前川清成の発言 (憲法調査会)

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○前川清成君 民主党の前川清成でございます。
 何人かの議員の方から憲法裁判所の設置について積極的な御発言がありましたが、どなたもその判決の効力については明確に言及されなかったように思います。その個別的な事件を離れて、一般的に法令と憲法との適合性を判断するのであれば、その憲法判断の効力も一般的に当該法令の改変にまで及ぶ、改変にまで及ぶと、こういうことになりますが、それはもう正に立法権を裁判所が行使することになってしまいます。その場合には、じゃ、その当該憲法判断を行う裁判所の民主的基盤をどうするのかという点も議論しなければならないのではないか、こういうふうに思っています。
 二番目に、憲法裁判に関連して舛添議員の方から、個別的な事件の解決に当たって裁判官が違憲という心証を抱いた場合には、その司法裁判所から憲法裁判所に事件を移送するんだというような御提案がありました。しかしながら、この御意見に関しては実際的なのかなというような疑問を持ちました。といいますのも、その事件にどの法律を適用するかというのは、証拠調べも済んで争点整理も終わって最終的な段階にならないとどの法律を適用するかというのが明らかにならないということが多いかと思いますが、その最終的な場合に、最終的な段階に至って、更に憲法裁判所に移送するということになれば、判決が更に遅滞してしまうんじゃないかな、そんなふうな懸念を持っています。
 それと、自民党の山下議員と私たち民主党の那谷屋議員の方から、最高裁に憲法裁判の専門部を設けたらどうかというような御提案がありましたけれども、何年か前に民事訴訟法が改正されました。その民事訴訟法の三百十二条の一項で、現在、実際上は上告理由は憲法違反に限定されているのではないか、こんなふうに理解をしています。
 どなたも、皆さん積極的な憲法判断が必要だというふうにおっしゃいます。この点について私は、むしろ人事の問題が大切なのではないかと思っています。仁比議員の方からもありました。憲法違反の判決をした裁判官は、実際は出世ができない。日本の裁判官制度として司法試験に通って司法修習が終わったら、その後定年になるまでずっと裁判所で働いていると、そういうような官僚システムの中でいったん憲法判断を、違憲判決をしたならば出世できないというような風潮がある以上は、どの裁判官も実際の問題として憲法判断に消極的になってしまう。そこで、むしろ憲法判断を積極的にするのであれば、人事の問題で、アメリカの法曹一元制度のように裁判官も一定期間の任期制にする。そして、その任期が済んだら例えば弁護士なり検察官なりに戻っていく、そういうふうな人事の問題に踏み込まなければならないんじゃないか、こんなふうに思っております。
 以上です。

発言情報

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発言者: 前川清成

speaker_id: 22257

日付: 2004-11-24

院: 参議院

会議名: 憲法調査会