清水嘉与子の発言 (共生社会に関する調査会)

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○清水嘉与子君 今日のテーマが共生の感覚の育成ということなんですけれども、今、先生、皆さんのお話を伺っていて、確かにこのことを進めるためにこういった議論が進んでいることに対して良かったという気持ちもするんですけれども、考えてみますれば、私たち、私たちじゃないですね、私なんか余り年齢が違うのであれですけれども、子供のころはむしろいろんな人が地域にいたんですよね、本当のところ。ですから、共生の感覚なんてわざわざ言わなくても、弱い子もいたし、それから少し異常な子、異常という、恐らく今だったら障害者と言われるような子も一緒に遊んでもいたし、普通に家庭生活をしていたんですね。ただ、いろんな制度が、仕組みがうまくいっていなかったわけですから、家族が非常にやっぱり負担を抱えながら生活していたんだと思いますね。
 しかし、それが、社会がこれだけいろいろな福祉が、制度が良くなってきちんと仕組みができるようになったおかげで、逆に障害者をきちんと、何というんでしょうかね、ランクを付けてしまって、この障害者にはこういう制度、この障害者にはこういう制度、そして施設へどうぞというような形でどんどん隔離したり、あるいはもうそれの差別化を始めてしまったということが進み過ぎちゃって、そこでまた問題になってきているんじゃないかというふうに思うんですね。
 前に戻せとは言いません。前に戻せとは言いませんけれども、やっぱりそれではちょっとおかしい社会になり過ぎたんじゃないかということの反省を私たち、だって、周りに本当にそういう人がいなくなっちゃっているんですよね。今お年寄りもいなくなっちゃって、子供たちがお年寄りってどんな人なのか分からなくなっちゃっているというような生活をしちゃっている、これはおかしいんじゃないかというふうに思います。
 私もいろいろなところでそういった施設に伺うことが結構あるんですけれども、そういうところで、例えば精神障害者、たくさんの方々が地域に出られるようになっているというふうにみんな言っています。確かにそうですね。準備もできて、もう家庭に帰れるように準備もちゃんとしている人たちがたくさんいるけれども、今受け入れてもらえないし、それから、もう長いこと施設に入っていると帰るところもないというような状況に置かれている方がたくさんいる。こういうことをおかしいというふうに思う感覚が一般になくなっちゃっているということがやっぱり少し異常なのかなというふうに思っています。
 先進諸国では、もうそういう施設を、隔離政策をどんどんやめて在宅に進めようということを、普通の生活ができるようにしようと。これは恐らく財政的な問題もあると思うんですけれども、やっぱりそういう政策がどんどん進んでいるわけですよね。私たちもそのことを考えながら、今どうやって地域に戻していくのかということももう少し具体的に進めるように考えていかなきゃいけないんじゃないかというふうに思います。なかなか施設を見に行くとか精神病院を見に行くなんといっても見に行けない。ちょっとバリアがまだ高いかもしれませんけれども、もっとやっぱりオープンにして、そういうところにも、見に行くというのはちょっと失礼ですね、見に行くというのはとても失礼なことですけれども、一緒にやっぱり生活できるような状況を少しでも作り出していくということが必要なんじゃないかなというふうに思っております。
 それから、先ほどから出ておりました精神障害者の基本法、障害者基本法の改正、これは私たちもこの調査会で議論を始めたときにいろんな方々が訴えられて、やっぱりこれが必要なんじゃないかということを随分議論したと思います。今日、衆議院の内閣委員会で通ったということを伺っていますので、参議院にいよいよ、この場で、ここでできれば一番よかったんですけれども、内閣委員会に恐らく行くんだろうと思いますけれども、まあ第一歩なんでしょうね、障害者についての差別をしてはいけないというようなことが明記されていますし。
 ただ、ここに書いてあることはかなりいいこと書いてあるんですけれども、これが本当に実現していくという、こういう法律があってこういう内容なんだよということをもっとやっぱり本当に本気になって広めていかないと、ただ作ったはいいけれどもということになりかねないなという気がしておりますので、私たちがまず率先してそういうことを広めていく役割も担っていかなきゃいけないかなというふうに思っているところでございます。
 以上です。

発言情報

speech_id: 115914046X00620040512_010

発言者: 清水嘉与子

speaker_id: 30696

日付: 2004-05-12

院: 参議院

会議名: 共生社会に関する調査会