報告されております。
 近時、盲・聾・養護学校に在籍する児童生徒の障害が重度・重複化してきておると。こういうことから、これらの児童生徒それぞれに対する適切な支援が必要となってきております。
 (4)でありますけれども、また小中学校の通常の学級にも、学習障害、注意欠陥多動性障害、高機能自閉症のある児童生徒が在籍しているということも明らかになっております。これらの児童生徒への対応も重要であります。
 なお、最近、このLD、ADHDという言葉が一般的に使われるようになりました。
 御承知であると思いますけれども、LDはラーニング・ディスアビリティーの略でございまして、全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、こういうような能力のうち、特定のものの習得と使用に著しい困難を示す、要するに、知的発達に遅れはないんですけれども、非常にその辺のバランスが崩れておるということではないかと思います。
 また、ADHDは、アテンション・ディフィシット・ハイパーアクティビティー・ディスオーダー、注意欠陥多動性障害と訳されております。注意力が持続しない、じっと座っていられない、衝動的に発言や行動をするといった行動面で著しい困難を示す状態で、知的発達の遅れは必ずしも伴わないと、こういうふうに説明されております。
 高機能自閉症、これはハイファンクショニング・オーティズムという英語からの訳でございますけれども、他人との社会的関係の形成が難しい、言葉の発達の遅れ、興味や関心が狭く、特定のものへのこだわりといった行動面で著しい困難を示す状態と。これも必ずしも知的発達の遅れは伴わないと、こういうことを、言うまでもありませんけれども、御説明しておきたいと思います。
 こういうような実態を踏まえまして、二ページ目を開けていただきますと、「「特別支援教育」の推進体制の整備」と。文科省におきまして、これは障害のある子供たちの教育をめぐる検討をずっと進めておりまして、昨年の三月に今後の特別支援教育の在り方についての報告書を取りまとめました。この報告におきまして、障害の程度等に応じ特別の場で指導を行う特殊教育から、それぞれ児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じて適切な教育的支援を行う特別支援教育への転換を図るという基本的な考えを出したところでございます。
 これは、先ほど中島副大臣からもお話がありましたように、特殊教育という言葉から、概念から、特別支援教育という概念に切り替えていくと、こういうこともこの中に入っておるわけでございます。それぞれ学校における特別支援教育体制の整備、さらには教育委員会における体制の整備、そして特別支援教育に対する制度的な見直し、これは、盲・聾・養護学校制度の見直しとか、教員免許制度の見直しなどを含むものでございます。
 文科省としては、この提言を受けまして、平成十五年度から全都道府県の教育委員会にこの問題についてのモデル事業を委嘱して、いろいろ地域における検討をお願いをしておりますし、また、三ページ目でございますけれども、十六年一月、今年の一月でございますが、小中学校におけるLD、ADHD、また高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドラインを策定し、すべての教育委員会、小中学校等に配布したところでございます。
 さらに、先ほど冒頭で申し上げましたように、障害のある児童生徒を取り巻く状況の変化につきまして、障害の重度・重複化への対応と。このところ、いろいろな社会的な背景もございまして、盲・聾・養護学校に在籍、二つ以上の障害を併せ持つ子供たちが、割合が増えてきたと、こういうことでございまして、これに対して文科省としては、厚労省との連携の下、養護学校における関係者の連携、医療、福祉等関係機関、都道府県の関係部局、連携、これらの皆さん、医者、看護師、皆さんと連絡を取りながら実践的な検討を行う、養護学校における医療的ケア体制整備事業を行っておるところでございます。
 さらに、障害のある児童生徒、四ページでございますが、児童生徒に対する教育に関する研究、研修の充実、これはここに書いておりますように、ナショナルセンターとして実践的な研究や専門的な研修などを実施することによって、LD、ADHD、自閉症、こういうものに対する新たな課題への改編をしておる、こういうことでございます。
 四ページの(3)といたしまして、「特別支援教育の改善充実のための条件整備」ということで、施設・設備の整備、これはハードウエアの改善でありますけれども、エレベーター、スロープなどの施設や学習機器の設備を整備する経費の一部を補助するというようなことをもって条件整備に努めております。
 また、最新の情報技術の改善で、いろいろ障害者の動きにくい部分をこういう情報機械によってカバーすると、こういうようなことも大分進んでいるところであります。
 また、四ページの一番下でありますが、特殊教育就学奨励費と。保護者の負担を軽減し就学を奨励するため、必要な交通費、学校給食費、寄宿舎居住費等を保護者等に支給する経費も補助しておるところであります。
 これらが、私どもが今取り組んでおる施策でございますが、私ども文科省におきまして、関係省庁、各自治体等とも連携、協力しながら、障害のある子供の自立や社会参加の力を培うための教育的支援を行うための取組を行っているところであります。
 今後とも、障害のある子供一人一人のニーズに対応した教育の充実に向けて取り組んでまいりたいと思っております。
 以上で、私どもの説明を終わらせていただきます。
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狩野安#5
○会長(狩野安君) 次に、谷畑厚生労働副大臣。
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谷畑孝#6
○副大臣(谷畑孝君) 厚生労働副大臣の谷畑孝でございます。
 お手元に配付をさせていただきました資料を用意をしていただきたいと思います。
 厚生労働省では、障害のある方も障害のない方も、だれもが人格と個性を尊重して相互に支え合う共生社会の実現を目指して、特に保健・福祉と雇用・就業の両面から障害者の自立と社会参加を支援しておるところでございます。
 まず、資料の二ページを開けていただきたいと思います。
 障害者保健福祉施策についてですが、一番重要なキーワードといたしましては、地域生活支援が挙げられます。これは、障害があるからといって、障害者を施設や病院に入所させるのではなく、何より本人の希望を尊重して、できる限り地域で生活することを支援をすることは重要であるという考えであります。これは自立と社会参加の基礎であると考えております。
 今後、これを実現していくためには、施設や病院からの退所、退院される障害者の受皿を整備するとともに、在宅サービスの充実が極めて重要であると考えております。
 それと同時に、成人の障害者にとっては、後で申し上げます雇用・就業と福祉が連携をして、授産施設など福祉的就労から企業の雇用など一般就労に移行することを進めていくことが重要であります。
 この地域生活支援のための具体的な施策の柱が昨年四月に施行されました支援費制度であり、もう一つが精神障害者の社会復帰対策の推進であります。
 次に、三ページでございますけれども、支援費制度について。
