憲法調査会

2004-12-01 参議院 全47発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成十六年十二月一日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十一月二十四日
    辞任         補欠選任
     白  眞勲君     喜納 昌吉君
 十一月三十日
    辞任         補欠選任
     江田 五月君     小川 敏夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    会 長         関谷 勝嗣君
    幹 事
                愛知 治郎君
                荒井 正吾君
                武見 敬三君
                舛添 要一君
                若林 正俊君
                鈴木  寛君
                簗瀬  進君
                若林 秀樹君
                山下 栄一君
    委 員
                浅野 勝人君
                岡田 直樹君
                河合 常則君
               北川イッセイ君
                国井 正幸君
                藤野 公孝君
                三浦 一水君
                森元 恒雄君
                山下 英利君
                山本 順三君
                小川 敏夫君
                喜納 昌吉君
                郡司  彰君
                佐藤 道夫君
                富岡由紀夫君
                那谷屋正義君
                直嶋 正行君
                前川 清成君
                松井 孝治君
                松岡  徹君
                松下 新平君
                白浜 一良君
                山口那津男君
                仁比 聡平君
                吉川 春子君
                田  英夫君
   事務局側
       憲法調査会事務
       局長       桐山 正敏君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○日本国憲法に関する調査
 (小委員長の報告)
 (憲法に関する各会派の検討状況の報告)
    ─────────────
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#1
○会長(関谷勝嗣君) ただいまから憲法調査会を開会いたします。
 日本国憲法に関する調査を議題といたします。
 二院制と参議院の在り方に関する小委員長から小委員会の活動経過について報告いたしたい旨の申出がございましたので、これを許します。舛添小委員長。
この発言だけを見る →
舛添要一#2
○舛添要一君 二院制と参議院の在り方に関する小委員会・小委員長報告(論点整理)、平成十六年十二月一日。
 二院制と参議院の在り方に関する小委員会の経過について御報告申し上げます。
 二院制と参議院の在り方については、従前より参議院憲法調査会が責任を持って調査検討を行うべきということが各会派共通した認識であり、本調査会では、このテーマに関し弾力的かつ機動的に運営できる小委員会方式により集中的に行うことが望ましいとの判断から、第百五十九回国会、平成十六年二月十八日の憲法調査会で、二院制と参議院の在り方に関する小委員会を設置いたしました。
 そして、同国会中に、三月十二日、二院制と参議院の在り方をめぐる論点、四月十四日、参議院改革、五月十九日、選挙制度の在り方について、引き続き今国会では、十一月五日、選挙制度を中心とした参議院の在り方、十一月十九日、参議院と衆議院の役割分担について、合わせて五回の調査を行いました。
 本小委員会では、多岐な方面にわたって活発な議論が交わされましたので、それらの議論を主な論点ごとに整理し、ここに御報告いたします。
 一、一院制・二院制の長所・短所、是非。
