平野貞夫の発言 (憲法調査会)
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○平野貞夫君 元自由党で、現民主党所属の平野貞夫でございます。
なぜこんなことを言うかといいますと、私は、過去三年間、この参議院の憲法調査会で自由党として毎回、ほぼ毎回発言をしまして、誤解を受けたりひんしゅくを受けたりしてきたわけでございますが、自由党で実は平成十二年暮れに「新しい憲法を創る基本方針」というのを決めておりまして、それに基づく発言を繰り返してきたわけでございます。
この九条問題につきましては、先ほど江田議員が非常に見事に整理されて、ほぼパーフェクトに自由党のそのときの考え方を導入されて紹介していただいて、非常に私、光栄に思っております。ただ私は、今度の七月の任期でもう議員を辞めまして、恐らく安全保障問題について国会議員として発言するのはこれが最後ということで、言い残したことというより、先生方に是非お願いという意味でのことで申し上げたいと思います。
一つは、九条の制定された事情についてでございますが、もちろん連合軍側の強い要請で作られたということは、これ事実だと思います。しかし、もう一つの重要なポイントを私は忘れてはいけないと思っております。先ほど田先生からも御指摘がありましたんですが、私やっぱり九条が作られたのは、唯一の原爆被爆国として、全日本民族の悲願として平和の確立と戦争放棄というのが九条に明記されたということは田先生の言うとおりだと思います。私は国民学校四年生でございまして、もう物心付いていましたので、その雰囲気は十分に承知しているつもりでございます。したがって、今後九条の議論をするときに、この原点を忘れてはいけないと思っております。
私、非常にこれから申し上げる点が心配なのは、昨年秋、総選挙中に毎日新聞が世論調査をしました、衆議院に立候補した先生方を対象に。そして、当選された方の集計の中で、何と八十三人、一七%が、我が国も国際情勢によっては核武装を検討すべきだという回答をされております。ほとんどは自民党議員のようでございますが、残念ながら我が民主党議員も中にいらっしゃる。これも非常に私は深刻に感じております。したがって、これから憲法論議をやる際に、核武装はしないという大前提で九条をどう考えるかということが私は一つお考えいただきたいことの大事な点でございます。
実は、この九条改正論の中の大きな流れに二つございまして、一つは、やっぱり普通の国並みの軍という形に自衛隊を持っていくべきだという論だと思いますが、これは私は核武装をするという流れになる議論だと思います。
私どもは、もう一つの流れとして、自衛権の行使を極めて限定的なものとして、やはり国連の機能を強化して国連の権限の下で国連に協力する形で、言わば国連待機軍という形で世界の平和を確立するのは、これは私は九条を作ったときの精神そのもの、これは日本を世界に置き換えてやらなきゃいかぬ一つの問題だと思っています。
その際、これが理想で夢みたいな話だといって、率直に言いまして党内にもありますが、実はこれが一番私は現実的、しかも人類が一番希求し、活動しなきゃ、作らなければならないものだと思っております。国連待機軍そのものを憲法に規定するわけではございませんが、そういう活動が日本国の、日本国民の判断で参加できるという、そういう憲法の行間といいますか文字というのは、今の憲法九条の精神を尊重し、それを発展、理念を発展させるものだと、そこまでやはり二十一世紀になりましたら私どもは大きく一国を越えた世界の平和のための貢献はすべきだと、こういう意見でございます。どうかよろしく、先生方、お願いします。
以上です。