予算委員会

2004-03-23 参議院 全276発言

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会議録情報#0
平成十六年三月二十三日(火曜日)
   午前九時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十二日
    辞任         補欠選任
     大島 慶久君     松田 岩夫君
     岸  宏一君     中川 義雄君
     仲道 俊哉君     日出 英輔君
     鈴木  寛君     木俣 佳丈君
     樋口 俊一君     浅尾慶一郎君
     若林 秀樹君     小川 敏夫君
     魚住裕一郎君     山本 香苗君
     森本 晃司君     弘友 和夫君
     大沢 辰美君     小泉 親司君
     西山登紀子君     林  紀子君
     福島 瑞穂君     田  英夫君
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     平野 達男君     森 ゆうこ君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         片山虎之助君
    理 事
                尾辻 秀久君
                小林  温君
                伊達 忠一君
                林  芳正君
                朝日 俊弘君
                高橋 千秋君
                山根 隆治君
                渡辺 孝男君
                大門実紀史君
    委 員
                愛知 治郎君
                有馬 朗人君
                扇  千景君
                木村  仁君
                山東 昭子君
                清水嘉与子君
                田中 直紀君
                武見 敬三君
                段本 幸男君
                中川 義雄君
                日出 英輔君
                保坂 三蔵君
                舛添 要一君
                松田 岩夫君
                森田 次夫君
                山崎  力君
                脇  雅史君
                浅尾慶一郎君
                小川 勝也君
                小川 敏夫君
                大塚 耕平君
                木俣 佳丈君
                榛葉賀津也君
                辻  泰弘君
                内藤 正光君
                中島 章夫君
                平野 達男君
                森 ゆうこ君
                高野 博師君
                弘友 和夫君
                山本 香苗君
                紙  智子君
                小泉 親司君
                林  紀子君
                田  英夫君
                島袋 宗康君
   国務大臣
       内閣総理大臣   小泉純一郎君
       総務大臣     麻生 太郎君
       外務大臣     川口 順子君
       財務大臣     谷垣 禎一君
       文部科学大臣   河村 建夫君
       厚生労働大臣   坂口  力君
       国土交通大臣   石原 伸晃君
       国務大臣
       (内閣官房長官)
       (内閣府特命担
       当大臣(男女共
       同参画))    福田 康夫君
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)
       (内閣府特命担
       当大臣(青少年
       育成及び少子化
       対策、食品安全
       ))       小野 清子君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  石破  茂君
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融、
       経済財政政策)
       )        竹中 平蔵君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  山崎 正昭君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       総務副大臣    山口 俊一君
       法務副大臣    実川 幸夫君
       外務副大臣    阿部 正俊君
       財務副大臣    石井 啓一君
       厚生労働副大臣  森  英介君
       農林水産副大臣  市川 一朗君
       国土交通副大臣  林  幹雄君
       環境副大臣    加藤 修一君
   大臣政務官
       防衛庁長官政務
       官        中島 啓雄君
       財務大臣政務官  山下 英利君
       厚生労働大臣政
       務官       竹本 直一君
   政府特別補佐人
       人事院総裁    中島 忠能君
       公正取引委員会
       委員長      竹島 一彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田 成宣君
   政府参考人
       警察庁警備局長  瀬川 勝久君
       総務省自治財政
       局長       瀧野 欣彌君
       法務省入国管理
       局長       増田 暢也君
       公安調査庁長官  大泉 隆史君
       外務大臣官房審
       議官       齋木 昭隆君
       外務省総合外交
       政策局長     西田 恒夫君
       外務省北米局長  海老原 紳君
       外務省中東アフ
       リカ局長     堂道 秀明君
       外務省経済協力
       局長       古田  肇君
       厚生労働省健康
