大野功統の発言 (厚生労働委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○大野(功)委員 おはようございます。自由民主党の大野功統でございます。
民主党提案の年金改正法廃止法案、拝見いたしまして、まず、私の率直な感想を申し上げたいと思います。
まず第一に、この廃止法は国民の皆様に何を訴えようとしているのか。
今、海江田先生の提案理由説明の中で、民意に沿わないじゃないか、こういう話がありました。でも、日本の将来の安定のためには、政治責任というのは、あるいは民意に沿わなくてもやらなきゃいけないことは絶対やらなきゃいけない、こういう問題があると思います。
第二に、もし廃止をするならば……(発言する者あり)静かに聞いてください。廃止をするならば、責任ある政党の立場、態度として、やはり対案を具体的に説明しなければならないと思います。対案を示さないで、単に廃止法案というだけでは、私は余りにも無責任だと思います。
それからもう一つ。三番目として、何といっても、せっかく廃止すると言いながら、中に何項目も生き返らせているんですね、復活させている。何だか政治の姿勢が中途半端ですね。これは中途半端法案としか言いようがありません。
それから、一番現実的な問題として、年金というのは、やはり理念があって、それを支える財政問題があるんです。年金財政というものを余り書いていらっしゃらない、振り返っていらっしゃらない。せいぜい書いてあるのは、第二条で、歳出の抜本的見直しを通じて、別に法律で定めるところにより、基礎年金国庫負担分を二分の一に引き上げましょう、この程度であります。その財源も明確じゃない。これは本当に非現実的な廃止法案だな、こんな感想でございます。
そこで、今、ドラマチックともいえるほどのスピードで少子高齢化が進んでおります。この少子高齢化社会の中で、やはり負担と給付をきちっと見直して、公的負担の割合も見直して、それを新しく描き直す、これが物すごく大事なことであります。そうしないと、年金というのはまず破産する。今のままほっておきますと、改正前に戻してしまいますと、年金というのは、厚生年金だけで申し上げますけれども、十七年間で破産してしまう。もし仮に給付をこのままにしておく、給付の水準を維持するとすれば、保険料は二六%に上げなきゃいけない。そして、そういう問題を含めて、一日も早く改正していかなきゃならないんです。だから、我々はこういう問題に政治の責任として真剣に真っ正面から取り組んだわけですね。そこで、一三・五八%の厚生年金保険料を一八・三%にいたしました。一八・三%というのは、申し上げますが、国際的に見て決して高い水準ではありません。
今、海江田さんの提案理由の中で、負担が上がる給付が下がる、だから反対だ、これはそのとおりであります。これも余り民意にそぐわない点であるかもしれません。しかしながら、やらなきゃどうしようもない、これが政治の責任なんですよ。そこで……(発言する者あり)そんなことをやっていたら、改革は何のためやったか。年金制度を将来にわたって支えるために改革しているんです。それをもとへ戻すということは、改革のスタートラインへ戻ってしまう。しかも、単に改革のスタートラインに戻るのみならず、なぜ改革をしなければならないか、この原点に戻ってしまうんですよ。そういう点を含めて、私は、この廃止法案というのは、反対のための反対法案、年金破産法案、こう言わざるを得ないと思います。そういう点、いかがお考えなのか。
まさに少子高齢化というのは、今、改革待ったなしなんですよ。一日でもこれをおくらすと、この解決はますます難しくなってくる、こういう問題をどうするんだろうか。改革の時期については、附則第二条一項で十八年と書いてあったと思いますが、十八年、それから二分の一引き上げは二十年、残念ながらこれしか書いていないんですね。全体、いつ改革をやるのか、これすら書いていない。
そういう意味で、どうかまず改革のねらい、それから、年金改正法の対案なき廃止法案は無責任ではないか。それからもう一つは、待ったなしの年金改革、本当に一日でも待てないんですよ、きょうやらなきゃいけない、この点をどうお考えになるか、お答えください。