 支援費制度は、それまでの行政がサービスを決定する措置制度を改め、障害者の自己決定を尊重し、利用者本位のサービス提供を基本とするもので、介護保険と同様に利用者と事業者との契約によりサービスを利用する仕組みであります。身体障害者、知的障害者及び障害児の福祉サービスを担っております。
 その施行状況でありますが、地域差はありますが、ホームヘルプサービス、グループホームなどの在宅サービスの利用が伸びております。これは、ごらんのページの右上にありますように、多くの知的障害者や障害児の方々が支援費制度によって新たにサービスを、利用を始めていることによるものであり、制度の効果であると評価をしているところであります。
 こうした中で、平成十六年度の在宅サービスの予算案におきましては、特に利用の多いホームヘルプサービスとグループホームを中心に、厳しい財政状況の中、予算を大幅に伸ばしております。今後もサービスの利用が伸びていくと予想されますので、障害者に安心して必要なサービスが御利用いただけるよう、制度をより安定的かつ効率的なものにしていくことが重要となっております。
 次のページは参考でありますので、また見ていただきたいと思います。
 次に五ページでございます。
 精神障害者施策については、身体障害者や知的障害者と異なり、これまでは主に医療面を中心に対応が図られてきたところでございますが、今後は、入院医療中心から地域生活中心という観点に立ち、社会復帰対策を推進していく必要があります。
 社会復帰対策を進める上で最も大切なのは、国民各層による精神障害者への正しい理解です。精神疾患に対する偏見、差別は依然として残っておりますが、統合失調症の生涯発病率は一%、また十五人に一人はうつ病の経験があるなど、精神疾患は生活習慣病と同じく国民だれもがなり得る病気であることはもっと知ってもらう必要があると思います。
 次に、地域生活中心のためには、地域において多様な主体が障害者のいろいろなニーズにこたえていくことが大切であり、その中でも住民に最も身近な存在である市町村の役割もますます重要となってきております。
 厚生労働省の対策本部で昨年取りまとめられた中間報告におきましては、施策の見直しの方向性として、今申し上げてきましたように一から四までの柱を掲げておるところでございます。
 次のページは参考でございます。
 次に七ページを見ていただきたいと思います。
 障害者雇用の現状につきましては、企業における実雇用率は前年度より〇・〇一ポイント上伸をし、平成十五年六月一日現在で一・四八%と、五人以上規模の事業所に雇用されている障害者は平成十年十一月現在で五十一万六千人となっております。また、障害者で職を求めている方は平成十四年度末で十五万五千百八十人、平成十四年度の一年間で就職に結び付いた方は二万八千三百五十四人となっております。
 さらに、障害者に対する能力開発については、障害者職業能力開発校や一般の職業能力開発校において約三千名を対象に訓練を実施しており、障害者職業能力開発校による就職率は五七・一%となっております。
 こうした中で、障害者の雇用施策の基本的な考え方は、障害者基本計画等を踏まえ、障害者の雇用の促進等に関する法律及び障害者雇用対策基本方針に基づき、障害者が能力を最大限に発揮し、働くことを通じて社会参加ができますことでございます。
 具体的には、ここにも書かれてありますように、障害者雇用率の達成指導の強化。そしてトライアル雇用の各種助成の活用等による事業主に対する援助、指導の充実。三、ジョブコーチの活用による重度障害者の雇用の場の確保。職業リハビリテーションの的確な実施など、精神障害者の雇用対策の推進。ITを活用した重度障害者の職業自立の推進。障害者職業能力開発校のほかに、一般の職業能力開発校や事業主、社会福祉法人等を活用した職業能力開発の実施等、各種施策を一体的に推進し、障害者の雇用促進、職業の安定に努めてまいります。
 さらに、これらの施策を通じて、障害者雇用の目標については、平成十九年度までにハローワークの年間就職件数を三万人にすること、平成二十年度に雇用障害者数を六十万人にすることとしております。
 以上でございます。
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狩野安#7
○会長(狩野安君) 次に、佐藤国土交通副大臣。
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佐藤泰三#8
○副大臣(佐藤泰三君) 佐藤でございます。
 障害者の自立と社会参加に関しまして、国土交通省の取組状況などにつきまして説明させていただきます。お手元にお配りしました「バリアフリー社会の実現に向けた国土交通省の取組みについて」というタイトルの参考資料に沿って説明をさせていただきます。
 まず、一ページをごらんください。
 快適で暮らしやすい生活環境の整備は、障害者の方を含むすべての人々が安心して自立した社会生活を送っていく上で重要であります。このため、国土交通省としまして、ユニバーサルデザインの考え方を踏まえ、住宅・建築物、公共交通機関、歩行空間等につきまして段差の解消などのバリアフリー化を積極的に推進しているところであります。
 これらの施設のバリアフリー化は、計画的に進めていくことが重要と考えられますが、昨年十月に閣議決定されました社会資本整備重点計画や障害者基本計画に沿って重点施策を実施するための五か年計画であります障害者プランなどにおきまして、施設ごとにいつまでにどの程度の施設についてバリアフリー化が達成するかというバリアフリー化率等に関する成果目標を明確に設定した上、補助制度、融資制度、税制、規制などの各種の施策を総合的に推進しております。
 また、平成十三年一月の省庁再編によりまして、建築物や歩行空間の分野を担当する建設省と公共交通機関等の分野を担当する運輸省等の四省庁が国土交通省として一つに統合されたことも踏まえ、単に施設ごとのバリアフリー化を個別に行うのではなく、自宅から交通機関あるいは町中までの連続したバリアフリー環境が整備されるよう、施策間の連携の強化を進めているところであります。
 二ページをごらんください。
 鉄道、バスなどの公共交通機関につきましては、平成十二年に施行された高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律、いわゆる交通バリアフリー法に基づき、鉄道駅等の旅客施設を新たに建設する場合やバス等の車両を新たに導入する場合にはバリアフリー化を義務付けるとともに、これらの施設のバリアフリー化につきまして、技術的なガイドラインの策定、周知などの推進をしております。これら施策の導入等によりまして、一日当たりの利用者が五千人以上の旅客施設のうち段差の解消がなされたものの割合は、交通バリアフリー法が施行されて平成十二年度の二九%から十四年度末までに三九%に上昇しており、また、平成十九年度までに七割強、平成二十二年度までに一〇〇%とすることを目標として設定しておるところでございます。
 また、バス車両のうちノンステップバスの占める割合は、平成十二年度の二%から平成十四年度末までに七%に上昇しております。平成十七年末までに一〇%、平成二十二年までに二〇ないし二五%とすることを目標として設定しておるところであります。
 三ページをごらんください。
 道路や駅前広場の歩行空間につきまして、障害者の方が安心して歩けるように、平成十四年度に設定した道路の移動円滑化整備ガイドライン等に基づき、市街地の駅、商店街、病院などの主要ルートを中心に、幅の広い歩道の整備、歩道の段差、傾斜、勾配の改善等を整備しております。
