枝野幸男の発言 (厚生労働委員会)

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○枝野議員 まず、先ほどの納税者番号制度について、若干誤解をしておられるようですので申し上げておきたいと思います。
 私ども、納税者番号制度ですべての問題がクリアできて、一〇〇%、例えばサラリーマンの方と同じような所得把握ができるだなんということは申し上げておりません。ただ、例えば納税者番号制度、それをどの程度細かく適用するかという、その技術的な話は、それこそ三党協議の場で、一元化という前提で協議に入っていただけるなら、そこで詰めればいい話でありますし、それから、消費税についても、消費税をしっかりと把握するためにより制度改革が必要であると言われていますので、消費税とそれから所得把握のところを、特に売り上げの部分などについては技術的にはいろいろなやり方があるわけでありまして、そんな枝葉末節なところで一元化の話が前に進んでいけない——そもそもが、所得把握のやりやすさには差があるけれども、それでも所得税をちゃんとお願いしているじゃないかという、その根本的なところに全くお答えができていないというか主張ができていない、そのことをしっかりとお認めになるべきではないだろうか。所得把握ができないから年金の一元化ができないという御主張であるならば、所得税という制度をやめなければ自己矛盾であると繰り返し申し上げておきたいというふうに思っております。
 それから、パートタイマーの皆さんの年金の保険料の問題は、まさに政府案の欠陥のポイントであるというふうに思っています。つまり、今の制度では、パートやアルバイト、非典型雇用である場合には厚生年金に加入しなくてもいい。そして、そうした中で、保険料がどんどんどんどん毎年上がっていく。そして、特に現在のような経済状況の中ではさらにそれが加速をいたしますが、それは、雇用主、企業側からすれば、できるだけ社会保険料負担を少なくするために非典型雇用へとシフトをさせていく、こういうことがどんどん加速をしていく。
 もちろん、御本人の選択で非典型雇用を選択されている方もいらっしゃいます。ですから、非典型雇用がすべて悪くて正規雇用の方がいいと言うつもりはありません。しかしながら、余りにも雇用の形態が流動化をし過ぎて、不安定な非典型雇用に、本人の意図とは違って、そういう先しか雇用先がないというような状況が制度によって加速をされていくということは、ますます社会に対する不安、将来に対する不安というものを加速させていって、そして経済にも悪い影響を与える。
 さらに言えば、政府の計算をしている国民年金や厚生年金の将来像というのは、現状の正規雇用、非典型雇用、無業者等の割合を基本的には前提としていますが、こういう形でパート、アルバイトならば上がり続けていく保険料負担から逃れられるという制度を織り込んでしまったら、そもそもその前提になっている正規雇用者、厚生年金加入者の率がどんどん下がっていく、少子化以上のスピードで下がっていく、こういうことになって、結局計算が成り立たなくなっていく、こういう矛盾を抱えているわけであります。
 したがって、私たちは、典型雇用であるのか、パート、アルバイトなどの非典型雇用であるのかということにかかわらず、いわゆる雇用労働者であるならば一元化された同じ年金制度に入って二分の一は雇い主の方に負担をしていただく、こういう制度の中に入っていただいて、パートで雇おうが正規社員で雇おうが同じ人件費を負担しているならば同じ社会保険料負担になるという形にする、ただし、そのかわり、政府案のように、社会保険料負担をどんどん上げていくことで個人の保険料負担も大変だけれども企業の側の保険料負担も上がっていく、こういうことにはならないようにしていく、こういうことを我々は対案として示しているわけであります。
 その上でも、もちろん、いわゆる課税最低限をどの辺に置くかというような議論と同じように、そうはいっても、例えば一回限りのアルバイトに一々、今の厚生年金と同じような形で、企業、雇い主負担二分の一で全部一元化された年金制度の雇用主負担をかけるのかどうか、こういう話はもちろん出てくると思います。しかし、まさにそれこそ技術的な問題であって、そこは政治的に、まさに我々が申し上げているとおり、一元化に向けて自民党の中の議論の整理がまとまりましたら今のような技術的な話は十分協議をさせていただきたいので、一刻も早く三党協議に入れるように、自民党の中の一元化に向けた議論を整理していただきたいというふうに思っております。

発言情報

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発言者: 枝野幸男

speaker_id: 10425

日付: 2004-08-04

院: 衆議院

会議名: 厚生労働委員会