岩井國臣の発言 (憲法調査会二院制と参議院の在り方に関する小委員会)
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○岩井國臣君 それでは、飯尾参考人にお聞きしたいと存じます。
多分、飯尾参考人も同様のお考えだとお見受けしておるんでございますけれども、私は、世の中の物事というのはすべからく二元的にでき上がっているのではないかと、そのように思います。
禅の言葉に「両頭截断して、一剣天に依って凄まじ」というのがございます。これは、白か黒かとか、善か悪かとか、物事の相対的な認識の仕方を戒めた言葉でございまして、白でもないし黒でもないと。白といえば白だし、黒といえば黒だと、これ禅問答みたいなことでございますけれども、そういう相対的な認識じゃなくて、絶対的な認識というものの重要性を言った言葉だと思っております。
山口昌男の両義性の論理もそうでございますし、田辺元の種の論理も結局そういう考え方だと思います。いわゆる通常言うところの弁証法ではなくて、絶対的な弁証法という言い方をされる方もおりますけれども、そういうふうに世の中の出来事というのは両義性を常に有しておるというふうに考えているんですね。
近年、科学文明の行き詰まりによりまして、いろんな面で矛盾が深まってきております。その点に関しまして河合隼雄は、これからの我が国の生き方として矛盾システムを生きる、そういう言葉をお使いになっているかどうか分かりませんが、使ってないかも分かりませんけれども、矛盾システムということはしょっちゅう言っておられるんですね。矛盾システムを生きるという言い方ではないかも分かりませんけれども、私流にそういうふうにとらえておるわけでございますが、そういう趣旨のことを言っておられる。河合隼雄の考え方は、物事はもはや相対的な考え方ではもう決められないんだということのようなんですね。
そのような考え方に立ちましたときに、私はこれからの世の中を考えたときに、矛盾するようなことが一杯出てくるので、やっぱりそれは一院制では駄目だと、二院制でないともはやこれからの時代はやっていけないんだというふうに実は考えておるわけであります。
多分、飯尾参考人も同様の考え方をしておられるのかなと、こう勝手に思ったりしておるんでございますけれども、この際、以上、私が申し上げましたような認識につきましてどのようにお考えになっておるのか、飯尾参考人の考え方をお聞かせいただきたいと思います。