簗瀬進の発言 (憲法調査会)
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○簗瀬進君 大変、今日はそれぞれ大変有意義な御発言を聞かせていただきましてありがとうございました。
そこで私は、憲法の特に前文について是非このような内容を入れるべきではないのかという提案をさせていただきたいと思っております。
それは、日本も国を挙げて新しい信頼回復をしていく、あるいは日本に対する信頼の創造をもう一回生み出していく、そういう国家を挙げての信頼回復の取組をしていくんだという、そういう決意を前文に明らかにしておくべきなんではないのかなと思います。そして、その中核には未来志向の歴史検証作業を置くべきなのではないのかなと、このように考えます。
そして、過去を振り返ってみますと、私は、ある意味でシビリアンコントロールに完全に失敗をし、軍隊が暴走することによって諸外国に大変な迷惑を掛けてしまった。私は、そういう意味では、戦前の歴史というのはシビリアンコントロールに失敗をしたという、ある意味でこれから未来に向かって臨む前の大変な教訓があるのではないのかなと思っております。それを常に振り返りながら未来に向かっていくんだという、それを我が国国民一人一人も決意を明らかにし、またそのような取組をしているということを諸外国の皆さんにもしっかりと分かっていただくことによって、本当の意味でのアジアを始めとする世界の信頼というようなものが我が国に回復されるんではないのかな、このように考えております。
私がこのように考えるのは、いわゆるドイツの国民の英知に学ぶべきだということでございます。同じように第二次世界大戦で失敗の歴史を持っておりますドイツが、戦後に信頼回復に向けての大変な努力をいたしました。その第一番目に置いたのは、私は歴史の検証作業を永続的にやっていくということだと思います。それから第二番目に、大変膨大な予算に上る個人補償を特にユダヤの皆さんに対してやったということ。それから第三番目には、国際貢献に非常に積極的であったということ。このような三つの大きな柱を立てながら、ドイツは自らに対する失われた信頼を回復するために全力を挙げていったと思います。
私自身、調べてみましたら、特に歴史検証という部分で言わせていただきますと、敗戦直後の一九四七年から既にドイツは自らの失敗の歴史を検証するという意味での研究所を作りました。そして、一九四七年、たしか四七年だったと思うんですけれども、このスタートした歴史研究所が一九五三年には非常にしっかりとした形に整えられて、ミュンヘンに本部が置かれ、現在も活動を続けております。そういうことで、非常にその研究作業を続けながら、平和を希求する真摯な努力をしているんだということを大変海外にアピールをしていった。
私は、現在EUという新しい国家の枠を超えた取組をヨーロッパで行われているわけでありますけれども、その中心にドイツやあるいはフランスがあるわけでありますが、正にそのようなドイツが信頼をして、新しい国家の枠組みを超えようといった動きの中心にドイツがリーダーシップを取れるようになったということも、このような大変な真摯な歴史検証作業を行った、その結果としての信頼の回復があったんではないのかなということ、これを我が国も真剣に学ぶべきなんではないのかなと思っております。
ある意味では、ヒットラーが武力で成し遂げようとしたEUの統合というようなものを、ヨーロッパの統合というようなものを新しいEUという発展的な形で、しかも平和を創造するという旗印の下にそれを成し遂げようとしつつあるのがドイツなんではないのかな。非常に、そういう意味では歴史の失敗に大変きちんと学んだ例なんではないのかな。それを日本もしっかりと行っていくべきだと思うし、そのような決意を前文にきっちりと明らかにしておくべきなのではないかなと、このように考えております。
皆様の御意見いただければと思っておりますけれども。
ありがとうございました。