       局長       田中 慶司君
       国土交通省総合
       政策局長     澤井 英一君
       環境省環境管理
       局水環境部長   吉田 徳久君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成十六年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十六年度特別会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十六年度政府関係機関予算(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
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片山虎之助#1
○委員長(片山虎之助君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成十六年度一般会計予算、平成十六年度特別会計予算、平成十六年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 本日は、外交・防衛等に関する集中審議を行います。
 質疑者はお手元の質疑通告表のとおりでございます。
 それでは、これより質疑を行います。松田岩夫君。
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松田岩夫#2
○松田岩夫君 おはようございます。自由民主党の松田岩夫でございます。今日は外交問題を主にお聞きさせていただきます。
 まず、国際社会にとって現下の最重要課題でありますイラク問題からお伺いいたします。
 折しも、三日前の三月二十日はイラクに対します武力行使開始から一周年に当たりました。私は、イラクの安定のためには、第一に治安の回復、第二に政治プロセスと呼ばれる政治体制の整備、第三に復興を通じた民生の安定、この三つが不可欠だと存じます。
 現在、イラクには我が国を含めまして多くの国が要員を派遣し、厳しい環境の中ではございますが困難な任務に当たっておられます。こうした国際社会の努力が大きな成果を上げつつあることは、イラクでの最近の世論調査の結果でも明らかであります。
 三月十一日にマドリードで発生した列車爆破テロは、誠に全世界に大きな衝撃を与えました。その直後に実施されたスペイン総選挙では、イラク駐留軍の撤退を公約した社会民主党が勝利しました。仮にもスペインが要員を撤退させるようなことになれば、イラクの治安回復のための国際的努力にとってマイナスとなることは否定できません。
 私は、国際社会が武力行使に至るまでの亀裂を乗り越えてイラクの安定と復興のために結集し、しかもその努力が成果を上げつつある今こそ、困難にひるむことなく、国際協調を一層強化していくべきであると強く確信しております。イラク問題に関しまして、我が国は一貫して国際協調の重要性を強調してきました。今日、改めてその重要性を訴え、かつ実際にそのための行動を取っていくべきであると思います。
 そういう意味で、一層の国際協調体制の強化に向けた総理の決意をまず最初にお伺いいたします。
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小泉純一郎#3
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラクの復興、手助けするということを考えますと、イラク国内の治安をいかに安定させていくか、これが極めて重要な問題でありまして、この点については今、米英始め国際社会が共同して取り組んでいる。今後、国連が関与、役割を強めていくということが必要であり、どのような形で国連がより重い役割を担っていくかということについても現在協議中であると聞いております。
 しかし、根本的には、イラクの治安を回復する主力、これはイラク人だと思っています。イラク人であり、イラク人警察。今、イラクの方々に対して警察訓練等、共同で行っておりますが、このイラクの安定のために、まだイラク人自身がイラク人自身の治安を回復するための部隊、整っていない。
 そういう段階においては、お互い国際社会が協力していこうということで、どのような取組がいいかということを現在でも、国連の関与なり、各地域が、各部隊が、各国が派遣して、どの地域にその自らの役割を果たすかということで、イラク国内でそれぞれの部隊が汗を流しているわけでありますが、日本はこのテロ掃討作戦、治安部隊というものを派遣しておりません。日本の役割は特定の地域における復興支援、人道支援であります。
 それぞれの国にはそれぞれの国の事情があります。そういう中で、その国がどのような自らの国としての、イラクの復興に支援、協力できるかというのは、一国一国それぞれ主体的に考えていくべき問題でありますが、日本としては、ここまで来たイラクの復興支援作り、これを決して失敗させてはいけない、何としても成功させることがイラク人のためであり、日本のためであり、世界の平和と安定を考えると欠かすことのできない大事な活動だという認識をしておりますので、できるだけ国際社会、いわゆる国連がこのイラクの問題に積極的に役割を果たすように、今各方面に働き掛けているところでございます。
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松田岩夫#4
○松田岩夫君 国連もより積極的になりつつあると、誠に喜ばしいことであります。どうぞ、更に一層その方向で頑張っていただくように、総理からも正にリーダーシップを発揮していただきたいと思います。
 それぞれの国がそれぞれの役割があるということでございますが、先ほど申しましたこのイラクにおける政治体制の整備と政治プロセス、進みつつあります。今月八日に基本法が統治評議会メンバーによって署名され、イラク国民への統治権限の移譲と選挙の実施に向けた道筋が示されました。誠に喜ばしいことと思います。
 イラクは、御案内のように、シーア派、スンニ派、クルド人といった主要なグループ以外にも様々な民族、宗教が混在し、いわゆるモザイク国家と呼ばれています。こうした国において本当に民主的な政府を樹立し、しかも国家としての一体性を維持していくと、並のことではないと存じます。問題の複雑さ、あるいは我が国の現地での態勢等を考えますと、こうした政治体制の整備について我が国のなし得ることにはあるいは制約があるのは事実でしょう。しかし、可能な範囲で、この政治プロセスについても積極的に日本は何かできないだろうかと私は思うわけでございます。
 イラクの政治の中核を担うイラク統治評議会議長一行が、お聞きすれば、本日、訪日されると伺っておりますが、正に時宜を得た取組だと存じます。大いに評価したい。せっかくお見えになるのであれば、何かこういった政治プロセス、政治体制の整備といった面でも日本がもっと何かできないかなと、みんなそう思うと思います。そういった意味で、我が国として一体どのような貢献がこういった面でできるんだろうかと、正にこれもまた総理のリーダーシップに大いに期待したいところでございます。
