下村恭民の発言 (決算委員会)

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○参考人(下村恭民君) ありがとうございました。
 まず、債務帳消しの点でございますが、ジュビリー二〇〇〇の活動が一応の成果を収めた後につきましては、いろいろな検討が進められておりますけれども、大きな柱ができたとか大きな流れが見えてくるということではないと思います。
 基本的に何が障害になっているかというと、重債務の最貧国に資金を出すということになると、それは、これからはグラント、無償でございますね、贈与でなければいけないわけですけれども、実際そういう国を相手に支援をしている主要なドナー、例えば世界銀行、あるいは援助機関ではございませんが、IMF、あるいは地域の、アフリカですとアフリカ開発銀行というような開発金融機関は基本的にグラントの仕組みを持っていないと。日本と同じ、日本と同じというか、日本の円借款と同じような有償資金協力でございます。
 これをできるだけグラントの比重を高めていくということが検討されておりますけれども、そうするためには、今度そういう機関の、国際機関の資金を、要するに予算を確保する必要があるわけですが、それがなかなかうまくいかない。今の状態でいきなり融資中心からグラント中心、グラントに一気に移してしまうと、国際機関からのそういう非常に貧しい国に対する資金の流入が、パイプが細くなってしまうだろうと。これは日本についても言えると思いますけれども。ですから、そういう予算措置から、財源確保から始めないとうまくいかないということだろうと思います。
 ですから、債務削減を叫んで達成することはまあそれはできるわけですけれども、その後どうやってこれらの貧しい国々を持続可能な形にするのかということは、まだなかなかその財源の問題があってうまくいっていないということだと思います。
 有償中心の問題でございますが、私は二つの理由があると思いますけれども、建前と本音ということだと思いますが、建前としましては、やはり全部ただでお金あるいは物を上げてしまうよりも、少しでもそれに対してお金を払って自分で活用するということが有効だという考えがあると思います。これについては、NGOが途上国のスラムとか農村でやっている活動でも、ただで上げるというのは少なくて、やはりほんのちょっとでも負担してもらうということが中心だろうと思いますので、そういう考え、理念が一つあると思います。
 ただ、恐らく、日本がこれだけ有償中心、円借款中心になりましたのは、その理念もさることながら、実態は予算の制約、予算の制約の下でどんどんODAを伸ばしたと、七〇年代からですね。そうすると、一般会計の予算では十分に伸ばせなくて財政投融資を活用せざるを得ないということで、そういう資金的な制約でこういう構造になっているんだと思います。
 ですから、今御質問があった二点とも、結局、最終的には財源の問題に帰着するということではないかと思いますけれども。

発言情報

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発言者: 下村恭民

speaker_id: 19439

日付: 2004-03-15

院: 参議院

会議名: 決算委員会