 一院制・二院制の長所・短所は、表裏の関係にあり、効率性や両院のすみ分けや調整の困難さ等の点から一院制を支持する意見がある一方、慎重審議や多様な民意の反映等の点から二院制を支持する意見が強くあります。
 是非と理由。
 小委員会におきましては、最初に二院制ありきということではなく、国民にとって一院制と二院制のどちらが望ましいかという立場からの議論が大事であるとの意見を踏まえ、議論してまいりましたが、二院制を堅持することで一致しております。
 その理由として、先進国で大国である国は安定性が高い二院制が主流、一億人を超える我が国の有権者の多様な意見を一院で集約できるか疑問、一院制では議会を構成する多数政党がそのまま内閣を構成するため、結果として立法府に対する行政府の権限強化につながるし、ドラスチックな変化が行き過ぎて政治的安定性が失われることも起こり得る、実際にも国論を二分する問題で参議院が有権者の意識を反映し大きな役割を果たしてきているなどの意見が出されました。
 ただ、理論的には二院制は自明のものではなく、多様化する社会の中で一院制とどう違いを発揮するかが重要、二院制が奥行きある政治をもたらすには第二院が政権から距離を置くことが必要、二院制の第一の目的は両院が互いの足らざるを補うことであり、参議院は与野党が対立する権力争いの場では抑制し、党派対立になじまぬ政策課題を処理することで国政に寄与できる等の指摘もなされ、その意味で、両院の違いを明確にすることが国民に理解を得る上でも重要との意見が多数を占めました。
 なお、地方議会と国会を同一視した一院制の議論に対しても疑問、一院制は冷静な議論ができる国民性でないと混乱を招く等の意見も出され、参議院の英文名、ハウス・オブ・カウンシラーズも実体を正確に表すよう変更したらどうか、つまりセネットというような言葉を使うかということですが、との提案もありました。
 二、参議院の機能、特に独自性を発揮すべき分野。
 参議院の存在意義が補完・抑制、多様な民意の反映等を果たす等にあることは多くの小委員から指摘されましたが、そのためには、独自性を発揮できる機能は何か、衆議院とどのようなすみ分けを行うかが大きな課題であることは一致した意見でありました。
 役割・機能分担の重要性。
 二院制をいかすには、良識の府、再考の府としての役割をはっきりさせること、また賢い熟慮の院にするために衆議院との割り振りやルール作りが必要、第一院と行政府による政策形成をダブルチェックするという大きな意義があるとの指摘が多数なされております。その際、解散のない六年の任期をいかにいかすかが決め手であり、衆議院とは違った視点を持つことが重要との意見が多数出されました。
 なお、今日、参議院が強くなり過ぎたと批判されることについて、活性化は日本には良いことであり、もっと弱くなれとはおかしいとの意見が出されたことを付け加えたいと思います。
 参議院の補完機能の充実は無論のこととして、衆議院との違いを明らかにするため、後者をどのようなものにするかが大きな議論となりました。
 独自性を発揮すべき具体的分野として、六点挙げたいと思います。
 第一、長期的、基本的な政策課題。
 長期的テーマは参議院で行うという点では意見は一致しており、基本法は参議院中心で審議すべき、年金や外交案件など中長期的な課題に取り組むべき、参議院調査会の立法などの成果は多様な意見を反映し、非党派的かつ客観的議論を背景に実現したものであり、これらを更に強化すべき等の意見が出されました。
 第二、決算。
 参議院は予算審査を簡便にし、決算審査は参議院が、予算は衆議院が中心に行う、参議院の決算議決内容は次の予算を拘束するような効果を持たせる、組織的には、会計検査院は参議院に帰属させ、その機能を充実させるべき等の意見が出されました。
 第三、行政監視、政策評価。
 国民の側に立った行政監視をすることが独自性発揮となる、国政調査や政策評価を更に充実させ、チェックに重点を置く監視の院としての権威を高めることが重要、行政監視の一環としてほとんど野放しになっている政省令のチェックが重要などの意見が出され、必要があれば会期にこだわらずチェックの院としての機能を果たすべきとの指摘もなされました。
 第四、人事案件。
 国会同意人事を参議院の専権とし、中立公正な立場からヒアリングも含めた審査を行う、特に司法部との関係を考え直すのも一案などの意見が出されました。
 第五、国と地方の調整。
 参議院が財政や権限など国と地方間の調整を行う仕組みを持つべきでないかなどの意見が出されました。
 第六、憲法解釈機能。
 最高裁判所がなかなか統治行為の憲法審査に踏み込まない状況の中では、参議院に憲法解釈ないし違憲審査権的な機能を持たせてはどうかなどの意見が出されました。
