塩谷立の発言 (文部科学委員会)
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○塩谷副大臣 お答え申し上げます。
ただいま中野委員から、新学習指導要領の考え方が正しいならば、それを前提にした現状としてはさまざまな課題が多くあるのではないかという御質問でございますが、確かに、この新学習指導要領がすべて今の教育問題を解決しているとは思っておりません。
その実行上の中で、まず学校の授業の理解度についてでございますが、これにつきましては、平成十年と平成十五年の調査を比較しますと、中学校では、授業がわかると答えた生徒が四四・二%から五一・八%に増加をしております。しかしながら、小学生、高校生には大きな変化はなかったという結果が出ております。また、学習意欲につきましては、国際学力調査の結果からは、数学や理科が好きとか、あるいは学校外の勉強時間などが国際的に見て低いレベルという結果にありますので、これは多少やはり問題があると思っております。
また、いじめ、不登校あるいは高等学校の中退、学校暴力等の状況につきましては、これも過去五年間の状況の比較をしますと、いじめや不登校、高等学校の中途退学についてはいずれも減少をしております。しかしながら、一方、暴力行為については増加している状況があります。これは、五年前が二万九千六百七十一件だったのが、五年後、昨年は三万一千二百七十八件と増加しているところで、これも問題としてこれから取り上げていかなければならないと思っております。
このような学校における諸問題につきましては、単に教育課程、いわゆる学習指導要領だけで改善がされるものとは思っておりませんし、その他教員の指導力あるいは学校の組織運営体制、家庭や地域の教育の状況、そういったさまざまな要因が影響していると思っておりますので、我々文部科学省としては、こうした問題を総合的に取り組み、義務教育の改革案を立案して学習指導要領の不断の見直しを進めるとともに、教職員の資質向上、学校や教育委員会の改革等に全力を挙げて取り組んでいるところでございます。
また、これからのいわゆる学習指導要領の見直し、検討につきまして、今鋭意進めているところでございますが、平成十四年度から順次実施している現在の新しい学習指導要領につきましては、一部に、ゆとりを過度に強調するということで現場に大分混乱を与えたような状況があって、それがまた学力に対する軽視であるということも受けとめられておりますが、そういうことを改善すべく、特に、この新しい学習指導要領については、知能、技能のみならず、学ぶ意欲や考える力等を含む確かな学力をはぐくむことを基本的なねらいとしております。
そして、昨年五月からは、中教審において新学習指導要領の実施状況の不断の検証を進めているところでありまして、昨年十二月にはその一部改正を行って、児童生徒の学習状況等に応じて発展的な学習や補充的な学習ができることを明確化したところであります。
また、中央教育審議会においては、ことし春から、国語や理科、英語などの各教科別の教育課程の実施状況について専門的な検討を行っているところでございます。小学校及び中学校の目的、目標のあり方、義務教育の制度の弾力化のあり方など、学校教育法の見直しに関する検討を踏まえる必要があることから、こうした点を踏まえて、平成十八年度末を審議スケジュールのめどとして考えて進めているところでございます。
いずれにしましても、文部科学省としましては、確かな学力向上のために、少人数指導、習熟度別学習の推進、あるいは学力向上アクションプログラムを推進しているところでございまして、引き続き、新学習指導要領のねらいの実現を目指して、確かな学力の向上のために取り組んでまいる所存でございます。
以上でございます。