野沢太三の発言 (法務委員会)

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○国務大臣(野沢太三君) 最初に、不動産登記法案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 不動産登記制度は、国民生活や経済活動の基盤である不動産について、その権利関係などを公示することにより、国民の権利の保全及び取引の安全と円滑を図るための制度であります。この法律案は、不動産登記制度について、登記の正確性を確保しつつ、国民の利便性の一層の向上を図るため、インターネットを利用したオンライン申請の手続を導入するとともに、片仮名、文語体の法文を現代語化する等の規定の見直しを行い、不動産登記制度を高度情報化社会にふさわしい制度にしようとするものであります。
 この法律案の要点を申し上げますと、第一は、登記の申請手続に関する規定を見直し、インターネットを利用したオンライン申請の手続を導入することとしております。これに伴い、従来の書面による申請についても、当事者の出頭主義を廃止することとしております。
 第二は、登記済証に代わる本人確認手段として、登記識別情報の制度を導入することとしております。現行法では、登記完了時に登記名義人に登記済証を交付し、これを次回の登記手続の際の本人確認手段として用いておりますが、これに代えて、オンライン申請においても利用することができるように、登記完了時に登記名義人に登記識別情報を通知することとし、これを次回の登記手続の際の本人確認手段として用いることとしております。
 第三は、申請人から登記識別情報の提供がない場合の本人確認の手続について、登記官から登記名義人に事前通知を行うことを原則とし、資格者代理人による適切な本人確認情報の提供がある場合には、登記官の判断により、事前通知を省略することができることとしております。
 第四は、登記の正確性を向上させるため、登記申請の際に、登記原因を証明する情報を必ず提供しなければならないものとしております。
 第五は、紙の登記簿を原則とする現行の規定を改め、登記簿は磁気ディスクをもって調製することとするとともに、登記所に備え付ける地図等についても電子化を図ることができることとしております。また、執行妨害のため濫用されているとの指摘がある予告登記制度の廃止等の改正を行うこととしております。
 なお、この法律の施行に伴い、政省令の制定等所要の手続が必要となりますので、その期間を考慮いたしまして、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 続いて、不動産登記法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
 この法律案は、不動産登記法の施行に伴い、公示催告手続ニ関スル法律外百二十八の関係法律について、規定の整備等を行うとともに、所要の経過措置を定めようとするものであります。
 次に、判事補及び検事の弁護士職務経験に関する法律案について、その趣旨を御説明いたします。
 我が国においては、内外の社会経済情勢の変化に伴い、司法の果たすべき役割がより重要なものとなり、司法に対する多様かつ広範な国民の要請にこたえることのできる広くかつ高い識見を備えた裁判官及び検察官が求められております。この法律案は、このような状況にかんがみ、判事補及び検事について、その経験多様化のための方策の一環として、一定期間その官を離れ、弁護士となってその職務を経験するために必要な措置を講ずることにより、判事補及び検事が弁護士としての職務を経験することを通じて、裁判官及び検察官としての能力及び資質の一層の向上並びにその職務の一層の充実を図ることを目的とするものであります。
 以下、法律案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、最高裁判所又は法務大臣は、それぞれ判事補又は検事の同意を得て、当該判事補又は検事が弁護士となってその職務を行うものとすることができることとし、この場合においては、最高裁判所は当該判事補を裁判所事務官に、法務大臣は当該検事を法務省に属する官職にそれぞれ任命するものとしております。
 第二に、弁護士の職務を行う期間は、原則として二年を超えることができないものとしております。
 第三に、弁護士の職務を行う者は、受入先の弁護士法人又は弁護士との間で雇用契約を締結し、弁護士の業務に従事するものとしております。
 第四に、弁護士の職務を行う者は、裁判所事務官等としての身分を保有するが、その職務に従事せず、その給与を支給しないものとしております。
 第五に、弁護士の職務を行う者の服務、及び弁護士の職務を行う者に関する国家公務員共済組合法等の特例等について所要の規定を置いております。
 以上がこれら法律案の趣旨でございます。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

発言情報

speech_id: 115915206X02320040610_009

発言者: 野沢太三

speaker_id: 5373

日付: 2004-06-10

院: 参議院

会議名: 法務委員会