 以上六点に加えまして、運営に関する事項ですが、両院の役割分担は政党内の運営によりある程度可能との指摘がありました。また、議員立法をもっと活発に行うべき、参議院は必ず修正案や附帯決議を出すようにし、修正案提出ルールを整備して意見が修正案に結集するようにすべき、修正協議に対する弾力化・柔軟化が実質的審議活性化の突破口になる、委員会でより客観的、非党派的議論を行い、修正案提出を活性化させること及び議論を報告書にして国民に提供するなどの情報発信を期待する、民意の反映として請願の扱いは重要などの指摘がなされ、さらに権限を実効あらしめるものにするには、霞が関への政策人材一極集中を是正し、国会のスタッフを充実すべきなどの意見が出されました。
 三、両院間の調整、衆議院の優越規定及び意思不一致の場合。
 国会が衆参両院で構成されていることから、意思不一致の場合にどのように調整するか、その際、両院協議会が実質的に機能できるような制度・運営への改革・工夫が必要なのではないか、また、憲法の定める衆議院の優越条項は適切妥当かなど、多くの問題提起がなされました。
 三点申し上げます。
 第一、法律案再議決要件。
 一院制型両院制の考え方を推し進める観点から、五十九条二項を改正し衆議院による法律案再議決要件を単純多数決に改める、あるいはこれを緩和し停止的拒否権や遅延権にとどめるなどの指摘がありましたが、衆議院の権限強化となり、さらには行政権の強化につながるので参議院の権限を弱くすることには反対、三分の二を過半数に改めたのでは歯止めにならないなどの意見も出されました。
 第二、総理大臣指名。
 六十七条の改正も視野に入れるべきとの意見と反対との意見がありました。なお、指名は不行使にするなど明文改正なしでも運用で実質的に達成できるとの指摘もありました。
 第三、両院協議会。
 両院協議会が機能しないのは残念でありその使い方を工夫すべき、両院制の在り方や会期制などのマクロ的問題は両院が合同審査会等で議論し、それぞれ独自性を発揮できる体制を作る必要がある、などの意見が出されました。
 なお、参議院が扱う議案はある程度の絞り込みが必要との観点から、一般的な法案は衆議院のみで成立させ、特別の法案や条約は参議院まで回してはどうか、総理大臣指名・予算・条約等は参議院の議論で変わる要素がないことから審議の意義に疑問があるなどの意見が出されました。
 四、参議院と政党との関係。
 衆議院は政党を軸に活動しているので、参議院が衆議院に対する独自性を発揮しようとする場合は、政党から距離を置かなければならないのではないか、緑風会時代が最も参議院らしさを発揮していた、などの問題提起がなされました。
 必ずしも政党政治の枠にとらわれないことに参議院の意味がある、政党の中での意思決定の在り方は極めて重要で、衆参にまたがる党議拘束が参議院の独自性を阻害し、また立法過程最大の問題となっている、党議拘束については、特に参議院で再考の余地がある等の意見が多く出されたほか、脱政党化のためには、参議院では公的助成は一定の比率で議員個人にも行ったり、候補者段階から公的助成を行う等の方法が考えられるなどの指摘がありました。一方、選挙、特に再選されるためには政党の力が必要なので、緑風会の再来は難しいとの指摘、また、衆参の定数の較差により党派内の決定において参議院が従属となる現状をどうするかの議論が必要との指摘もありました。
 さらに、参議院は政権から距離を置くべきとの点ではほぼ一致したものの、閣僚等を参議院から出すことを自粛するかについては議論がありました。
 五、参議院の構成の在り方・選挙制度。
 多様な民意を反映させるため、参議院の議員構成をどのようにして衆議院とどのような違いを出すかは、二院制にとって根幹となる問題であり、そのためには選挙制度の設計が極めて重要であります。
 三点申し上げます。
 第一、直接公選制の維持。
 参議院選挙は定期的に行われ、また都道府県ないし全国の支持があって議員になることに意味がある、参議院も国民の直接選挙で選任されるべきで、任命制・推薦制はもちろん、間接選挙制も好ましくないというのはほぼ異論のないところでした。
 第二、選挙の在り方・方法。