 鉄道駅等周辺などの主な道路のバリアフリー化率は、平成十四年度末一七%となっておりますが、本年度末までには二一%に上昇する見込みであります。また、平成十九年度までには約五〇%、二十二年度までに一〇〇%とすることを目標と設定しております。
 四ページをごらんください。
 住宅につきましては、新設されるすべての公共賃貸住宅について段差の解消や手すりの設置などのバリアフリー化を標準仕様としておりますが、さらに、障害者の特性やニーズに極めてきめ細かく対応するため、車いすでも利用しやすい流し台や腰掛けのある浴室など特段の配慮を行った仕様が有する障害者向けの公共賃貸住宅の供給も推進しております。また、個人の持家につきましても、住宅金融公庫融資における優遇措置によるバリアフリー化を促進しております。
 バリアフリー化された住宅ストックの割合は、平成十年度で約三%、平成十九年度までに約一〇%、二十七年度までに二〇%とすることを目標としております。
 五ページをごらんください。
 建築物につきましては、高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律、いわゆるハートビル法に基づき、百貨店、劇場等不特定多数の者が利用する一定の建築物等の新築や増築などを行う場合にバリアフリー化を義務付けるとともに、建築物のバリアフリー化について技術的なガイドラインの設定、また周知等を推進しているところであります。
 これらの建築物のバリアフリー化率は、平成十四年度末までに約三割となっておりますが、平成十九年末までに四割とすることを目標としております。
 六ページをごらんいただきます。
 これら各種の施設のバリアフリー化をより総合的に推進する観点から、鉄道駅等旅客施設を中心とした重点整備地区につきまして、交通バリアフリー法に基づき、市町村が、旅客施設のみならず駅前広場や周辺の主な道路等も含めたバリアフリー化を、一体化に推進していくための基本構想を作成し、その構想に基づき各種事業を重点的に実施することといたしております。
 次に、七ページでございます。
 基本構想の作成状況につきましては、現在、百十五市町村で作成済みで、その他六十五市町村で作成中、約四百市町村で作成の予定となっております。国土交通省としましては、こうした市町村による基本構想の作成を関係省庁とも連携を取りながら一層促進していきたいと考えております。
 八ページをお願いします。
 バリアフリー社会の実現には、ハード面のバリアフリー化だけでなく、情報提供や普及啓発などのソフト面の施策を併せて実施することが必要であります。このため、インターネットを通じて駅構内のバリアフリー施設を、配置や乗換案内等バリアフリー情報を提供するシステムであるらくらくおでかけネットを整備したり、広く国民の皆さんが、身体障害者等に対する介助体験、疑似体験等を通じましてバリアフリーについて理解を深めるとともに、ボランティアに関する意識を醸成するため交通バリアフリー教室を全国で開催しております。
 次に、これらの施策を推進するため、国土交通省の平成十六年度予算案におきましては、バリアフリー社会の実現のための経費を前年度比六%増の千五百九十七億円計上しております。
 今後とも、以上説明いたしましたハード面、ソフト面の両面から施策の推進により、障害者を始めとするすべての人が生活の様々な場で快適に過ごすことができる生活環境の整備に努めてまいります。
 以上でございます。
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狩野安#9
○会長(狩野安君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。質疑はおおむね午後三時三十分をめどとさせていただきます。
 なお、質疑者及び答弁者にお願い申し上げます。質疑及び答弁の際には、挙手の上、会長の指名を受けてから御発言いただくようお願いいたします。
 また、多くの方が御発言できますよう、一回の発言はおおむね三分程度とさせていただきます。
 質疑のある方は挙手を願います。
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中原爽#10
○中原爽君 文部科学省にお尋ねをいたします。
 原田副大臣の御説明になりました説明メモの一ページ一番下の段から二ページ上にかけまして、特別支援教育の在り方に関する調査研究協力者会議の結果を踏まえて特殊教育という形を特別支援教育に転換を図ると、こういう御説明でございました。
 ところで、既に配付をされております平成十四年度の障害者のために講じた施策の概況に関する年次報告書が出ておりまして、この二十八ページにこういうふうに書いてございます。「小・中学校等に対する教育的な支援を積極的に行う一定地域の特別支援教育のセンター的役割を果たす学校として「特別支援学校(仮称)」の制度とすること、」、こういうふうに書いてございまして、既にこの特別支援にかかわる特別支援学校の制度を作ると、こういうことであろうかと思うんですが、このことについて、今日、文科省から配付をされました資料にはこの支援学校の制度ということについて触れておられませんので、このところの御説明をいただければと思います。
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金森越哉#11
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 平成十五年三月に文部科学省の調査研究協力者会議が出しました今後の特別支援教育の在り方についての最終報告では、児童生徒の障害の多様化など障害のある児童生徒を取り巻く状況の変化を踏まえまして、児童生徒一人一人の教育的ニーズに適切に対応していくことを目的とした特別支援教育への転換を図る旨の提言をいただいているところでございます。
 この最終報告におきましては、盲・聾・養護学校の制度につきましても見直しを図るということで、多角的な視点から総合的に検討を進める必要があるということでございますもんですから、私ども中央教育審議会の初等中等教育分科会で今後の初等中等教育改革の推進方策の一環として特別支援教育に関する検討を御審議いただくことにしているところでございます。
 平成十五年の協力者会議の最終報告におきましては、今障害の種類ごとに盲学校、聾学校、養護学校と、こういうふうになっておりますけれども、それを、障害が重度・重複化いたしておりますので、それに対応した制度というのも考えられないかということで御指摘をいただいているところでございますので、それを踏まえまして中央教育審議会でも御議論をいただきたいというふうに考えているところでございます。
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中原爽#12
○中原爽君 私のお尋ねしたのは、特別支援学校の制度を創設するという趣旨で、一定地域の特別支援教育のセンター的役割を果たす学校としてその特別支援学校の制度とすると、こういうふうに書いてございます。したがって、ある特区について、特別区について、この特別支援学校の制度が作られるという意味かどうかをお尋ねしているわけです。
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金森越哉#13
○政府参考人(金森越哉君) 大変失礼をいたしました。
