佐々木秀典の発言 (法務委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

衆議院議員(佐々木秀典君) 民主党の佐々木秀典でございますけれども、今日は、この修正案の提案者であります与謝野議員、それからその他の方々と御一緒に努力をしてまいりましたけれども、一応ただいまの御質問に対しては、私、佐々木の方からお答えをしたいと存じます。
 御承知のように、この守秘義務、それからそれに対する違反の場合の罰則などについては、例えば国家公務員ですとかあるいは調停委員の場合の秘密漏示罪ですけれども、この罰則が懲役刑が設けられておりまして上限一年となっておるわけですね。今度の法案、原案では一年になっているというのはこれに倣ったものだというように私どもとしては認識をしておりましたけれども、しかし、御案内のように、今度の裁判員は、これは自分から進んでなるというわけではありませんで、言わば無作為に抽出された一般の国民の方々が裁判員になるわけですね、自分から希望するというわけではない。しかも、法律上の義務として裁判員の職務を行っていただくと、こういうわけですから、できるだけ負担を掛けないようにした方がいいのではないかと私どもは思っていたわけです。
 したがいまして、できることならば罰則はない方がいいのではないかと、特に置くとしても懲役刑というのはいかがなものか、まあ罰金刑だけでとどまらないものかというようにも思ったのですが、しかしこの論議の中で、やはりこの守秘義務に違反するというような場合も、大方の裁判員の方々というのは非常にまじめな方々で、その守るべきことも恐らく守るだろう。例えば、裁判に参加することによって知り得たいろいろな秘密、特にその個々人のプライバシーにかかわるようなこと、あるいはだれがどういう意見を言ったというようなことになると、裁判の公正ということに対する信頼も薄らぐというようなこともあるので、守秘義務があるのは仕方がないとする。そして、それに違反してべらべらべらべらしゃべるというような場合も、中には心掛けが悪くてそういう情報を対価を得て売るというか、また、どうも最近のマスコミの風潮を見ておりますと、とにかく情報を得たいと、そのためにはそういう対価を提供しても得たいというような、ある意味では逆にその誘惑に負けるという方もないではないのではないかというようなことで、どうしてもこの守秘義務違反ということについては、一定のやはりそれに対するペナルティーを科すということはやむを得ないというような話になりました。
 そこで、懲役刑についても私どもとしては外せないものかと御相談をしたわけですけれども、様々なそういうような状況を考えると、今いきなりこれを外すというのはいかがなものかということにもなる。しかし、そうだとすると、やはり調停委員だとか国家公務員の場合との違いがあるわけですから、その負担を軽くするという意味からも、やはりその罰則というのはそれよりもむしろ軽くすべきだというようなことから、協議の結果、一年をこの半分の六月以下にするということの合意ができたわけであります。
 それからまた、次に、懲役刑を設ける範囲でございますけれども、これは裁判の評議の秘密以外の職務上知り得た秘密については、裁判の終了の前後を問わず他人のプライバシーの重大な侵害を招くようなこれは悪質な言わば事案があり得ますから、これは裁判の終了の前後を問わず懲役刑も選択できるようにするのはやむを得ないかなと、こう考えました。
 次に、評議の秘密について、裁判中の評議の秘密の漏示や、裁判終了後であっても、修正された後の法案の七十九条二項二号あるいは三号に掲げられているような評議の秘密の漏示ですけれども、これは評議における意見表明の自由や裁判の公正さ、あるいは裁判への信頼を害するという程度がこれはやっぱり大きいというために懲役刑も選択できるようにするのはやむを得ないかなと、こう考えました。
 ただ、これに対して、裁判が終わって、裁判員であった人たちについても、それ以外の評議の秘密、評議の経過を漏らす行為などについてはその悪質性の程度というのがやっぱり違うのではないだろうかというようなことから、これは罰金刑にとどめてよろしいということでの合意が得られましたものですから、これを修正とすることにしたような次第でございます。
 以上、お答え申し上げます。

発言情報

speech_id: 115915206X01620040513_108

発言者: 佐々木秀典

speaker_id: 26980

日付: 2004-05-13

院: 参議院

会議名: 法務委員会