 衆議院と異なる選挙制度にすること、そのためには政党の側面よりも個人の側面をより重視すべきことが意見の多数を占めました。すなわち、同じような選挙制度の二院制は混乱のもと、選挙制度の設計が衆参の在り方と連動して論議されてこなかったことを反省すべき、衆議院は多数者の、参議院は少数者の意見が表れるのが望ましい、民意反映には地域の多数意見を反映させる形もあれば全国の意見分布を反映させる形もあり、両方の形をそれぞれの院が持つことが本来的意味のチェック・アンド・バランスになる、二院制諸国に共通する上院組織原理はないが、両院選挙が類似していることは両院制の趣旨を損なう深刻な問題などの意見が出され、そのために、政党単位ではなく個人を選ぶ制度を工夫すること、識見を持つ個人が当選し得る選挙制度が必要などの意見も出されました。また、上院として敬意を集めるには議員数を少なくし直接選挙で選出すべきで、全国単位と地方ブロックを併用し、定数是正はブロックごとに行えばよい、参議院には全国区及び都道府県単位等ある程度の広さの選挙区が必要、地方分権理念にのっとる地域代表院もあり得る、年金問題等においては若い世代に代表者が出せない問題があるので比例代表で世代別クオータを考えられないかなどの意見が出されました。なお、参議院の定数につき、どの程度の規模が適正なのかきちんと議論すべき、任期を更に長期化するとともに再選禁止とすることも一案との指摘もありました。
 第三、一票の較差問題。
 参議院の投票価値の較差是正は喫緊の課題である、一票の較差問題については、憲法が国民代表とする以上は地方代表性よりも一人一票原則が優先する、一票の較差の点からは比例代表制が最も優れているのではないかなどの意見が出され、また、重要なのは一人の等価値ではなく一票の等価値であり、投票率が高い選挙区ほど多くの議員が割り当てられる制度について参考人から提案がありました。
 今後、本小委員会では、次期常会においても引き続き「二院制と参議院の在り方」の議論を深めていくことが合意されております。
 以上、御報告申し上げます。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#3
○会長(関谷勝嗣君) 以上で小委員長の報告は終了いたしました。
 ただいまの報告を踏まえ、一時間程度、委員相互間の意見交換を行いたいと存じます。
 委員の一回の発言時間は五分以内でお願いいたします。
 御発言は着席のままで結構でございます。
 なお、まず最初に各会派一巡するよう指名いたしたいと存じますので、よろしくお願いをいたします。
 まず、荒井正吾君。
この発言だけを見る →
荒井正吾#4
○荒井正吾君 まず、よくまとめていただいたと思います。小委員長に感謝申し上げますとともに、小委員会に参加されました委員、また、本日はおられませんが、参考人として意見をいただいた皆様に、冒頭でございますので感謝を申し上げたいと思います。
 この論点整理に、若干の補足と強調すべき点を発言させていただきたいと思います。
 一ページ目の真ん中よりやや、「是非と理由」の三行目でございますが、「二院制を堅持することで一致」、二院制の堅持というのは我々としてはとても大事なことで、強調し過ぎることはないとも思っております。
 次のページでございますが、二行目、「両院の違いを明確にすることが国民に理解を得る上でも重要」。二院でございますが、役割分担が重要とのことで、この点も強調しておきたいと思います。
 五行目の「参議院の英文名」。ハウス・オブ・カウンシラーズというのは、我が党でそのカウンシラーズに沿ったような参議院改悪案が提出されたこともあり、早急に英文名を改正するようアピールさせていただきたいと思います。そのページのちょっと発言をし、申し訳ございませんでした。
 後半の「独自性を発揮すべき具体的分野」、「長期的、基本的な政策課題」ということで、長期的テーマ、基本法は参議院中心ということで頭にありますのは、例えば、今後提出されるかもしれない財政再建基本法というようなもの、あるいは社会保障基本法というようなもの、効果が世代間にわたるようなものは参議院がじっくり時間を掛けて検討すべき課題じゃないかというふうに考えておりますので、補足さしていただきたいと思います。
 その中で、外交案件など長期的な課題ということでございますが、具体的な分野で条約の承認権ということが項目として挙げておられないわけでございますが、条約の承認については衆議院の現在優越でございますが、このような考え方に立てば、条約の承認は参議院先議あるいは参議院先決という考え方もあるし、私は賛成の立場であることを表明させていただきたいと思います。
 それから、「決算」の項目でございますが、決算の二行目でございますが、「参議院の決算議決内容は次の予算を拘束する」という内容でございますが、具体的には、参議院の議決は内閣の予算編成権を制約する。例えば、予算の内容とすべきでないと議決されたものについては内閣は予算編成の内容とすることはできない、あるいは予算の内容とすべきと議決されたものについては内閣は尊重するといったような内容でなるんじゃないかというふうに心に描いております。
 次のページの四の「人事案件」でございますが、国会同意人事を参議院の専決とすというのは、院が二院にわたって人事案件の意見が違うということは人事については望ましくないので、単院の専決とするのが望ましいと思いますが、その際は国会同意人事を絞る必要があるんじゃないかという考えも持っております。