 特別支援学校というものの趣旨でございますけれども、これは、現在の盲学校や聾学校や養護学校はそれぞれ専門の教官も教員もおりますので、例えばそれぞれの地域の小中学校における特別支援教育、これがどうあるべきかということについて、今の盲学校や聾学校や養護学校、これを新たに特別支援学校という仕組みにどう転換していくかということはまだ十分検討しないといけませんけれども、そういうものができました場合には、その学校がそれぞれのところの小中学校を支援するような、そういったセンター的機能、こういったものを持たせることが有益ではないかと、こういうことで御提言をいただいたものでございます。
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林紀子#14
○林紀子君 今の問題とも関係があるのですが、文部科学省の方にお聞きしたいのですが、この特別支援教育ということですね。
 この調査会でも、前々回の調査会では教育の問題ということで各方面のそういう仕事に携わっていらっしゃる専門の方々に来ていただいてお話を聞いたのですが、その中でLD、ADHD、原田副大臣からも今丁寧に御説明いただきましたけれども、こういうことを新たにといいますか取り上げるということは大変いいことだと思うわけですね。注意欠陥多動性障害を持っている子供たちがクラスの中にいることによって学級崩壊というんでしょうか、その子供たちが騒ぎ出すと周りの子供たちも釣られて騒ぎ出してなかなかクラスがまとまっていかないというような話も聞いておりましたので、これは、障害を持っている本人にも、また周りの子供たちにも大変大切なことだというふうに思うわけですね。
 先ほど、今養護学校などに通っている子供の数というのを御報告いただきましたが、一・七%ぐらいというお話でしたでしょうか。このLDとADHDなどでは、六%ぐらいの子供がこういう障害を持っているのではないかというお話がありました。そうしますと、人数的には今までより五倍から六倍の子供たちが対象になるということなのではないかというふうに思うわけですね。百万人単位になるのではないかと。
 そうなりますと、今文部科学省が打ち出しているのは、予算や人員については配分の見直しを行うけれども増やすという方向では考えないというふうにお聞きしているわけですけれども、各参考人のお話もやはり条件の整備、先生の数も含めまして、それが非常に重要だろうということを聞きましたので、この辺、本当に本気で取り組むためには、ちょっと配分を変えるだけではなくて、もっとどんと増やしていくと、そういう条件整備も含めて考えていただかなければいけないのではないかと思いますが、その辺について伺いたいと思います。
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金森越哉#15
○政府参考人(金森越哉君) お答えを申し上げます。
 私どもでは、平成十五年の協力者会議の最終報告を踏まえまして、中央教育審議会でも特別支援教育の制度的な見直しについて御審議をこれからいただくことにしておりますが、御案内のように大変厳しい行財政事情の下での議論でございますから、こうした厳しい状況を無視して議論するということもできないわけでございますけれども、中央教育審議会におきましては、いずれにいたしましても様々な御意見を伺いながら、多角的な視点から総合的に検討を進めていただきたいと考えているところでございまして、現在、中央教育審議会は、この特別支援教育に関する検討もこれから始まりますけれども、一方では教育条件に関する議論も例えば義務教育における教育条件整備の在り方というような形で議論をいたしているところでございまして、そういった議論との関係についても十分考え合わせながら教育条件に関する検討というのもしっかりと取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
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清水嘉与子#16
○清水嘉与子君 ありがとうございます。
 内閣府と文部科学省と厚生労働省の副大臣にお伺いしたいと思います。
 まず、中島副大臣でございますけれども、私、今、先生のお話を伺っておりまして、先生が自民党の文教部会でこの特殊学級という言葉を何とか早く直せと大きな声で叫んでいらした姿をとても印象深く思い出されたわけでございます。今こうして調整をされる副大臣に就任されまして、いろいろ頑張っていらっしゃるお姿、とてもうれしく思っておりますので、またよろしくお願いをしたいと思っております。
 そこで、一つは、今ずっとお話を伺っていますと、日本ではどうしても障害者というと、やはり障害を持っている方だから温かくしましょう、何か保護しましょう、必要があったら施設にお入れしましょう、何を差し上げましょうと、こういうふうになっちゃうわけですけれども、それでいいんだろうかという問題でございます。
 私どものこの調査会でも、先般、アメリカなどへ調査に参りましたけれども、例えば法定の雇用率、こういったものについては、かえってそんなものは要らないんじゃないか、むしろチャレンジしたい人にチャンスを与えてほしいというような非常に積極的な、まあそれはそういう条件の方だと思いますけれども、そういう方々が多くて、むしろいろんなところに、チャンスを普通の人と同じように与えてくれれば、そこで乗り越えて、そして同じように評価してほしい、変に保護してもらいたくないというような強い意見があって、日本でも障害者の方はチャレンジドと言って、もう本当にチャレンジしてもらって、タックスペイヤーになってもらおうというような運動さえ起きているわけでございます。
 そういった視点から、この障害者の施策というのはやがて見直しをしなきゃならないような時代も来るんじゃないだろうか。例えば障害者が、本当に能力のある方は教育をする、あるいは企業を起こすときの資金を何とかするとか、あるいは介護士を付けるとか、いろんなことがあろうかと思うんですけれども、そういった考え方を、まあ一部には法律を作ったらというようなこともありますけれども、そうじゃなくて、今の状況の中で、日本のこれからの障害者施策の中で、それじゃどんなふうに考えられるか、そのことをイメージとしてお伺いしたいことが中島副大臣でございます。
 それから、原田副大臣には、こうやって拝見しますと、いろんな障害の方々が、障害を持つ方々が学校に参加できることになったこと、大変うれしいことでございますし、まだこれからもっともっと、とても今まで考えられなかったような方が学校生活ができるようになってというふうに思います。
 そういう中で、かなり医療行為を、医療的なケアをしなきゃならない人たちが実際入ってきているわけですね。すると、今学校ではそれがなかなか手を出せなくなっちゃっている。さっき、医師とか看護師の手助けをもらうというのをおっしゃいましたけれども、確かにそういう方法があろうと思いますけれども、そのときに医師に来てもらう、看護婦に来てもらうというのもですけれども、元々学校には看護婦がいたんですよね。養護、今は養護教諭という形に変わってしまっておりますけれども、各学校にちゃんとそういうことができる人がいたはずなんですね。今、養護教諭は養護をつかさどる職員としているわけですけれども、実際に教諭になってからだんだんに、そういった実践看護の仕事ができないような人たちがだんだん増えてきているものですから、実際、手が出ないということがあると思います。しかし、こういう事態が変わってくれば、自分たちが訓練してでもそういうことにチャレンジしようというような声も随分出てきておりますので、その辺、是非養護教諭の方々の活用を十分図っていただきたいというふうに思っているわけです。今度また学校教育法の改正の中で栄養教諭のお話が出てきていますよね。栄養のことは全部また栄養の人です。一体養護教諭というのは何をする人かというのがますますおかしくなってきておりますので、その辺のことを、やっぱり現場の声も是非聞いていただきまして、そういう中で十分活用していただきたいと、これはお願いになりますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、谷畑副大臣の方には、一番やっぱり後れてしまっているのが精神障害者だと思うんですよね。精神障害者三十三万人のうち、何かすれば七万二千は地域に出せると、こういう話ばっかりするんですけれども、本当言ったら、もっともっと多くの方々が出てこれるはずだと思います。