 総理、こういった面ではいかがでしょう、我が国の貢献は。
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小泉純一郎#5
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) イラクにおける自衛隊の活動は、日本全体のイラクに対する支援復興活動の中で一部であります。今、自衛隊の活動が表面に出ておりますが、これはあくまでも一部であって、今後、治安が安定すれば、一般の民間人、NGOの方々、さらには日本企業の方々もイラクに行って、いろいろな分野において私は活躍できる余地が出てくると思います。
 今回、イラク統治評議会の方がお見えになるというわけでございますが、日本としては、まずイラク人が希望を持って、意欲を持って自らの国を築き上げるんだというその体制を築いていかないとこのイラクの復興支援はうまく成功しないですよと、日本が復興支援やるんじゃないんですと、イラク人自身が国づくり、復興支援、立ち上がらない限り、これはだれが支援したってうまくいくわけないと、早くイラク人が希望を持って、自分たちの国は自分たちでつくるんだという体制を整えてくださいと、そういう中で、日本としてもできるだけ国力にふさわしい資金的協力、物的協力、人的協力を行いますというのが日本の一貫した姿勢でございます。こういう点について、イラク統治評議会の方がお見えになったときにも、会談の機会を得ればそのような話をして、できるだけ日本としても、イラク人が希望する、またイラク人が期待している、イラク人が日本に何を期待しているのかという点も含めてよく協議をしていきたいと思います。
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松田岩夫#6
○松田岩夫君 我が国も明治維新以降、欧米の先達に学んでこうして立派な民主主義を確立いたしました。そういった意味でも、イラクの国の政治体制の整備といったことについても、我々大いなる努力をすべきだと思います。そういう意味で更に政府に督励をいたしておきますが。
 今総理もおっしゃった正にこの人道復興支援について、日本のこれ正に得意とする分野であり、本領を発揮すべき分野だと存じます。現在、自衛隊による人的協力とODAによる資金的協力、これを車の両輪として進められておるわけでございます。連日、自衛隊の現地における活躍ぶりをテレビ等で見ます。その活動もようやく本格化しつつあるようで喜んでおるところですが、自衛隊の諸君が是非とも無事に任務を遂行されて、イラク復興の実を上げられることを心から祈念いたす気持ちで一杯であります。
 さて、先般、NHKが各国の報道機関とともに実施したイラクでの世論調査によりますと、復興支援に期待する国として日本がトップに挙げられております。これはかつての日本の援助や民間企業の活動が本当に有意義で立派なものであったことがイラク人の多くの人々の記憶に鮮明に残っているからだと思います。このような高い期待がある一方、現在、治安を始めとして援助を実施、現地の事情というものは甚だ劣悪であります。恐らくかつてその建設に関係した病院や学校等の荒廃ぶりを報道で知るにつけても、もし我々が現地に入ることができれば速やかに修復してあげられるのにな、恐らく切歯扼腕している日本の関係者も多いのではないかと存じます。大きな制約を抱えながら現地の期待と差し迫ったニーズにこたえるには、是非可能な限り迅速で、難しいところですが、機動的に援助をうまくやっていただきたい、そう思うわけです。
 具体的に一体どのような援助をこういう状況の中で、どのような工夫をしながら進めていかれるのか、これは外務大臣にお聞きいたします。
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川口順子#7
○国務大臣(川口順子君) 委員が人道復興支援について、その日本の役割が大きいとおっしゃられて、全くそのとおりだと思います。
 中東の国も、おっしゃったその日本の今までの円借等の支援による日本への印象に加えまして、先日聞きましたところでは、アル・ジャジーラが四月に一九四五年の日本とイラクということでシンポジウムをやるということのようでございまして、その意味は、恐らく日本の過去の経験、日本自身の過去の経験からも学びたいというふうに思っているのではないかと思います。いずれにしても、その復興支援というのは、委員が冒頭でおっしゃった治安の問題にも政治プロセスの問題にも密接に関係がございますので、我が国として一生懸命に、迅速に、そして機動的にやらなければいけないと思います。
 どのような工夫をしているかということですけれども、今非常に治安が厳しい中で、イラク人に一日も早く多くの支援をしなければいけないという中で、我が国としてやっておりますのは、これは案件の内容、性質にもよりますけれども、周辺国から現地及び、その周辺国での、周り、近隣の国で行っている企業ですとかコンサルタントですとか、そういった知恵をできるだけかりながら、どういうニーズがあるかということをきちんと把握をしていくということが一つございます。それから、今ヨルダン、アンマンの大使館をODAについては拠点としておりまして、そこにイラクの政府の方がみんな出てきて、そこで細かい打合せをやっているということもやっております。なかなかいろいろ制約はありますけれども、これは一刻も早く、そして国民の税金を使うわけですから、透明性を持った効率的な援助をやっていくということで、引き続き機動的で迅速な援助ができるような工夫を重ねていきたいというふうに思っております。
 補正予算を先般いただきましたけれども、その中でイラクに対する直接支援につきましては、移動式の変電設備の供与、プレハブ式の浄水設備の供与、十三都市病院の改修、消防車の供与等、これを三月中に決定をするということで、最終的な調整を現在イラクと行っているところでございます。
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松田岩夫#8
○松田岩夫君 多くの国民がイラクの復興に、あるいは多くの企業が、多くのNGOが大いに参画したいと言っております。どうぞみんなで、国民挙げてイラクの復興ができるようなそんな手だてが、治安の回復を一生懸命図りながら進められていくことを心から願います。
 さて、テロは依然として続いておるわけでございますが、そのテロの対象が正にグローバル、地球に広がりつつあると。そういう意味で我が国も決してテロの脅威と無縁ではありません。無縁どころか、これはそれなりに対応しなきゃいかぬ重要な問題になってきました。先般のマドリッドでの爆破テロに際して犯行声明を出したアルカイダ系のテロ組織を名のるグループ、テロの対象として日本を含む六か国を名指ししたとの報道もあります。