 それと、ずっと行きまして、五ページ目になりますが、五ページ目の第一行、「直接公選制の維持」というのは、第二院の、両院の一翼を担う一院という立場からはとても大事な譲れない点だということを強調させていただきたいと思います。
 「選挙の在り方・方法」について。両院の役割分担ということをこれからの議論の中心にしますと、衆議院と異なる選挙制度とすると。同じような選挙制度の二院制は混乱のもと、選挙制度の設計が衆参の在り方と連動して議論されなかったことを反省すべきという点について、そのように思いますので、その点を改めて強調させていただきたいと思います。
 以上でございます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#5
○会長(関谷勝嗣君) 鈴木寛君。
この発言だけを見る →
鈴木寛#6
○鈴木寛君 民主党・新緑風会の鈴木寛でございます。
 ただいま小委員長から御報告がありました論点整理に付け加えさせていただきたいと思います。
 まず、参議院の機能及びその独自性の議論でございますが、私は、公正な社会を作り上げるためには、正に民主主義と立憲主義、この双方のバランスが非常に重要だというふうに思っております。もちろん、立憲主義の実現を主として担うのは裁判所なわけでございますが、立法府にあっては、正に我々参議院がこの立憲主義の実現の一翼を担っていくという意識が重要ではないかなというふうに思っているところでございます。
 その中で、憲法解釈機能について小委員長報告の中にも触れられておりますが、正にこの違憲審査といったことを参議院が担っていくと。その際に、それを担うといったことになった暁には、そのスタッフを含めた陣容の充実ということが極めて重要だというふうに思っております。
 違憲審査のみならず、正にこの政治というのは、政権の獲得ということと政策の立案・実施・評価・改善と、この大きく言うと二つの側面を担っているわけでありますが、当然、参議院はこの後者の政策の立案・実施・評価・改善といったところを担っていくわけでありますけれども、その点に立憲主義的な役割をより発揮をしていくという制度設計が重要ではないかなというふうに思っております。
 それから、長期的な政策課題について参議院で議論をすべきであるといったことは全くそのとおりでございまして、年金、外交案件といったことが例示として挙がっておりますが、例えば教育とか環境とか、その政策の効果というものが極めて長期に及ぶ案件についても、参議院が独自にその役割を発揮すべき分野の例示としてふさわしいのではないかなというふうに考えております。
 それから、選挙制度の在り方の中で、その最後のところに、任期をさらに長期化するとともに再選禁止とすることも一案との指摘があるということをこの報告に盛り込んでいただきましたが、この点を、さらにその真意を詳しく申し上げますと、正に政党と議員個人との関係、さらに申し上げますと、政党から一定の独立性を持った議員個人の活動というものをいかに実質的に確保するかといった観点で、しかしながら、この参議院議員が議員として選出をされる上で、政党の力なくして議員に選出をされるというのは極めて厳しいという現状にかんがみてこのような案が提起をされたということは、背景として御理解をいただきたいと思いますので、あえて付け加えさせていただきました。
 と同時に、現在の選挙制度は、全国の代表は参議院、ブロックの代表は衆議院、そして都道府県の代表は参議院、小選挙区の代表は衆議院と、こういうふうな選出の形態になっているわけでございまして、正にどのような、もちろん国民意思なわけでありますが、国民意思の中でどういった人々の、その中でどのような意思をどういう人に託していくのか、あるいは信託をしていくのか、あるいは代議してもらうのかといったことについてのきちっとした理論的な理念的な整理というものが必要ではないかということでございます。
 そして、ここでは十二分に触れられませんでしたが、やや小委員会の枠を超える話でもありますので、今後の検討としていただきたいと思いますのは、やはり政党の在り方についての議論をきちっとすべきではないかなというふうに思います。
 この小委員会の冒頭にございました意見でございますが、参議院コピー論とか参議院不要論というものを唱える人はいても、参議院議員不要論というのは聞こえてこないと。それはなぜかというと、いずれの政党においても政党の政策立案活動の主翼を担っているのは参議院議員であって、そして、各政党において、各党所属の参議院議員が極めて精力的なその活動をしていることについては何の疑いもないという実態に基づくものでございまして、であれば、現在、国会の立法活動というものが政党における活動を抜きに論じられない現状にかんがみますれば、しかし一方で、政党というものは、政党助成法はございますが、政党法という形ではまだ確立をされておりません。