 しかし、実際問題としてそれが、条件がそろったらというのはどういう条件がそろったら出れるのかということが全く出てこないわけでして、そこはちっとも実行に移らないわけですよね。特に、新しい人は、新しく入院する人は割合にうまくしてくださっていると思いますけれども、古くから入っている方が、病院の開設のときから入っていますよというような方々は、とてもとてももう出れるような状況でなくなっちゃっていると思いますし、またそういう状況をほとんど国民が知らない。病院同士だって行き来もしないし、とにかく閉鎖された中にいるというのが実態だろうと思います。
 もう少し地域の方々に支えてもらえるような、何といいましょうか、開かれた場所にするということも必要なのかと思うんですけれども、どういうふうにしたらもう少し在宅に移すことができるのかですね。何かもしお考えがあったら、私たちも大変悩んでいるところなんですけれども、お教えいただきたいと思います。
 済みません、長くなりました。
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中島眞人#17
○副大臣(中島眞人君) 清水先生が私が議会活動の中で発言をしたことを覚えていただきまして、御評価をいただいたのか、励まされたのか、その両方だと思っておりますけれども。
 実は、私は教師の出身でございまして、最初に勤めたのが盲学校の教師だったんです。そんなことから私は、青春時代に、特殊教育という言葉、この子たち、障害があるこの子たちにとってみれば、これは特殊じゃなくて全くの普通教育じゃないのかという疑念が実は私自身にもございました。ですから、極力私は特殊教育という言葉を使わずに嫌ってまいりました。
 しかし、依然として日本の学校教育法の中には特殊教育という項目がございます。そういう中で、法律にございますから、盲とか聾とか精神薄弱者という言葉は一斉に全部知的障害者に置き換えられましたけれども、養護という言葉に、知的障害者養護学校というふうな言葉になっておりますけれども、今、清水先生おっしゃるように、これらの学校をだんだん良くしていくことは、逆に共生社会から離れて孤立をさせていく要素も持っているんではないかというふうにも、極論を言うと感じたわけでございます。
 ですから、私は、パイオニアと言われる方々が、全盲の方がいわゆる普通の大学に入学をしていく、あるいは私は、聴覚に障害がある人があるいは普通の学校にどんどん入っていくと。そういう一つの前提としては、すべてが可能ではないでしょうけれども、交流教育、いわゆる健常者の学校と、あるいはこういう障害を持った子供たちの学校というものが常に交流を持ってお互いに理解をしていくというのが子供のうちからの共生社会の一つの原点だろうと、こんなふうに思います。
 しかし、さりとて、従来の障害を持つ、法律にあるから、使いたくない言葉でございますけれども、盲、聾という学校が閉鎖をされて、共生でなくなってしまっては困るなと、そんな気持ちも持ちながら私自身もジレンマに陥っていると、こういうふうに御理解をいただきたいと思いますし、同時に、挑戦をするそういう方々にはどんどん機会を与えていくべきだと。入学試験、大学の入学試験とかあるいは高校の入学試験とか、そういうものについてもどんどんひとつ開放していく、そういう一つの姿を拡大をしていくべきではなかろうかと、こんなふうに思います。
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原田義昭#18
○副大臣(原田義昭君) 後でまた、学校の中の問題点、また改善の方向、お話をさせていただきたいと思います。
 確かに養護教諭が、教諭としての仕事が忙しいということもありましょうけれども、しかし、先生おっしゃるように、やっぱりいろいろ看護師としてとか、そういうものを、本当の意味で子供たちをしっかりケアをしていただく、そういう分野にも役割を果たしていただきたいなと、こんなふうに思うわけでありまして、もちろんそれは定員とかいろいろな問題がありますから十分でないところもありますけれども、しっかり教育行政の中でもその部分を努力をしたいと思っております。
 それで、せっかくの機会ですから、先生が冒頭にもお話になりましたように、そもそも障害者が社会参画をするに当たって、確かに政策としては、同情とは言いませんけれども、これは大変だなということでいろいろな福祉政策を提示しているわけですけれども、しかし、おっしゃるように、中には、むしろ健常者として、決して負けないんだと、ただどうしても足りない部分は、ここは補ってもらわなきゃいけないけれども、過度にあれもこれもやっていただくじゃなくて、むしろもうちょっとしっかりした、そのレベルで実質的な平等といいますか、そういうものを出してほしいと、こういう声も私はよく聞きます。
 それにつきまして、私、一言だけ。乙武洋匡さんが、もう二、三年になりますけれども、「五体不満足」という本を読んでもう衝撃を受けたことを一言お話ししたいと思いますが、その全編大変な本なんですけれども、前書きの部分だと思いますけれども、こんな文章がありました。
 世の中には色の黒い人も白い人もいるんだと。背の高い人も背の低い人もいると。体重の重い人もおれば、体重の軽い人もいると。そういう意味で、足がある人もおるし、足がない人もおると。耳が聞こえる人もおれば、聞こえない人もいるんだと。どうしてそういうような状態に対して一々悩んだり悲しんだりするんだろうかと、こういうことであります。
 私はこれを聞きまして、私はおかげさまで健常者で、おかげさまで元気にしているんですけれども、しかし、もう考えてみれば、悩みばっかりですよ、選挙の悩みも含めましてね。ところが、この乙武君のこの話を聞きまして、彼が言うには、健常者に向かって発信するには、何で五体ちゃんと持っている人間がこれだけ悩みがあって、私のように手も足もないような人間がこれだけ元気なんだということをこの前書きで書いておられまして、そういうことで、確かに、私たちがこの障害福祉の問題考えるとき、一つの視点といいますか、というふうに感じておるところであります。
 ちょっと、引き続き文科省から事務的な話をさせていただきます。
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金森越哉#19
○政府参考人(金森越哉君) お答え申し上げます。
 養護教諭は、御案内のように、子供たちの悩みや訴えを聞いたり体の不調の背景に目を向けることを通して、子供の発する様々なサインに早くから気が付くことができる立場にございます。子供たちの心身の観察や問題の背景の分析、解決のための支援、関係者との連携など、心や体両面にわたって対応する健康相談活動を行っているところでございます。