 既に九・一一以後、政府においては様々な措置を取られてきております。また、マドリッドの爆破テロ後は、特に鉄道警備のための措置も強化されました。是非、国内の備えに万全を期していただきたい、危機感を持って取り組んでいただきたい、当然のことでございますが、国内におけるテロ対策の強化について、官房長官からお伺いいたします。
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福田康夫#9
○国務大臣(福田康夫君) 委員の御指摘のとおり、国際的というか世界的にテロの脅威というものが今存在するわけでございまして、その脅威と申しますか、これはもう世界じゅうが共有している脅威だというふうに私は思っております。
 国内におきましても、今現在テロが発生すると、こういう具体的な情報があるわけではございません。しかし、そういうような世界情勢から考えて、いつどこで何が起こるか分からないという前提の下に警備を行っているということは、これは大変大事なことだというふうに思います。
 申すまでもなく、テロというのは思わざるところ、裏をかく、すきをねらうと、こういうようなことでございまして、なかなか予知が難しい部分もあるのかもしれません。ですから、そういうことも念頭に置きながら、十分なる情報収集等を行いながら対応していくということに尽きるんだろうというふうに思っております。
 国内のテロ対策につきましては、これまでも官邸主導の下に、関係省庁において日々密接に連携をし、そしてまた情報の収集、分析の強化、これを行っております。また、出入国管理とかハイジャック対策、それから重要施設の警戒の警備というようないろいろなテロ対策を強化し、更に強化し、徹底をしているという状況でございます。
 また、この間のマドリッドにおける鉄道爆破と、こういうようなことがございましたので、鉄道におけるテロ対策として、そういう状況を踏まえた上での対応、すなわち、国土交通省また警察から鉄道事業者に対し必要な指導、助言等を行うとともに、警察官が駅構内などのパトロールなどを実施するというような警戒を徹底しておるところでございます。さらに、全国の鉄道事業者に対しまして、自主警備の徹底を更に行うよう指示をいたしております。また、警察におきましては、鉄道事業者と連携して、新幹線を始めとする鉄道、駅、列車内、トンネル、橋梁等の沿線重要施設の警戒の強化などを図っておりまして、引き続き官邸主導でもってテロ対策の一層の徹底を図ってまいりたいと思っております。
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松田岩夫#10
○松田岩夫君 国内のテロ対策には抜かりのないようにしっかりお願いをいたしておきます。
 次に、朝鮮半島情勢について御質問をしたいと思いますが、北朝鮮の大量破壊兵器の問題、我が国の安全保障の根幹にかかわる問題であります、言うまでもなく。現在、六者会合の枠組みで北朝鮮の核廃棄等に関する協議が行われておりますが、北朝鮮はかたくなな姿勢を崩しておりません。本年秋のアメリカの大統領選挙の結果が判明するまでは積極的な対応は取らないのではないかとか、時間稼ぎをしているだけではないかとか、いろんな見方があります。
 一方、隣国韓国においては、御案内のように、大統領弾劾訴追案の可決など内政の混乱が続いております。朝鮮半島情勢や六者会合の実施のタイミングにも影響を与えやしないかと恐れるわけでございますが、私は、こうした間に北朝鮮が着々と核開発を進めて取り返しの付かない事態に至ることを、だれでもだと思いますが、深刻に今危惧しておるわけでございます。
 交渉の現状と北朝鮮の核武装のリスクを踏まえますと、例えば六者会合のレベルを上げるとか、あるいは国連安保理で取り上げるとか、何か問題解決のプロセスを加速化する手だてを考えなくてはいけないんじゃないかと、そんなことを思うわけですが、今後、北朝鮮の大量破壊兵器の問題に一体どのように取り組んでいかれるのか。これは極めて重要な問題でございますので、外務大臣の所掌ではあるかと思いますが、総理にもまたお伺いしたいと存ずるわけです。
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川口順子#11
○国務大臣(川口順子君) おっしゃるように、北朝鮮をめぐる問題、特に核の問題、そして我が国にとっては拉致の問題、これは一日も早く解決をしたいと我々みんなが思っている問題でございます。
 特に、核の問題につきましては、これは六者の会談で今議論をしておりまして、なかなか非常に速いスピードで問題の解決が見えてくるという感じでないのは今残念ではございますけれども、一歩一歩、例えば前回の会談ではこの六者会談の次回の会合が決まって制度化に向けて一歩進んだ、また作業部会の設置も決まったということでございまして、今、作業部会でどういうことを取り扱うかといったことについて外交チャネルで今議論を進めているところでございます。我が国として、国際的な連携を取りつつ、そしてまた対話と圧力ということでいっておりますけれども、この路線をきちんと進めながらこの問題に対応していきたいと思っております。
 それから、拉致の問題につきましては、これは我が国の国民の生命と安全にかかわる重要な問題でありまして、北朝鮮に対しまして、北朝鮮に残っている家族の方の無条件の帰国と、そして真相が、安否の真相がはっきり分かっていない十人の方について事実関係、真相の究明ということを強く申し入れているわけでございまして、先般ピョンヤンで日朝二国間会談が行われました。ここで両方の主張が平行線に終わったということは非常に残念なことでございましたけれども、引き続き両国の間で話をしていきましょうということになっておりまして、また六者会談の折にもこの話の続きを申入れを強くいたしたわけでございます。先方からは、しかるべきルートで今度の日朝の二国間の会談については回答するということになっておりますので、我が国として、引き続き今働き掛けを行っているところでございます。
 基本方針は圧力と対話ということでございます。そして、国際的な連携をきちんと取りながら我が国の主張をきちんとしていく、そして一刻も早い解決を目指していきたいというふうに考えております。
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小泉純一郎#12
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 基本方針、外務大臣が今答弁されましたが、日本としては、日朝平壌宣言、この政治文書、この精神が大事であると。これにのっとって拉致の問題、核の問題、ミサイル問題、包括的、総合的に解決していく、そのためにも、北朝鮮側が国際社会の責任ある一員になるようにここまで粘り強く働き掛けてきたわけでありますが、なかなか北朝鮮側もその進展の姿を見せてきません。