 正に憲法の統治機構を議論する中で、政党というもののもう既に大きな重要な位置を占めていることをかんがみて、憲法上にきちっとした地位を与え、そして正に公の党として、財政の公開あるいは活動報告の公開義務付けなど、憲法の附属法に準じた政党法の制定について議論をすべきではないかということを申し上げて、私の意見に代えさせていただきたいと思います。
 以上です。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#7
○会長(関谷勝嗣君) 山下栄一君。
この発言だけを見る →
山下栄一#8
○山下栄一君 既に十一月十九日に考え方を述べさせていただきましたけれども、確認の意味で、また、今日報告がございましたので、報告に沿う形で意見を述べたいというふうに思います。
 一院制か二院制か、特に参議院不要論等もまだまだ根強くあるわけでございますけれども、国権の最高機関として、また議院内閣制であるからこそ特に立法府の権限強化していく、これは極めて重要であると。特に、この抑制、均衡の府、そしてまた良識の府、再考の府としての参議院の役割はますます重たくなってきているし、国民もそれを期待している、それがなかなか現状ではそうなっておらないところに大きな課題があるというふうに理解しております。特に、先ほどの選挙制度の件もそうでございますけれども、衆議院、参議院が似通った権能、選出方法、役割というところから、両院制の意義がともすれば薄れがちだというふうに言われる背景だというふうに思いますので、そういう意味で参議院の独自性、これを明確にしていく。特に良識の府、再考の府としての役割をはっきりさせる、これは二ページにも、報告の中の二ページにも書いてございますけれども、こういうことを特にこの調査会できちっとどんどん確認し、それを国民にアピールしていくことはますます大事であるというふうに思います。
 二ページのところで、役割分担、独自性を発揮すべき分野、こういうところがございますけれども、特に、一の「長期的、基本的な政策課題」、これは特に任期が長い又は解散権がない等々から参議院の役割が非常に重要だと。基本法は参議院中心で審議すべき、賛成でございますし、中長期的な課題をどういう分野にするかということはこれから、先ほども外交等、教育、環境のようなお話もございましたけれども、それを更に詰めていくことは重要であるというふうに思っております。
 二番目の「決算」。これも繰り返し強調されておりますように、そういう状況で改革も進んでいますように、この参議院の決算審査の強化は、役割、ますます大事になってきていると。
 特に、私は、この会計検査院、憲法上の機関であるにもかかわらず実際は権限がほとんどないと。特に行政府に対して権限が極めて弱い。人事院と比べても見劣りする。これが憲法が直接規定している機関かと、憲法上の機関かと言われるほど権限がない。
 十五年度の決算検査報告を見ましても行政府が軽んじている具体例が指摘されておるわけでございまして、そういう意味で、会計検査院法を改正し、改正案を出すのは、行政府は出しにくい、権限強化の意味のこの会計検査院法の改正は、やっぱりこれは立法府の役割ではないかと、こういうことを今回特に強く感じたわけでございますけれども、そういうことも含めて、会計検査院を三権から距離を置くのか、またここに書いてございますように、それを例えば参議院に帰属させるかということもこれから議論すべき課題ではないかと。
 三番目の「行政監視、政策評価」。参議院では二種の常任委員会に決算委員会だけではなくて行政監視委員会があるわけですけれども、行政監視委員会はまだ間もない、成立してから、委員会が設けられてからも間もないわけですけれども、これからも行政監視委員会の役割、非常に運営も含めまして検討をしていく必要があるんではないかと、参議院の権限強化という意味で大事ではないかというふうに思っております。
 四番目の「人事案件」。これも、国会同意人事は特に参議院の、専権とは申しませんけれども、大きな役割として位置付けるべき、特色作りをこういうところに持たすべきだと。特に、私もこの前憲法裁判所の方で申し上げましたけれども、裁判官、最高裁の裁判官の同意人事、これをこういう形で参議院がかかわる、そして具体的にそこでヒアリングするということ、国民に開示する、こういうことが裁判官を国民が身近に感じる大きなきっかけになるんではないかという意味で、裁判官の国会同意人事の在り方、特に参議院の役割、大事ではないかというふうに思います。
