茂田宏の発言 (国際問題に関する調査会)
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○参考人(茂田宏君) 会長、どうもありがとうございます。
山崎先生の問題提起は大変大きくてなかなか答えにくいんですけれども、最後の方の部分からちょっと話していきますと、日本にとって、東アジアでの安全保障問題、北朝鮮問題、これがイラク、中東の問題より優先度が高いというのはそのとおりです。したがって、その件については我々真剣に取り組まなきゃなりませんけれども、だからといって中東でおずおずする必要もないのではないかという気がします。私は、中東で日本が言うべきことというのは、それはあれば言っていったらいいだろうというふうに思います。
それから、対イラクとの問題についての一番我々が払うべき大きな考慮というのは対米協力じゃないかという御指摘がございましたが、それはそのとおりだと思います。対米協力するためにあそこに行ったということだと思いますし、それはそういう判断でいいのだろうというふうに思います。
それから第二点目は、テロのことに触れまして、山崎先生、イスラム教徒はテロリストと闘っていないのではないかというふうな趣旨の御発言がございましたけれども、それはそういうことはないというふうに言いたいと思いますですね。エジプトの政権は、イスラム教ジハード、ジハード団、イスラム集団に大変強い弾圧を加えてきました。シリアも、イスラム過激派に対しては大変きつい対応をしてきたということで、イスラム諸国もこのテロ集団というものに対しては大変厳しい姿勢を取ってきたということだと思います。
その中で、スーダン、一時期のスーダンそれからついこの間までのアフガニスタン等でアルカイダ等が活躍していたわけですけれども、イスラム諸国がテロについて、それをストップするのに十分な役割を果たさなかったということでは必ずしもない。ただ、非常に難しい問題であるということが言えるかと思います。
そして三点目、一神教の問題と日本のような、日本の神道ですとか仏教とかの関係ですけれども、これについては、日本のような考え方というのは非常に寛容だから、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教の間に立って対話の促進に役立つのではないかというふうな意見がございますけれども、一神教の人から見ますと、多神教の人というのは価値観がない人だというふうに考えておりまして、基本的には敵対的な感情を持っているということです。したがって、自分は仏教徒であって、いろんな価値を信じているんだと、したがってあなた方我々の意見も聞いてみたらどうですかというような意見は、一神教の信徒にとっては余り説得力はないということです。
したがって、私は、この一神教と多神教の問題については、これはそういうものとして存在しているということを前提として考えていくべきで、どちらがどちらに影響を与えるというようなことを考えていくことをやりますと非常に大きな問題を引き起こすだろうというふうに考えます。
それから、日本国が中東等で果たし得る役割というのは限られているのではないかという御指摘については、そのとおりです。その限られている中でも、やることはあるのかなというふうに思っております。
以上でございます。