大野功統の発言 (厚生労働委員会)

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○大野(功)委員 三党合意につきましては、廃止法案を通せと言っておられるようでございますが、この廃止法案は絶対通すわけにいきません。それは今るる説明してきたとおりでございます。
 そこで、問題は、この年金問題に取り組む政治の姿勢、政治の責任、このことについてちょっと議論させていただきたいな。
 確かに、年金改革というのは、マスコミの世論調査を見て、不利な数字が出ているな、しかし、これは私はやむを得ないのかな、このように思っております。何さま少子高齢化の中でやる改革でありますから、負担は上がる、給付は下がる、世代間のバトルも起こってくる、こういう問題が生じてまいります。このことは世論調査の中でも、なぜ反対かという場合に、それぞれ一〇%ぐらいずつ、負担が上がるから反対よ、給付が下がるから反対ですよ、こういうふうに出ております。しかし、これを乗り越えていかないと、将来長続きする年金ができていかない。そういう意味で、やらなきゃいけないことはやっていく、これが先ほど申し上げたとおりの政治の責任であり、我々がやらなきゃいけないことであると思っています。そのために、十分に国会で審議をして、中身を審議してですよ、それで国民の皆様に、改正法の趣旨がどういうところにあるのか、改正法の内容がどういうところにあるのか、これを御説明申し上げなきゃいけない。
 ところが、反対理由の中で、今申し上げましたように、賛成、反対、これは五月十七日の某新聞の世論調査でありますけれども、賛成が一〇%、反対が三七%、そして、法案の中身がよくわからない、こういうお答えが四六%あるんですね。我々国会議員として、政治家として、この法案の中身をもっともっと議論していったらよかったのになと、こんな反省は残っております。ところが、問題は未納三兄弟とか未納問題ばかり、あるいは総理の答弁の答弁ぶりが悪い、人生いろいろと言ったとか、そういう問題ばかりであります。
 先ほど後出しの議論が出たと思いますが、例えば五〇%の給付。これは新規裁定の場合、標準世帯についてでありますけれども、五〇%と言っている。それが、年を経るにつれてこれが減ってくる。こういう問題は後から説明したではないかと、あのときどなたかが怒っていらっしゃったように思い出しますけれども。そういう問題も、これは平成十二年の年金改革のときに既に採用している、ビルトインされているんですよ、今の年金法案に。だから、恐らく、厚労省の肩を持つわけじゃありませんけれども、厚労省はそこは十分おわかりのこととして説明しなかったのかな、こういう問題であるかもしれません。
 いずれにしても、先ほども問題になりました、例えば法文ミスとか出生率の一・二九後出しとか、こういう問題は反省しなきゃいけない、これはそのとおりであります。問題は、きちっと国民に制度の中身を理解してもらうような議論ができたか、私はそこが大いに反省すべき点だと思っております。
 アメリカで聞いた話でありますけれども、政治家が年金問題にタッチをするということは地下鉄の第三レールにさわるようなものだと。第三レールというのは、地下鉄銀座線、丸ノ内線でいいますと、線が二本走っています。その向こう側にもう一つ、電気をとるための線路が走っているんです。そこから電気をとって地下鉄の電車が動いている。ところが、年金電車がだんだん人数が多くなって重くなって、今の銀座線でありますと六百ボルトの電流が走っていますけれども、六百ボルトの電圧ではもう年金電車が走れない。だから、政治家としては、年金電車を走らすために絶対にこの第三レールを改修していかなきゃいけない。
 そういう意味で、やらなきゃいけないことというのはそういうことなんですよ。電圧を上げる、電気の流れをよくする、これを政治家がやらなきゃいけない。しかし、アメリカで言うのは、そういうことをやると感電するおそれがある、こんなことを言って笑っておりましたけれども、国民の支持がなくてもやらなきゃいけないことはやらなきゃいけないんです。責任ある政党として年金改革は絶対やらなきゃいけない。
 参議院選挙でこの第三レールに自民党はさわりまして感電したのかもしれません。傷がついたのかもしれません。しかし、責任ある政党として、この傷は国民の将来の安心感をお届けするために光栄と勇気ある傷である、私はこのように思っているところでございます。これを小泉内閣がやったわけであります。与党がやったわけであります。このことは御理解をいただきたい。
 そして、民主党は、どうも一元化を中心として改革ということを叫んでおられますけれども、何ら負担と給付の、これまでもですよ、負担と給付の水準をきちっと示しておられません。そういうふうに負担と給付、先ほど申し上げました世論調査でも負担と給付の問題で反対しているということも出ておりました。この負担と給付をきちっと示して、痛みを伴う年金改革、なぜ痛みを伴うか、くどいようですが少子高齢化であります、そういうことをきちっと示していく勇気をお持ちになるべきではないでしょうか。

発言情報

speech_id: 116004260X00120040804_017

発言者: 大野功統

speaker_id: 14396

日付: 2004-08-04

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会