田英夫の発言 (予算委員会)
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○田英夫君 いや、それはもうテロというのは、日本を例にとっても、戦前、昭和初期も頻発しましたよ、財界の人が殺されたり浜口総理がやられたり。そして、五・一五事件もテロですよ、あれは青年将校がやったことですけれども。二・二六事件はクーデターに近いかもしれないけれども、正にテロというのは世界じゅうでずっと以前からあった。なぜ起こるのか。問題はそこじゃないですか。
それは、民族的な対立とか宗教的な対立とか、あるいは歴史的な怨念とか、さらには貧困、抑圧という状態、それに対する反発、あるいは主義主張の違いから来るものもあるでしょう。五・一五事件などは、当時の世界の軍縮という方向に向かう、平和という方向に向かう潮流、不戦条約ができた、軍縮が進むということに対して、青年将校や右翼が反発をしたと。そういう歴史を冷静に見る必要があるし、特に近代目立つのは、大きな軍事力を持った勢力、国、それが抑え付けようとすることに対する反発と。
で、テロの、テロを戦争で抑えるということは、私は軍事力によって抑えるということは愚策中の愚策だと思う。アメリカのブッシュ大統領がアフガニスタンに対してやった、イラクに対してやっていることは正に愚策だと思いますよ。テロを拡散するだけですよ。そういう意味で言えば、イスラエルとパレスチナの例、これは最もあしき例ですよ。もうごく最近もヤシン師が殺されたと。このイスラエルのやり方は正に愚策ですよ。悪い例ですよ。イラク戦争も悪い例ですよ。
これに対して、いい例と言えるのはEUじゃないですか。ドイツとフランスは、本来ならば怨念を持って対立して、どちらかがどちらかにテロを仕掛けるというようなことがあっても仕方がないような歴史を持っている。ナチス・ドイツがフランスを占領したときに、フランスの人たちはレジスタンスという形で民衆が抵抗した。ある意味では一種のテロかもしれない。しかし、その歴史を乗り越えて今EUという一つの形になって、さらには、西ヨーロッパと東ヨーロッパの国々というのはこれまたイデオロギーの違いから相対立していて、正に怨念を持っていてもおかしくない。それが今EUが拡大して東ヨーロッパまで包含しようとしている。これは、私どもにとっては一つの示唆に富んでいる、人類にとって一つの示唆に富んでいることじゃないでしょうか。
こういうことをやっぱり世界に広げていくということを日本は考えなければいけないと思いますよ。イラクに自衛隊を送ったということが怨念を作り出すというような、そういう方向に行かないように配慮をしなけりゃいけない。私は送ったこと自体に強く反対ですけれども、それがテロの拡散、そして日本へのテロを招いてしまうという原因になり掛けている。少なくともアルカイダ系の団体からは、一番先に日本の名前を挙げていることは御存じのとおりであります。
もうこれだけしゃべると時間がなくなりました。本当に今このテロという問題に対してどう対応するかということが世界の課題になっている。もちろん昔からあったことですけれども、今は特にそれを乗り越えなければ、国と国とのいわゆる正規の戦争という形から、不正規戦争という名前も付いていますが、このテロに対してどう対応していくか、戦っていくかというよりも、対応してなくしていくかということを、総理、これはみんなで考えるべきことじゃないですか、日本人だけではなくて、国連の舞台で。そして、テロは基本的に軍事力ではなくて、お互いの協力と、あるいは起きてしまったことの処理は警察という形で処理すべきことではないですか、怨念を残さないために。
感想を伺いたいと思います。