松井孝治の発言 (憲法調査会)
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○松井孝治君 今の鈴木幹事の御発言、非常に興味深い問題なんですが、私は先ほど、最初に、冒頭にいただいた十五分間で言い漏らしました問題について発言をさせていただきたいと思います。
それは、具体的には、今の憲法の条文で言いますと、憲法九十二条、九十三条で規定をしている自治体の組織運営の在り方というものをどう考えるかということであります。
各会派から道州制についての言及がありましたが、その道州、普通、道州制を言う場合には、今の都道府県を廃止して、道州を広域自治体として導入して、それと基礎自治体から自治体が構成されるというふうに考えるパターンが一般的だと思いますが、そこの役割分担についていろいろ議論があるわけですが、それについての組織、その広域自治体と基礎自治体の組織運営の在り方についてだれがどういうふうに規定するのがいいのかという問題でございます。
現行のその憲法では、それは基本的に法律で定める、あるいは地方公共団体の長あるいは議会議員というのは公選で行うということをこれ憲法上の要請として位置付けているわけでありますが、この辺りについて、本当に憲法として、国の基本法としてその制度を位置付けるのがいいのか、本当の意味での地方自治の本旨ということであれば、そこは、先ほど私はホームルールという言葉は言及させていただきましたが、そこを地方にゆだねる、州法にゆだねる、あるいはその下での基礎自治体の裁量にゆだねるという考え方があってもいいのではないかと思います。
これは鳥取県の日野郡というところでしょうか、これは面白い事例があって、公選ではなくて、日野郡民会議というのを設けておられて、これは性別とそれから年齢によってクオータ制で、抽せんで選出された三十人の代表で構成された郡民会議というものを設けておられる例があるそうでございます。
これは、厳密に法律的な意味での地方公共団体のガバナンスということでないということでこういうことが行われているわけでしょうけれども、実際の、本当に特に基礎自治体が、先ほど来議論に出ているような形で市町村合併が進んでくる中で、地域のコミュニティーのガバナンスをどうしていくかというときに、今のこの憲法が規定しているような、例えば九十三条が規定しているような選挙、公選の在り方だけがその組織運営の在り方として絶対のものなのか。あるいは、逆に言うと、プロの政治家というのがうさん臭いというような、国民のあるいは住民の認識もあるわけでありまして、一般の方々に何らかの、自治体の中でのコミュニティーの運営について、その自治体の裁量の範囲内で住民参加を促すようなやり方があってもいいんじゃないか。
これは特区制、特区制度の中で志木市などが何度か提案されているようなシティーマネジャー制度というようなものをどう考えるか、あるいはこれは住民投票の在り方としての議論でもありますが、住民発案案件を議会が否決した場合には住民投票によって決着を付けるべきだというような住民発案住民投票制度というようなものを供与するのかどうか、この辺りの問題は全国一律で地方自治制度を議論するのか、地方自治制度の中でも国と広域自治体との関係は基本法たる憲法で位置付けるけれども、その広域自治体と基礎自治体あるいは基礎自治体自身の運営の在り方については、それは憲法上の整理ではなくてその基礎自治体の範囲内で、権限の範囲内でもっと柔軟な制度を導入してもいいんじゃないかという議論があるということは追加的に問題提起をさせていただきたいと思います。
以上です。