 より誠意ある対応を求めているところでございますが、これは日本独自で働き掛ける点と、アメリカ、韓国を、アメリカ、韓国とよく協力しながら働き掛けていかなきゃならない部分、さらに六者協議の枠組みが今できておりますので、この中で協力しながら北朝鮮に扉を開かせるという、いろいろな働き掛けがあると思いますが、今のところ日本側の期待しているような働き掛けに北朝鮮が応じてこないという状況は残念でありますが、今後も一日も早く、拉致の御家族が求めているような問題、そして国際社会が最も懸念を持っている核問題等、協議の場は出てまいりますので、こういう点について率直な日本側の考え方と、そしてそれに向けての誠意ある対応を今後も北朝鮮側に求めていくという、この基本姿勢に全く日本政府としては変更ございません。
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松田岩夫#13
○松田岩夫君 貴重なその六者協議という枠組みもできたことです。非常にいいことだと思います、それ自身はですね。ですから、これを本当に早く解決していくために、拉致も含めて六者協議のレベルを上げるとか、いろいろ工夫の余地がないのかなとしみじみ思うわけです。そういう意味で、総理始め皆さんの一層のひとつ御努力をお願いしておきます。
 特に、拉致の方でいえば、一体何やっているんだというのが恐らく国民大衆の感情ではないかと思います。そういう意味でも是非しっかりと取り組んでいただきたい。
 次に、中国問題について取り上げてみます。
 中国との関係、言うまでもありませんが、二十一世紀の日本外交にとりまして大きな挑戦、チャレンジであります。中国の軍事費の増大、あるいは急速な経済成長に伴います問題等、こういったことを脅威と見る見方にどうしても傾きがちです。また、歴史認識の問題、あるいは海洋調査船の問題、不法滞在者の問題等々、それぞれの国内で強い反応を惹起する難しい課題も存在しております。日中関係を進めていく上でこれらの問題の解決を図って、主張すべきは主張していく、当然のことでございます。大いにやっていただきたいと思います。
 同時に、しかし日中間の相互依存や交流を考えますと、両国の共通の利益を追求していく、そしてそれをともに実現していくという姿勢もまた重要だと思います。既に日本は、御案内のとおり、中国にとって第一の貿易相手国、日本にとっても第二の貿易相手国、最近は中国からたくさんの人が日本へ来ますし、来るようになりました。もちろん日本からはたくさんの人が訪問しております。
 また、今、正に質問いたしました北朝鮮をめぐる情勢、あるいは環境問題、感染症、麻薬、国際組織犯罪、どんな、こういった国境を越えた問題すべて、日中両国しっかり協力し合ってやっていったらいいに決まっている、そういう意味でこうした共通の利益を拡大していくということは、先ほど申した諸懸案の解決にも好ましい影響を与えるし、またひいては東アジア一帯の安定にも資するものであります。
 今般、自由民主党、公明党と中国共産党との間で設置が合意されました日中与党交流協議会でも、将来の日中関係を幅広く議論していくこととしております。
 小泉総理は、かねてから中国の発展は脅威ではない、好機であると、いい機会だと、いいチャンスだと述べておられます。私もそう思います。しかし、この好機と正に課題の双方を有する中国との関係をいかに取り進めていくか、総理御自身の訪中も含めて、総理の御見解を伺いたい。
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小泉純一郎#14
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 中国と日本との関係は、友好的に今発展していると認識しております。
 中国との経済関係も、かつて中国に対して警戒論を強く持っていた方々も多かったわけでありますが、私は、中国の発展というのは脅威ではないんだと、好機ととらえるべきだと。輸入が中国からどんどん入ってきますので、それとかち合う日本の業界の皆さんはやっぱり価格的に太刀打ちできないという気持ちを持つと思いますが、今や輸入だけでなく、日本の企業も中国にどんどんどんどん輸出できるようになったと。輸出入ともお互い、相互互恵、相互依存関係を強めていくべきだと。隣国の発展というものは必ず日本にとってもプラスの影響を与えるものと前向きに考えるべきだと。かつての近隣窮乏化策を取るような時代ではないと。お互いが発展の中でそれぞれの国の繁栄をどう考えていくかという時代であるという観点から私は日中関係をとらえております。
 そういう点から、この中国の目覚ましい発展を日本の経済活性化に、あるいは日中友好にどのように生かしていくかということが大事であると。人の交流、貿易の交流、文化の交流、スポーツの交流、格段に進んでおります。
 今後、中国の国際社会における立場も大きくなってまいります。現に、北朝鮮をめぐる六者協議の場では中国がその役割を大いに発揮して、北朝鮮側にも強く働き掛けて、北京で六者会合が開かれた。中国側の努力を日本としても評価しておりますし、北朝鮮に対する影響力を見ると、六者の中で非常に強い影響力を中国は持っていると思います。
 そういう点を考えましても日本と中国との関係は大事であり、私は、日中友好の重要性というものをよく考えながら、これから日中関係の交流拡大を深めていきたいと思っております。
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松田岩夫#15
○松田岩夫君 中国との間で歴史認識等いろいろ問題がありますが、こういったことを乗り越えて、一刻も早くもっともっといい関係ができて、いい間柄に作り上げると、我々の時代の大きな課題だと思います。総理の一層のリーダーシップをこの面でも御期待申し上げます。
 ちょっと質問時間が、私、迫ってまいりましたので、最後に、国連の問題を少し御質問させていただこうと思いますが、日米同盟と同時に、国際協調、国連外交といったものがかねてから日本の外交の一つの大きな柱でありました。この外交の基本方針、これはそれで正しいし、そういう意味で、唯一の普遍的な国際機関であります国連の役割と、これは誠に重要であります。
 最近の国際テロあるいは大量破壊兵器、破綻国家といった新たな脅威の出現によって、国連に期待される安全保障上の役割もまた変化しております。特に国際社会の平和と安全への責任を担う国連安保理が、正にその責任を果たしてほしかったイラク問題に効果的な対応を示せなかったと。安全保障面における国連改革の必要性がそういう意味で幅広く今日認識されるようになっております。
 アナン事務総長もその必要性を十分認識されて、新たな時代の要請にこたえる国連の在り方を検討しようということで、緒方貞子JICA理事長を始め、有識者でハイレベル委員会を自らのイニシアチブで作られました。先般の訪日の際も、アナン総長は、安保理改革を始めとする国連改革の必要性を明快に訴えておられました。
 我が国は、当然のことながら、安全保障理事会のより効果的な活動ができるような改革をしようとかねて主張いたしまして、そして、改革が実現した暁には自ら常任理事国としての役割を果たしていくんだということをずっと表明してきました。既に、安保理改革が始まって既に十年たつわけですが、今日までは残念ながら大きな成果を得ておりません。しかし、今日、今申しましたように、国連自身も含めまして国連改革が必要だという認識が出てきております。こういうときこそ、正に国連改革を進める絶好のチャンスだと思います。