 運営に関する事項に書いてございますけれども、国会スタッフの充実、これは非常に大事な課題だというふうに思います。現在も、ちょっとこれはまあ私の考え方が強く出過ぎているかも分かりませんけれども、衆議院と比べると、参議院の調査室の、憲法調査室も含めてですけれども、非常に役割が大きいし、具体的に力を発揮しているというふうに私は思います。
 そういう意味で、行政府との人事交流はできるだけしないで、そして更にいい人材が集まる、そういうことの工夫も大事ではないかと。政策立案の観点からの国会スタッフの充実は極めて重要な課題であるというふうに感じております。
 それから、党議拘束、政党との関係のところですけれども、政権から距離を置く、四ページに書いてございますけれども、こういう観点は大事だと。特に、総理大臣の指名権、そしてまた閣僚を出すか出さないか、こういうことも含めて政権から距離を置く具体的な検討は大事ではないかというふうに感じておりますし、それが党議拘束の緩和につながるのではないかと、こういうふうに考えます。
 選挙制度につきましても、今もお話ございましたように、やはり特色のある選挙制度を考えていく必要があると。今日の本会議でも参議院改革協の報告がございましたですけれども、そういうところでも、またこの場でも、これは明確になるような形の議論が必要ではないかというふうに思います。
 一の「直接公選制の維持」、これは憲法四十三条をどう理解するかということもあると思いますけれども、これはやはり国民の公選制ということで理解、解釈すべきだというふうに思いますし、直接公選制は維持、堅持すべきだというふうに考えます。
 この二の「選挙の在り方・方法」のところで、参議院の定数につきどの程度の規模が適正なのかをきちんと議論すると。これは最高裁の判決との関連も含めまして、これは非常に重要な課題ではないかというふうに思いますし、三に書いてございます、これは小林参考人からあったことでもございますけれども、重要なのは、ちょっと読みますと、「一人の等価値ではなく一票の等価値であり、投票率が高い選挙区ほど多くの議員が割り当てられる制度について」と書いてございますので、これも非常に一考に値する考え方ではないかと、こういうことを感じました。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#9
○会長(関谷勝嗣君) 仁比聡平君。
この発言だけを見る →
仁比聡平#10
○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。
 私は、この臨時国会から本調査会に参加をさせていただきましたので、二院制と参議院の在り方に関する論点の整理が小委員長から報告をされるに当たって、小委員会の会議録を読み直させていただきました。その中で、そもそも参議院の意義、役割をどう考えるべきかという大本の問題についての北海道大学名誉教授、高見勝利参考人の意見陳述に紹介された松本烝治説明書に大変示唆を受けました。
 参考人の紹介によりますと、松本説明書は、憲法制定に当たって、当初総司令部案にあった一院制ではなくあえて二院制を採用すべきとした日本案の理由について、世界各国の例に倣うとか、貴族院の伝統を墨守するといった横並び、後ろ向きのものからではなく、それは不当なる多数圧制の抑止と行き過ぎたる偏奇の制止にあるとしています。すなわち、議会政治はややもすれば多数党の専制を生じ、多数党の政策は時には一党の利害に専念する弊害があることは、従来幾多の実例が示すところであり、二院制を採用すれば、衆議院多数派の横暴なる提案はある程度参議院においてこれを抑止し得るだけでなく、こうした抑制機関の存在自体が多数党をしてもとよりその横暴を戒める機能を生み出すことになるというのです。
 この参議院の抑制機能がいかにあるべきかについて、我が憲法は、法律案再議決要件を特別多数決とし、参議院の構成についても国民代表である議員によって組織されるものとした結果、参議院は民主的で強力な抑制の府へ、すなわち強い参議院へと憲法制定当初からその役割を与えられることになったというのが高見参考人の紹介でした。
 憲法四十一条は国会が国権の最高機関であることを定めています。議院内閣制は立法と行政の抑制と均衡、協働を求める、その意味で高度のバランスを求める統治機構であると言われますが、仮に立法府が一院制であるとき、一院を構成する多数政党がそのまま内閣を組織し、これに対する第二院のチェック機能がなくなって、肥大化する行政権力、官僚制の弊害はますますひどくなるのではないか。三権分立と議院内閣制を国民主権のためにより良く機能させるには、全国民の代表として唯一の立法機関であり、強大な行政権力を監視すべき重大な任務を負った国会が本来の役割を果たしていくこと。そのために衆参の両院がともに多様な民意を反映し、抑制と協働の働きを果たしていくことが重要だと考えます。
