中野清の発言 (文部科学委員会)
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○中野(清)委員 この問題については、今の御答弁では不満ですけれども、しっかりやっていただきたいということだけお願いをしたいと思います。
次に、我が国は、戦後の過度の受験競争とか暗記ばかりの知識詰め込み教育との批判を受けまして、昭和六十年以降に臨教審の累次の答申を踏まえまして、ゆとり教育の中でみずから学び考える力など、いわゆる生きる力をはぐくむ教育が実践されまして、完全学校週五日制の実施とか授業時間数の二割削減とか教育内容の三割削減など、いわゆる子供たちにゆとり教育が行われてきたわけでありますね。ところが、一方、分数ができない大学生に代表されるような学力の低下が国を滅ぼすという教育危機論が叫ばれておるのも事実だと思うんですよ。そういう中で、今日、ゆとり教育の崩壊という声さえ聞こえております。
これに対して、文科省の対応は、ゆとり教育が子供に与えた影響について何の検証もなく、学力向上や競争力意識の涵養とか土曜日の補習の黙認等は、文科省が今まで進めてきたゆとり教育、つまり、新学習指導要領の方向とは違った印象を受ける、悪く言えば朝令暮改と言われてもやむを得ない側面があるような気がします。
しかしながら、十一月四日に、大臣が経済諮問会議において、「甦れ、日本!」として、危機的な日本の教育の現状を憂えて、諸改革の基盤となる人材の育成のための教育改革の重要性とその方針について明示されました。私も読ませていただきました。私はこの大臣の提言については大方賛成でありますけれども、この方針の中に、ゆとり教育に対してはどうも見直しのような要素が含まれているように思えてならないんですけれども、そういう点についてお伺いしたいと思います。
基本的な国の教育の方向性というのは、国民に対して具体的かつ明確な形で示すべきでありまして、もしこれが政策変更となるのなら明示すべきだと思うんですよ。私は、ゆとり教育が目指すもの、ねらいが達成したかどうかの検証が必要だろうと思っておりますし、今こそ文部省がその方向性を明確にして、現場の創意工夫を生かしながら、改善のために適切な措置をする必要があるというふうに考えております。そういう立場から三点お伺いします。
まず、平成十四年、十五年から実施されたいわゆる新学習指導要領のゆとり教育で、かえって学力が低下してしまったという指摘が各方面から出ていますけれども、実際に学力は低下したんでしょうか、それとも向上したんでしょうか。これは大臣として御認識をはっきりしていただきたいと思うんです。
それから、二番目としましては、この新指導要領の考え方、このゆとり教育の考え方が正しいともしした場合に、例えば、小学校で三割とか中学で五割とか高校では七割、いわゆる七五三の問題と言われる学力の理解の問題。それから、それがいわゆる学習到達度とか学習意欲の低下につながっている、その問題。それから、児童生徒の問題行動というのは、いわゆるいじめとか不登校とか高校中退とか校内暴力とか学級崩壊など、これがこの教育によって解消されたのか。私は解消されていないと思いますけれども、これについて文科省としてどう考えているか、お伺いをしたい。
それから、この検討の進路としまして、例えば文科省から「義務教育改革の内容とスケジュール」というのが出ておりますね。その中では、義務教育の到達目標の明確化、明確化ですよ、と制度の弾力化、こんな問題が、十六年に中教審で検討をして、十七年には答申を受けて、十八年に制度改正して、そして、特にその中で十八年の末までに学習指導要領の見直しを検討すると言っていますけれども、今私が言ったようないろいろな問題を考えた中で、これで間に合うのかどうか、はっきりお伺いをしたいと思うんですよ。それに対してはどうしようとするのか、この点について、まず、基本的な問題でありますから、お伺いしたいと思います。