中川昭一の発言 (経済産業委員会)
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○国務大臣(中川昭一君) おはようございます。
今の加納委員の御質問にお答えさしていただきますが、今現在、メキシコとの交渉が終わりまして、国会でもこれから御議論をいただくことになるわけでございますが、現在交渉中のものとしてはお隣の韓国、それからASEANの今御指摘の三か国、それから九月に私、ジャカルタに行きまして、ASEANプラス3という会合で、ASEAN全体と中国とかいろんなところが経済連携の交渉を既に始めておりますので、日本としても後れていくわけにはいかない。特にあの地域というのは日本にとって非常に重要な、そしてまた関係の深い地域でございますから、しかも、貿易立国として日本が後れを取ってはならないということで、来年から約二年をめどに日本とASEAN十か国との全体の経済連携交渉をしましょうという提案をし、ASEAN側もそれを了承したところでございます。二〇一二年までにすべての実施を終えるというような約束はもう既になされているわけでございますけれども、具体的に来年から交渉を始めようということでございます。
それと、ASEANの各国、とりわけ現在交渉中の三か国と鋭意今事務レベルでやっているところでございますが、ASEANはどんどんどんどん内部の連携強化をしているとはいえ、やっぱりそれぞれ国によって違うわけでございます。人口も違います。それから、たしかマレーシアが一人頭二千六百ドル、あるいはタイが二千ドル、フィリピンが約千ドルという一人頭のGDPでございますし、そういうそれぞれまた違う状況にあるわけでございますので、そういう中で日本としては何としても、我々にとっての近い大事な国とできるだけ早く交渉をまとめたいというのが政府の基本的な考え方でございます。
しかし、御指摘のように、例えばタイの場合には農産物とかタイ式マッサージを始めとする人の問題でありますとか、あるいはまた投資の問題でありますとか、あるいはマレーシアの場合には違法伐採問題にかかわる木材製品の問題でありますとか自動車、マレーシアの場合には御承知のとおり国民車というものが非常に今政府として力を入れているわけでございます。フィリピンの場合には、金融とか保険とかいった問題と介護士さんを始めとする人の問題があるわけであります。
また、共通する問題として農林水産物があるわけでございますが、共通の部分と個別の部分、それぞれいわゆるセンシティブな部分がお互いにあるわけであります。経済産業省の所管物資につきましても、我々は攻める側と守る側と実は両方持っているわけでございます。
しかし、私は、基本的にはウイン・ウインの関係というものは痛みを分かち合うということと同義語でもあろうというふうに思っておりますし、その痛みというのは、先ほど申し上げましたように、WTO上いずれも発展途上国であるという意味で、投資とかいわゆるキャパシティービルディングとか、そういうものでの支援というものも日本としては協力していかなければならないと思っておりますので、同じ量の、何といいましょうか分母が、日本の方がはるかに経済力は大きいという中で、同じ比率だけどんと、ウイン・ウインの量で等量ということは、私は、ASEANの場合には少しハンディキャップがやっぱり三か国と日本の間にはあるんじゃないかと。具体的なことに言及しているわけではないんですけれども、交渉のやり方としてはやっぱり日本の経済力と三か国の経済力とは一けた、二けた違うわけでございますから、本当にウイン・ウインにするためには、もちろん守るところは守ってまいりますけれども、やっぱり三か国がある意味では、例えば投資によってそこから更に輸出ができるようなことにもなっていくということは、単なる貿易だけの問題ではない、その国の発展そのものにつながっていくわけでもございますので、そういう面で私は対等の交渉ではないのではないかと正直思っているわけでございます。
したがいまして、譲れないところは譲れませんけれども、譲れるところは極力譲っていくことによって、先方の日本に対する期待も非常に大きいわけでございますので、日本としてもまたこれを締結することによってメリットが大きいわけでございますから、そういう意味で、相手側のことも十分念頭に入れながらやっていきたいと思っております。
特に、三か国同時にやっておりますけれども、フィリピンにつきましては、大分、私の主観としては、少人数会合を近々やるという段階まで入ってきておりますので、そういう意味では、もちろんセンシティブな部分、幾つも残っておりますけれども、議論としてはかなり深化、深化というのは、深くなってきているという認識は持っておりますが、いずれにしても、三か国それぞれできるだけ早く締結をし、国会の御審議をいただいて、お互いにそれぞれウイン・ウインの関係で経済連携強化ができるように、多方面にわたってできるように、また当委員会始め御指導いただきながら交渉を精力的にやっていきたいというふうに考えております。