 そういう意味で、日本が国連創設六十周年に当たる二〇〇五年に各国の首脳を介して国連改革について政治的意思決定をしようと提唱しておられることはすばらしいことだと、国際協調を掲げる我が国として、今後、安保理改革、国連改革に向けて更に頑張っていただきたい。そういう意味で、総理に重ねてこの国連改革に向けての日本の役割、決意、そんなことを御質問いたします。
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小泉純一郎#16
○内閣総理大臣(小泉純一郎君) 国連改革の必要性については、国際社会の中におきましても、主要国の間でも高まってきていると私は思っております。現に、アナン事務総長の下で国連改革に関するハイレベルの委員会も設置し、その中に緒方貞子氏も委員として入っておられます。また、安全保障理事会、今の五大国、拒否権を持っておりますが、そういう国々の中でも日本の国連常任理事国になることに賛意を表している国々もございます。また、この問題については、各国それぞれ国連の役割を強化していこうと、また国連の中での自国の立場を強化していこうという両面の思惑も持っております。
 非常に難しい問題でありますが、私は、大きな時代の変わり目であります。そういうときに当たって、日本が国際社会の場で日本にふさわしい役割を果たすという上においても、国連改革の重要性を今後も各方面に働き掛けていきて、この国連というものが国際社会の中でより大きな重要な役割を果たすための一翼を担っていきたいと考えております。
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松田岩夫#17
○松田岩夫君 国連改革を始めとして、日本の果たすべき役割、国際社会の中で今や日本の声が小さいと言われるような時代では良くない、そういう意味で幾つかの外交案件について質問してまいりましたが、最後にもう一つ、最近、日本が一生懸命やっている分野ということで、この人間の安全保障といったことについて外務大臣に御質問いたします。
 開発とか環境とかいった、こういったグローバルな諸課題、こういった取組は日本のまた得意分野であります。これまでも重要な役割を果たしてきました。特に、最近では、戦争、疾病、犯罪等の直接的な脅威から個々人を守る、かつ人間が個人として、個人が人間として持つ可能性を教育等によって花開かせていくという人間一人一人の安全に着目した人間の安全保障、こういった取組について国際的な努力を日本が先導してやってきました。日本発のコンセプトとしてこの取組は更に積極的に進めていっていただきたい、こう思っております。
 本日はこれに関連して、感染症の問題について具体的に外務大臣にお伺いいたします。
 エイズ、マラリア、ポリオといった感染症への対処、我が国国際協力の重点の一つでありますが、昨今はこれに加えてSARSや鳥インフルエンザといった新たな感染症が近隣諸国を中心に流行しており、ベトナムやタイでは既に死者も出ている、鳥インフルエンザで。我が国の国民生活にも大きな影響を与えております。
 我が国として、これまでの感染症分野での実績と、こうした新たな事態に備えて、更にこの分野でも大いに頑張っていただきたい。外務大臣の決意をお伺いいたしておきます。
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阿部正俊#18
○副大臣(阿部正俊君) 私から一言御答弁申し上げます。
 先生御指摘のように、人間の安全保障という観点の一つの重要なポイントとして感染症の問題というのはあるんだと思っております。従来からも、それは住民の保健上の安全衛生というだけではなくて、それがそれぞれの国々の経済発展の阻害にもなっているということもやっぱり重視していかにゃいかぬなと、こんなふうに思っておりますし、既に我が国としては、せんだっての沖縄サミットにおいても感染症対策イニシアチブというようなことを提唱いたしまして、総額二十億ドル以上の拠出をやってきておりますし、また、世界エイズ・結核・マラリア基金ということに対する拠出も行っておるわけでございます。
 同時に、先生御指摘のように、最近のSARSや鳥インフルエンザに見られますように、これは世界的な協調がないと解決しない問題でございますので、これについても国際機関、WHOとかFAOとかいうふうな機関とも連携しながら、国際的に一致したスピードのある対策を打っていかなきゃいかぬというふうなことで取り組んでまいりたいと、こんなふうに考えております。
 また、同時に、こうしたふうな感染症の問題というのは、直接的な看護とか治療とか医療体制の問題とかいうだけではなくて、言わばその背景には、やはり急速な人口の増加とか、あるいは貧困、あるいは衛生の基本でございます水の供給とかいうふうな問題も含まれますし、栄養の不足とか様々な総合的な正に人間の安全保障全体を、背景を念頭に置いてやらないといけませんので、そうした意味で人間の安全保障というのは、先生御指摘のとおり、日本発の一つのコンセプトとして、これからの国際貢献の重要な柱として取り組んでまいりたいと、こんなふうな決意でございます。
 以上でございます。
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松田岩夫#19
○松田岩夫君 時間が参りましたので終了いたしますが、最後に一言。
 今、国際社会は大きな激動の時代と、新たな世界の枠組みもいかなるものになるのか、正にまだ不透明な面があります。そういう意味で、我々日本の国は単に与えられた環境に生きていくだけではなくて、どうぞ、みんなで新しいこの世界の安定した枠組み作りにも大いに貢献していけるような、そんな創造的な発想をもっと我が国からも出していけたらいいと、そういう思いも込めて個々の問題について今日は質問させていただきましたが、大きくは、しかし、これからの日本の国が世界の新しい枠組みを作るのにいかに参画していけるか、そんなことにももっともっと政府は中心になっていただきたいと心から願って、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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片山虎之助#20
○委員長(片山虎之助君) 関連質疑を許します。日出英輔君。
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日出英輔#21
○日出英輔君 自由民主党の日出英輔でございます。
 今、松田委員が最後にお話しになりました感染症に関連をいたしまして、少し御質問を申し上げたいというふうに思っております。
 感染症につきましては、今、松田委員がいろいろお話しになりましたが、我が国では、現在は鳥インフルエンザの問題、あるいは昨年から引き続いてのアメリカ産の牛肉の輸入の問題等が直接的には関連をいたすわけでございます。