 私ども、例えば養護学校での医療的ケアの実施体制をどうするかというようなことについても実践的な研究を行っておりますが、養護教諭の方の中には看護師の資格を持っている方もたくさんおいでになります。そういった養護教諭の方が医療的ケアの関係でもどういったふうな連携、協力ができるのかというようなことについても研究を進めているところでございまして、今後とも、子供たちの心身の健康問題への対応ということにつきましては、この養護教諭の方々の果たす役割というのを抜きには考えられないと思っております。この面につきましても十分充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。
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谷畑孝#20
○副大臣(谷畑孝君) 今、清水先生のおっしゃいましたように、やはり健常者と障害者がともに生きる社会というのか、バリアというものが感じられないような、そういう社会というのは非常に大事だと思うんです。
 私自身、十年前にふれあいサマーキャンプというのを私自身主催をしまして、約三百名ぐらいの皆さんと、いわゆる障害者と健常者が初めて出会う場を作って、そして一泊二日で一緒に暮らしていくんですけれども、その経験からいいますと、やっぱりどうしても今まで自分の身の回りに障害者と一緒に暮らしたことがない、だからどう対応したらいいか。それで、何かもっと心としては親切にしなきゃならぬとか、そういうものがあって慌てふためいたりするんですけれども、最初そういうふうにして迎えに行ったりいろいろ学んだりして、車いすを使ったりしてやっていきますと、もう帰るころになったら、もういわゆる自然に、慣れるというのか、健常者も障害者もお互いが心を許し合って、そういう出会いの感動というのか、お互いが学んでいくという、そういうことを私も経験しましたけれども、是非、そういう共生の社会というのは非常に大事だと思いますし、本当に当面は、何%の雇用率だとかそういうものがない社会というのは非常に大事だと思います。
 しかし現実は、今のところやっぱり一定程度そういう比率を作ったり、あるいは法律でやはりそういう、すべての駅にエレベーターだとか、あるいは移動を可能にするだとか、あるいは幅広歩道だとかですね、いろんな状況の中でやっぱり障害者と健常者がやっぱり共存できる社会というのは非常に大事だと実は思っています。
 それと、最近感じることは、私どもがやりましたときの十年前に比べますと、最近どこの駅も今エレベーターができ出しましたし、それと最近、各地域に特養とか施設がどんどん建ち出してきたということもあって、我々の町の中にも車いすというのがもう頻繁に見れるようになってきましたので、非常にそういう意味では進んできておるんじゃないかと、こう実は思っています。
 しかし、先生が申し上げましたように、精神障害者の場合は、これはほとんど入院というのか、そういう中で暮らしてしまっているという。特に高齢者ほど二十年以上も病院生活ということで、若い人たちは比較的一年以内に退院をして地域で暮らすということがありますけれども。しかし、この精神の障害者の場合は、どうしてもやはり偏見というのか差別というのか、そういうものがやっぱりきつうございます。この偏見が、そういうやむなく入院生活をさせてしまっているんじゃないかと思います。私どもは、まだまだこれからスタートさせていくわけでありますけれども、是非そういう入院生活からむしろ社会復帰対策ということを非常に重視していきたいと、こういうふうに実は思っています。
 そういう中で、やはりホームヘルパーの確保だとか、あるいはグループホームだとか、あるいはそういう在宅に対する支援制度だとか、そういうことが非常に大事であると思いますし、それと同時に、それを支えるいわゆる医療制度といいましょうか、もっといろいろなケアといいましょうか、そういう形を取りながら、時にはまた病気が復活する場合もありますし、ああいいなと思いますとまたそういうことを繰り返す場合がありますから、そこらの点をよく地域社会の中でそれを観察をしながら、同時にまた社会復帰できるという、そういうためにはやっぱり市町村の役割というものも非常に大きなものを持つんじゃないかと、こういうふうに思いますので、是非そういう点を、私ども先ほど言いましたように、この差別と偏見、そういうものを少し取り除きながら、そして入院から社会復帰と、こういう道筋をしていきたいと思っております。
 以上です。
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岡崎トミ子#21
○岡崎トミ子君 今日はありがとうございました。
 まず、厚生労働省に伺いたいと思います。
 新障害者基本計画では入所施設の限定ということを打ち出されました。世界の流れを基礎に考えますと、施設を数値目標を幾らということを決めないで、知的障害者の生活の場というのは小規模化あるいはまた個室化というふうにしていこうというようなことは分かったわけなんですけれども、参考人にこれまでお話を伺ってまいりますと、日本以外は入所施設というのは本当にどんどん少なくなっていて、スウェーデン始め数か国ではもう入所施設はゼロなんだということを伺ったわけなんです。
 そこで、日本はなぜ全廃ではないのか、もし、全廃という目標に向けた過渡期であるのかどうかについてお伺いしたいと思いますし、この入所施設というのは地域の実情に合わせて真に必要であるかどうかということ、そのものに限定するということも言っておりますけれども、当事者にお話を伺いますと、これまでの自分たちの意思とは関係なくどんどん施設が増えていったり、あるいは入れられたりするという心配があるということを言っていらっしゃるわけなんですね。その心配に対してどう皆さんはお答えになられるか。あるいは、地域の実情というのは一体どういうことであるのかも教えていただきたいと思います。
 この参考人質疑の中でも伺ったんですが、四月以降の入所施設の設置について数字が出てこないということでもございました。実態を把握して委員会の場で公表、報告をしていただきたいと思います。このことについても是非お願いします。
 それから、知的障害者の予算についてなんですけれども、三田参考人の方から、施設に入っているのは三分の一ですと、しかし予算の七、八割はこの入所施設に使われているということでございまして、もう少し地域のために使ってほしい、予算を計上してほしい、そこに合わせてやっていただきたいというような要望もありましたので、七、八割方全部入所施設ということになりますと、あとの三分の二が本当におろそかになってきているんだというような実情のお話でございました。
 それから、知的障害者の皆さんの福祉予算に関係して比較するグラフというのを、分かりやすいので比較するグラフを出してほしいということも要望をし続けているわけなんですが、これもデータが出てこないということでしたので、これも是非お示しをいただきたい。今日でなくて結構ですので、要望しておきたいというふうに思っております。
 宮城県でも施設の全廃を打ち出しました。賛否両論ありますけれども、参考人のお話を伺いましたところ、やはり家族が自分のところへ戻ってくるのはもうとても大変でできないというような声があります。でも、そのことでこのことが後退しないで、もっと積極的に家族の声を受け止めてやれるような、そういう仕組みに作っていただきたい。そのことを後押ししてほしい。そして、厚生労働省は、この宮城県に対して、傍観するというか見守りたいというようなことでございましたけれども、もっと積極的に取り組んでいただきたいと思っております。
