田英夫の発言 (憲法調査会)
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○田英夫君 小委員長の御報告は大変、私も出ておりましたから分かりますけれども、良くまとめていただきましたので、小委員会の中の意見はこれをお読みいただければ皆さんもよく分かってくださると思います。
あえて付け加えるといいますか、私の参議院に対する思い入れのようなものが新聞記者をやっていたころからありまして、それと今の参議院と違う部分があります。
私が取材をしていたのは緑風会時代の参議院でありました。選挙制度がそんなに違うわけではないんですけれども、実に不思議なことに、イデオロギーの違いを超えて、緑風会には非常に高度の知識や人格を持った方が集まっておられたと。したがって、衆議院と参議院の雰囲気が全く違いました。つまり、緑風会の中には、当時、保守、革新ということがやかましく言われた中で、両方一緒におられました。同じ会派の中に保守の方もあれば革新の方もある。そして、党議拘束をしないと。したがって、事務方の方は、本会議の採決は全く数が見当が付かないということで苦労をしておられましたが、そういう中で、やはり衆議院とは全く違った、本会議のやじを一つ取ってみても、現在はやや衆議院的に参議院もなっていると思いますけれども。
結局、どうすれば参議院らしい参議院になるのか。これは非常に難しいところですが、一つは選挙制度。これも小委員長の御報告にもありますし、議論もいたしました。今が一番悪い制度になっているんじゃないでしょうか。つまり、選挙区とそれから比例区の組合せで、衆議院は御存じのとおり小選挙区。それで、その分がこちらでは都道府県という大きさの違いになりますね。政党の名前を書いて投票するという部分が参議院に取り入れられてしまった。これは、取りも直さず参議院の政党化ということにつながっているわけであります。そういうことを、しかもどういう選挙制度を取ればそれがそうならないのかという選挙制度の専門家の皆さんの話を聞いても、なかなか参議院にふさわしい選挙制度というのはないように思います。
それから、実際の活動という面では、一つ今長所として挙げていいのは、調査会の存在。現在三つで、内容が変わったことはありますが、三つという数でずっと来ています。これをもう少し数を増やして、調査会的な活動を、結果を、三年間でテーマを変えておりますが、その結果を行政府には出しているようですけれども、もっと世の中広く、参議院の何々調査会の結果としてこういう考え方がまとまったということができるような。
例えば、私が国際問題調査会におりましたときに超党派で小委員会を作って、ODA基本法を作ろうと。で、具体的にその作業にも掛かりましたけれども、残念ながら途中で衆議院解散ということになりましてこれは実らなかったんですが、あれがもし実っていれば、ODAというものがもっと国民の皆さんに親しめる、内容もよく分かる、そういうもので参議院から一つの大きな成果が発出できたのではないかと思います。
それから、今、日本で若い皆さんの中にいわゆるNGOという、市民運動とも言っていいんですが、そういう活動が非常に多岐にわたって活発に行われている。この人たちの心境は、あるいは国会をも批判してやろうということが中心なのかもしれませんが、こういう人たちの考え方を、あるいは活動を参議院の中で生かすことができないんだろうか。選挙制度とも絡むんでしょうが、これも私もまだ具体的な提案をするところまでは行っておりません。
以上です。