 そこで、最初に、アメリカ産の牛肉の輸入の再開について、この数日一般紙をにぎわしておるようでございますので、農水副大臣から伺いたいと思うわけでございますが、現在の日本の全頭検査、これは世界に類のない厳しい検査でありますけれども、これによって国民が牛肉に対する安全、安心というものを得ているわけでございます。この日本の検査とアメリカの現在の検査体制、余りにも隔絶しているわけでありますが、こういったことを踏まえて考えまして、今新聞等では民間の自主検査の問題が出ているようでございますが、この辺を含めて今どのようなアメリカとの交渉をしておられるのか、伺いたいと思います。
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市川一朗#22
○副大臣(市川一朗君) お答えします。
 まず、アメリカとの交渉の経緯でございますが、私どもの方の亀井農林水産大臣と、アメリカのカウンターパートになりますベネマン農務長官との電話会談も、直接の電話会談もございましたが、それを含めまして数次にわたりましてアメリカといろいろと交渉を、協議を行ってきているところでございますが、その中で、我が国といたしましては、亀井大臣、再三この予算委員会でも御答弁申し上げておりますが、消費者の安全、安心の確保を第一に考える必要があることと、それから日本向けに輸出される牛肉につきましては全頭検査と特定危険部位の除去が基本でありまして、それは消費者からの要請も受けているところでありますということを丁寧に説明してきたところでございます。これに対しまして、これまでのところ米国からは輸入再開のための具体的な提案はございませんが、我が国の事情を踏まえまして米国が適切な提案をしてくることを私どもは期待しているというのが現在の状況でございます。
 それから、検査体制についての御質問もございましたけれども、基本的には、我が国といたしましては我が国と同様の措置、いわゆる全頭検査それから特定危険部位の除去ということが講じられていることが必要であると考えているところではございますが、アメリカにおきましては、昨年、死亡牛を含めまして二万頭強を対象にBSE検査を実施しておりますが、これにつきましても、サンプルの取り方とかサンプル数、検査手法等が不十分であるという問題点を私どもは認識しておるところでございます。
 それに対しまして、米国政府の招聘によりまして米国のBSE対策を検証いたしました国際調査団の調査結果も出ておるわけでございますが、この調査団の指摘を見ますと、やはり現在のアメリカの取っておる措置は不十分であると。具体的には、三十か月以上の牛でBSE症状の牛あるいは死亡牛等、いわゆる高リスク牛と呼ぶんですが、それはすべて検査する必要があると。それからあわせて、三十か月以上の健康牛についても抽出検査を実施することを考慮すべきだという、そういう指摘がございます。
 民間の方の話もいろいろございましたが、それに対しましてアメリカ側でもいろいろなことを検討しておりまして、一時的なサーベイランスプログラムの強化策が三月十五日に発表されたところでございまして、それはそれなりにBSEの広がりを検証するものとして私どもは評価できるとは思っておりますが、具体的にどれぐらいの検査頭数にするのかといったようなこともまだ明らかにされておりませんので、基本線は簡単には譲るわけにいかないなという感じで対応しているところでございます。
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日出英輔#23
○日出英輔君 大変な混乱の中で今の全頭検査の体制ができたわけでありまして、生産者側は多大な負担もございます。また、国民もこの全頭検査に対して信頼感を持っておるわけであります。科学的に見て安全なのか、あるいはその基準というのは安心まで含めているのか、これは大変難しい問題だと思いますが、今外食産業等一部のところからアメリカの検査体制でいいじゃないかという話が出ておりましたが、私は、今、市川副大臣がお話しになりましたように、やはり今のアメリカの検査体制は不備であるというふうに思っております。
 是非、安易な妥協はやっぱりせずに、しっかりと国民の安全、安心に対するこたえをしていただくように御努力を賜りたいというふうに思っている次第でございます。
 それから、鳥インフルエンザの話に話を移させていただきます。
 鳥インフルエンザなどという話が七十九年ぶりに、この高病原性のインフルエンザが出てきたという、これもしかもアジア地域で同時に多発して出てきたと、こういう大変厳しい話が出てまいりました。関係省庁の、あるいは都道府県担当者、あるいはいろんな方々の懸命な努力によりまして蔓延防止の策はそこそこに功を奏していると思います。山口、大分、これにつきましてはきちんとした取り鎮めといいますか、こういうことが功を奏しましたが、不幸にして京都の話はちょっと蔓延をしてしまったということであります。私はこの懸命な努力につきまして大変敬意を表するわけでありますが、時々刻々と実は養鶏業者あるいは外食産業あるいは関連業者の方々に対する影響が広がっているわけであります。
 そこでお尋ねをいたしますが、この現在の鳥インフルエンザ発生によりますいろんな産業に対する影響をどういうふうに見ておられるのか、あるいは鶏肉でありますとか卵に対する影響というのは、消費減退というのはどのぐらい進んでいるのか、伺いたいと思います。
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市川一朗#24
○副大臣(市川一朗君) 私からは直接的な影響につきましてお答えしたいと思いますが、国内で鳥インフルエンザが発生して以降、全国的に鳥肉や卵の価格や売上げに影響が出てきているという認識を持っております。
 具体的に、一例、二例、三例を申し上げますと、一つはまず鳥肉でございますが、インフルエンザ発生前と比較して、国内におきまして約三割程度価格が低下しております。卵につきましては、特に近畿で七%程度低下しております。それから、売上げでございますが、鳥肉につきましては東京、大阪で対前年比二、三割程度の減少。それから、卵につきましては、関西が特に影響が大きくて、売上げが対前年比三割程度減少というふうに承知しております。それから、外食産業につきましては、これは全国的に鳥肉、鶏卵を扱う焼き鳥店とか鳥料理店への売上げ等への影響が現在生じていると承知しております。
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日出英輔#25
○日出英輔君 御案内のとおり、鶏卵は物価の王様でございます。自給率は九五%以上、一年に三百何十個一人当たり国民食べているということでありますし、鶏肉もまた庶民の大事な食材であります。
 これに対しまして、この鳥インフルエンザが発生した農場、あるいは最大限三十キロ圏内にある農場、さらにはそのほかの養鶏の方々、どんどん実は風評被害が広がっているという現状にあります。これに対して、蔓延防止を含め、救済措置も含めて、大変素早い対策の取りまとめが行われていることについて私は大変敬意を表するわけであります。