 それから、国土交通省に伺いますが、今、移送サービスについて私もいろいろと、障害者の方といろいろやっておりますが、NPOの皆さん、NPOとなる前、三十年前から市民の手で福祉の関係の人たち、必要だという人たちの移送サービスを行ってきておりますけれども、法律の中に移動の権利というのを明記すべきではないかと思っておりますので、そのことについてお聞かせいただきたいと思います。
 内閣府には、是非審議会の場にこの当事者が出て、オンブズマンという意味ではっきりと物が言えるような、そういう形を作っていただきたいと思うがどうかということです。というのは、ここに立派な、国民だれもが人格と個性を尊重して相互に支え合う共生社会を掲げておりまして、障害のある人が社会の対等な構成員として自己選択と自己決定の下に社会の様々な活動に参加、参画できるという、自らの能力を最大限発揮できる社会ということを打ち出していらっしゃいますので、是非ともそういうことを要望しておきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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塩田幸雄#22
○政府参考人(塩田幸雄君) 障害者の立場に立って物事を考えた場合、施設ではなくて地域の中で暮らしたいというのは切実な要望ですし、これからの障害福祉政策というものは施設の中で、間違えました、地域の中で障害者の方々が暮らせるような仕組みを作るということに尽きると思います。
 かつては、そういう地域の中で暮らせるための仕組みというかサービスがないということもあって施設に頼るということがあったわけでありまして、四十年代後半だったと思いますが、水上勉さんが総理大臣に直訴されて例えば国立の高崎コロニーというようなコロニーができたと、そういう歴史があったわけですけれども、これからは地域の中で暮らしていただくということでありまして、浅野知事が先日、滋賀県の大津市のアメニティーフォーラムという場で施設解体宣言を出されましたが、私もその場で同席しておりましたし、知事の生の声も、私どもの先輩でもありますし、浅野知事が言われた、施設を解体し地域に帰っていただくということについては全く賛成であります。
 ただ、実際に入っている方々の御希望も、もう長年入っておられますし、御本人の御希望もありますし、御家族の環境もございますし、実際に地域に帰っていただくためにはステップ・バイ・ステップというか丁寧な手続が必要だろうと思っています。
 それから、新しい障害者プランにおいては入所施設はやむを得ない場合以外造らないという大方針を政府としても決めているわけでありまして、せっかく私たちも地域生活支援ということで大きく踏み出しているわけですから、本当に真にやむを得ない場合に限るという大原則は守るべきだろうと思っております。
 具体的にどういう場合がそれに当たるかというのはなかなか判断が難しいんですが、例えば親の介護も長い間御苦労して、周囲も説得して場所も確保して浄財も確保して、かつ町の中でいろんな人と交流できて、かつ地域の拠点になるような施設が仮にあるとすれば、それは例えば真にやむを得ない場合かなと思います。
 残念ながら、ただいま来年度の施設整備のヒアリングを都道府県からいただいてしているんですが、まだまだ多くの県から新しい知的障害者の入所施設を造りたいというような要望もありまして、これについては、先ほど申し上げました大きな流れの中で、私どもとしては本当にやむを得ないという場合に限って補助をするというようなことにしたいと思っております。
 それから、在宅と施設の予算のアンバランスはもう委員のおっしゃったとおりでありまして、全く逆転しておりますので、その辺の数値については追って御報告したいと思います。入所施設の新しい数とか、それも追って御報告いたします。
 いずれにしても、大きな方向は地域生活を送っていただくために政策を転換するということでありますが、少し時間は掛かると思いますが、その方向に向けて最大限努力したいと思っています。
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澤井英一#23
○政府参考人(澤井英一君) 移動の自由あるいは移動の権利ということでございますが、この件についてはしばしばいろんな場面で議論になると承知しております。ただ、現行の交通バリアフリー法を政府が提案して国会で御審議いただく過程でも、そのような具体的な案も出されて議論していただいた上で現行の法律ができて、今一生懸命その法律の施行、初期のいろんな施策に取り組んでいるという状況でございます。
 そういう意味で、今直ちにこのバリアフリー法の中にそういう権利を明記するということは、学説、判例等を踏まえましても私ども適当ではないと率直に思っておりますが、一方で、一つには、先ほど谷畑副大臣からも評価いただきましたけれども、いわゆる町中の、家から町、さらには駅、そういったところまでの連続的なバリアフリーということについて相当いろんなことをやっているつもりでございます。
 昨年の十月に策定しました社会資本整備重点計画、これは今までの九本の公共事業五か年計画を一本にして、事業量ではなくてでき上がった成果、国民から見た成果を目標にするという五十年ぶりの大転換をしたものでありますが、これはたまたまでありますけれども、その成果の目標の一番目に書いてあるのがこのバリアフリーの推進であります。そういった……
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岡崎トミ子#24
○岡崎トミ子君 いいんです、それは。それは大変、十分やっていることはよく分かっていますので。
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澤井英一#25
○政府参考人(澤井英一君) はい。
 言わば物理的なことに加えまして、もう一つ、心のバリアフリーということを進めているつもりでありまして、全国各地でこの三年ほど交通バリアフリー教室というようなものをやりまして、子供から大人までそこで言わば障害者の皆さんの立場に立っていろんな体験をして、その上でいろんなことを考えていくというようなことも進めていますので、そういったことをトータルで進めているということを是非御理解を賜りたいと思います。
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山本信一郎#26
○政府参考人(山本信一郎君) 今、岡崎委員からお話ありましたように、障害者の当事者の方、それから障害者の関係団体の皆さん方、こういう皆さん方とよく意見交換をして施策に反映していくということが非常に大切だという具合に思っています。
 今回、今日もお配りしておりますが、この基本計画を作るに当たりましても懇談会というのを作りまして、多くのそういう関係団体の皆さん、当事者の皆さんに入っていただきまして、言わば一緒になって策定をしたといったような経緯で作り上げたものでございます。
 今後とも、内閣府といたしまして、そういったような関係団体の皆さんを始め、しっかりと意見交換の場もいろいろ工夫して設けながら、きっちりとニーズも把握をして、関係省庁とそれをまたフィードバックしながら進めていきたいという具合に思います。
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神本美恵子#27