 自民党では、鳥インフルエンザ対策本部の対策取りまとめを三月十日に行っておりますし、また、これに対する関係閣僚会合の申合せも十六日、行われているわけでありますが、ただ、私はちょっとこの総合的な、あるいは緊急対策の中で少しやはりはっきりしていない部分があるんではないかというふうに思っております。それは、この養鶏事業者とか関連事業対策の内容でありますが、やや具体性を欠くんではないかというふうに思っておるわけであります。
 今、新聞報道等によりますと、ある程度この辺についての具体的な検討を進めておられるやに聞いているわけでありますが、今、この辺についての検討状況について伺いたいというふうに思います。
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市川一朗#26
○副大臣(市川一朗君) お答えします。
 具体的な状況でございますが、まず、今まで移動制限区域内の農家に対して手当てしておりました家畜疾病経営維持資金というのがあるわけでございますが、それを拡充いたしまして移動制限区域外の養鶏農家も利用可能な資金メニューといたしまして、経営維持資金を新たに追加いたしましたのと同時に、償還期間の延長、それから貸付手続の簡素化の措置も講じております。それから、移動制限区域内の農家につきましても、この経営継続資金、それから新設いたしました経営維持資金につきまして、貸付限度額を飼養羽数に応じて百羽当たり四万円としてございますので、これを例えば二十万羽とすると八千万円という金額になりますので、規模に応じてかなり大きな額の借入れが可能になっていると私どもは認識しております。
 それから、関連事業者対策につきましても、経済産業省にお願いいたしまして我々農林水産省としていろいろ調査をいたしまして、その調査結果に基づきまして、三月二十六日から食鳥処理加工業、それから鳥肉卸売業、鳥肉小売業及び卵卸売業の関連四業種につきましてセーフティーネット保証を発動するということが決まりました。あと、外食産業につきましては、現在セーフティーネット保証の発動に向けて影響調査の結果の取りまとめを行っているという、そういう段階でございます。
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日出英輔#27
○日出英輔君 養鶏事業者に対する国の助成というのは今までほとんどなきに等しい、自力でここまでやってきた産業であります。そういう意味で、今、このインフルエンザ発生農家の対策というよりは、三十キロまで最大限広がりますが、その中での養鶏事業者、あるいは、さらにはそれを超えた事業者の方への影響というふうに広がっているわけであります。私は、是非この救済対策は、単なる救済対策ではなくて、日本の国民の大事な食材であります鶏肉なり鶏卵に対する対策だという前提で素早い対策をやっていただきたいと思います。
 今、副大臣お話しになりました家畜疾病経営維持資金の拡充の問題なども、実は金融機関に対してまだ十分に浸透されてないんではないかというような問題もあります。まだまだ、是非素早い対応をやっていただきたいというふうに思っております。
 そこで、この今の鳥インフルエンザの問題でありますが、ゆゆしきことにといいますか、国民レベル、庶民レベルでいいますと、渡り鳥が死んだ、野鳥が死んだということで、地域ではかなりの問題になるわけであります。これは、東京でいきますと余り気が付きませんが、全国私も歩いておりますと、こういった問題が地方紙にどんどん大きなスペースで出てまいります。
 この問題は、実は感染経路が分かっていないという問題とつながっていくわけでありますが、今回アジアで発生しておりますこのH5N1というタイプの鳥インフルエンザでありますが、これは各国で遺伝子の解析をし、この結果を比較をしますと、感染経路というのはしっかり分かってくるんではないかと思いますが、政府はどの程度これ承知をしているのか。特にこれ、もう一つは、死者が発生しておりますベトナムでありますとかタイでありますとか、こういったことについてはどうなのか。この点について厚生労働副大臣から御答弁をいただきたいと思います。
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森英介#28
○副大臣(森英介君) 今委員からお尋ねのありました、各国でこの冬同時に鳥インフルエンザが発生いたしまして、韓国、ベトナム、日本、タイ、カンボジア、中国、ラオス、インドネシア、これいずれも今御指摘のあったとおり、H5N1型のウイルスでございます。特に、ベトナム及びタイにおいては、鳥から人への感染とそれから死亡者の発生も報告されております。
 タイ及びベトナムで患者から採取されました鳥インフルエンザウイルスの遺伝子解析につきましては、国立感染症研究所も参加しているWHO国際研究機関ネットワークにおいて実施されておりますが、その遺伝子解析情報については、WHOが公表しておりますとおり、いまだ人に感染しやすいウイルスへの変異は認められてないということを聞いております。
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日出英輔#29
○日出英輔君 この感染経路につきまして、例えば中国についてはこの大きなポイントになるんだろうと思いますが、この遺伝子解析についての結果は多分政府としては承知してないんだろうというふうに思いますし、いろいろ実は今この遺伝子分析の話は研究者同士のネットワークでやっていることが多いようでありますが、実は本当に研究者の方々だけのネットワークで済むんだろうかと。これだけ各国で、例えばタイでいいますと最大の産業であります鳥産業が壊滅に瀕するなどという議論がありました。国内でも、先ほど申し上げました日本では渡り鳥や野鳥の問題の、死骸の問題まで出てまいりました。
 そのときに、今のこの遺伝子の解析結果の話につきまして、私はもう少しこの問題は大きな問題として、課題として取り扱われなければいけないんじゃないかというふうに思います。
 それに関連しまして、実はこの間報道で、二十日ごろでございましたか、韓国のウイルス株との遺伝子比較をしたら、ほぼこれは日本で今発生しているウイルス株とほとんど同じである、ほぼ同じであると、こういう報道があったように思いますが、韓国は、昨年の多分十二月のたしか二十日過ぎにわあっと新聞等でも出ていましたけれども、蔓延しているという報道があったと思いますが、今、実は三月の二十日ごろになりましてこれが分かったというのは、ちょっと私はよく分からないんであります。
 多分、この遺伝子分析、解析は多分一週間、数日ないし一週間ぐらいで分かるんだと思いますが、どうしてこんなふうに手間取ったんだろうか、その事情について竹本厚生労働政務官に御答弁をいただきたいというふうに思います。
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