○神本美恵子君 今日はありがとうございました。
 先ほどからお話に何度も出てきておりますが、特殊教育、教育に関してですけれども、特殊教育から特別支援教育へという、私はこれは大賛成でございます。
 理由は、その特殊という言葉に対する非常な差別感。これは、私も以前、小学校の教員をしておりましたけれども、子供たちがいじめたり差別したりするときに特殊特殊と言ったり、障害児の害児という言葉だけ取って害児害児と言ったり、それから、普通、地域の学校の中に特殊学級のことをいろんな名前を付けて、ひまわり学級とかそういう名前を付けますが、その名前を使ってやっぱり差別をするというようなことに使われてきました。
 ですから、用語的にもこの言葉が使われなくなるというのは歓迎しますけれども、用語だけではなくて、その特殊という言葉を使わなくても今度は支援という言葉が逆に差別になるかもしれないので、最も大切なことは何なのかということが今問われているんじゃないかと思います。
 具体的に、じゃ、特殊教育から特別支援教育にということをどういうふうに、障害児者に対する差別をなくして、ともに生きる共生社会を担う一人として障害のある子もない子も一緒に育っていくための教育というのが今求められていると思うんですね。そういう意味で、具体的にこの前の参考人の方にお聞きしましたし、今の厚生労働省のお話を聞きますと、施設から地域へというふうにはっきりと打ち出していらっしゃいますよね。
 それから、参考人の方たちは、具体的にそのことを実践しながら、私が一番印象に残ったのは、施設の職員の方が非常に差別的であると、障害を持った方に対して、様々な障害があるんですが、特に知的障害、精神障害がある方に対して、本人の意向や意見を元々障害があるから言えないんだということで聞かずに、職員の方の、あるいは施設の基準に生活を合わせさせるというような問題点が指摘されておりました。それは本人活動という、障害者の方たちが本人の意見を言って本人の意向で生活をしていくという活動を通して職員の在り方も、意識の在り方も変わってきているというようなことが御指摘があったんですが、これは学校教育でも同じようなことが言えると思うんですね。
 そういう意味で、文部科学省の施策の中に、私は、基本的にやっぱり特別支援教育というのはすべての子供が別学でなく地域の学校で学べる体制を作ることだというふうに思います。いきなりはいかないと思いますけれども、今のような盲・聾・養護学校と地域の学校に通う子と二通りあると思います。昨年の学校教育法施行令の、施行規則ですかね、改正で一部保護者の選択ができるようにはなりましたけれども、それはあくまで特例措置であって、本来、盲・聾・養護学校に行くのが本来だということが底流に流れていると思います。そこを私は変えるべきだと思いますが、そういう今後の方向としてそこは文部科学省は持っていらっしゃるのか。
 そうであれば、そうあってほしいということが一つと、それから、具体的に学校の教職員の専門性というんですか、盲・聾・養護学校の先生も含めてですけれども、専門性というのが、先ほど施設の職員の方の例をちょっと出しましたけれども、障害がある子は分からないんだからしてあげなくてはいけないというような意識で臨むのか、本人がどう生きたいのかということをまず最初に考えて対するのかで全然違うと思いますので、専門性ということをどういうふうに考えていらっしゃるのか。免許の在り方もこれから検討するというふうにおっしゃっていますので、それとも絡みますが。
 あともう一つ、特別ニーズという言葉が何度も出てきます。その特別ニーズというのはだれが決めるのか。私は、目指す社会が障害の有無にかかわらずともに生きる社会を目指すのであるとすれば、地域の中でともに生きていくというそのためのニーズをどう満たすかということが教育の中でなされるべきだと思いますので、その大きくは三つについて。
 それから最後に、今、国連の方でも障害者権利条約が、起草委員会が開かれて、作業部会ですかね、というふうに聞いていますけれども、それに対しての、文部科学省としてどのような態度で、教育に関してだけでいいんですけれども、臨んでいらっしゃるのかをお聞かせください。
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金森越哉#28
○政府参考人(金森越哉君) お答え申し上げます。
 障害のある子供たちに対しましては、その多様な教育的ニーズに対応して、持っている可能性を最大限に伸ばし、また自立し、社会参加するために必要な力を培うということが大切だろうと思っております。これまで盲学校や聾学校、養護学校、また小学校や中学校の特殊学級などで様々なカリキュラムや指導方法によってそういった力を培うということを目指した教育が行われてきたわけでございます。また、小中学校などの子供たちが障害のある子供たちに対する正しい理解と認識を推進するというために、学習指導要領に交流教育なども位置付けまして、障害のある子供たちと障害のない子供たちとの相互理解も推進しているところでございます。
 児童生徒の就学すべき学校につきましては、やはりその障害の状況を把握して、保護者や専門家の方々の御意見も聞きながら、その子供にとって自立と社会参加するためにはどういう教育が一番適切なのかという観点から総合的に判断すべきものと考えておりまして、子供たちのそういった自立や社会参加に向けた教育が進められますように、正しい理解、また認識、こういったものを教員の様々な研修の機会なども活用いたしまして充実に努めているところでございます。
 それから、国連の条約の関係の御質問がございましたけれども、現在、国連におきましては、障害者の権利条約に関しまして策定作業が進められているところでございます。今年一月には、ニューヨークで条約起草ワーキンググループの会合がございましたが、私どものポジションペーパーの策定に当たりましても教育の観点から積極的に協力をいたしましたし、また、この会合に担当官も派遣をいたしまして議論に貢献をしたところでございます。
 文部科学省といたしましては、引き続き、外務省を中心といたしました関係省庁と連携を図りながら、障害者の権利条約の策定に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
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原田義昭#29
○副大臣(原田義昭君) 今の御説明に加えまして、私なりに神本先生のお話を聞いていますと、一つは、ネーミングの問題もおっしゃるとおりで、いかに変えようと、結局心のバリアが取れない限り同じような話があろうかと思いますね。それは国民の意識がどんどん進んでくるに従ってあるいはだんだん低くなろうかと思いますけれども、そこのところはしっかり気を付けていかなきゃいけない、こう思っております。
 また、ニーズをだれが把握するかということについては、これも大事なことでございまして、これはもう最終的には、私は、本人ないしはその保護者、また周りに本当にケアをする人が、その希望、ニーズがやっぱりしっかりと制度の中でかなえられるような、そういう制度にしなければならないと思っております。おっしゃるように、大分最近自由度を高めて、そしてできるだけ希望が満たされるような運営はしておるようでありますけれども、是非その辺、心してこれからやりたいと思っております。
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