 このような二院制の趣旨は、今日の参議院無用論、有害論そのものを考える上で大変重要なものだと思います。日本大学教授岩井奉信参考人は、強過ぎる参議院という批判を三つの点で整理されています。つまり、衆議院は自民党が単独過半数を取っているにもかかわらず、参議院の問題から連立を組まなければならないとか、政権交代効果といったようなものを結局のところ阻害してしまうのではないかとか、参議院の独自性が発揮されるときは立法機関としての効率性が阻害されるなどの点です。
 しかし、このような議論で参議院の無用、有害論を唱えることは、憲法が本来予定する三権分立と議院内閣制の本来の在り方を傷付け、かつて松本説明書が正に指摘したように、不当なる多数圧制による行き過ぎたる偏奇をもたらすものではないでしょうか。
 岩井参考人によれば、そもそもの一院制論というのは財界から出てきたことです。非常に効率よく法律を審議し成立させてほしいというのですが、しかし、現実に提案される法案が、憲法に照らし、そもそも国民と国の在り方にとってどういう意味を持つのか。現に重大な権利侵害や生活破壊、平和主義の侵害が法律によって行われてきた幾多の経験、また行われ得ることを直視するなら、より重要なのは、法案成立の効率性ではなく、民主主義の府として徹底した審議を十分に尽くし、国民の意思形成のかなめとなることだと考えます。
 また、一院がぎりぎりまで混乱して、どうなったか分からないような形で強行採決をされるとき、参議院がそれを良識の府として再考する大きな役割を果たしてきた数々の経験は、二院制の本来の趣旨を実証するものだと思います。
 本来の議会制とは何か、民主主義とは何かを考えるとき、本当の意味の非効率とは審議がきちんと行われていないことにあるとの指摘を今後の二院制と参議院の在り方を考えるときに正面から受け止めなければならない、このことを、私自身、本院の一員として改めて胸に刻み、その重い責任を果たすために自らを律しなければならないと痛感したことを申し上げて、発言とさせていただきます。
 ありがとうございました。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#11
○会長(関谷勝嗣君) 田英夫君。
この発言だけを見る →
田英夫#12
○田英夫君 小委員長の御報告は大変、私も出ておりましたから分かりますけれども、良くまとめていただきましたので、小委員会の中の意見はこれをお読みいただければ皆さんもよく分かってくださると思います。
 あえて付け加えるといいますか、私の参議院に対する思い入れのようなものが新聞記者をやっていたころからありまして、それと今の参議院と違う部分があります。
 私が取材をしていたのは緑風会時代の参議院でありました。選挙制度がそんなに違うわけではないんですけれども、実に不思議なことに、イデオロギーの違いを超えて、緑風会には非常に高度の知識や人格を持った方が集まっておられたと。したがって、衆議院と参議院の雰囲気が全く違いました。つまり、緑風会の中には、当時、保守、革新ということがやかましく言われた中で、両方一緒におられました。同じ会派の中に保守の方もあれば革新の方もある。そして、党議拘束をしないと。したがって、事務方の方は、本会議の採決は全く数が見当が付かないということで苦労をしておられましたが、そういう中で、やはり衆議院とは全く違った、本会議のやじを一つ取ってみても、現在はやや衆議院的に参議院もなっていると思いますけれども。
 結局、どうすれば参議院らしい参議院になるのか。これは非常に難しいところですが、一つは選挙制度。これも小委員長の御報告にもありますし、議論もいたしました。今が一番悪い制度になっているんじゃないでしょうか。つまり、選挙区とそれから比例区の組合せで、衆議院は御存じのとおり小選挙区。それで、その分がこちらでは都道府県という大きさの違いになりますね。政党の名前を書いて投票するという部分が参議院に取り入れられてしまった。これは、取りも直さず参議院の政党化ということにつながっているわけであります。そういうことを、しかもどういう選挙制度を取ればそれがそうならないのかという選挙制度の専門家の皆さんの話を聞いても、なかなか参議院にふさわしい選挙制度というのはないように思います。
 それから、実際の活動という面では、一つ今長所として挙げていいのは、調査会の存在。現在三つで、内容が変わったことはありますが、三つという数でずっと来ています。これをもう少し数を増やして、調査会的な活動を、結果を、三年間でテーマを変えておりますが、その結果を行政府には出しているようですけれども、もっと世の中広く、参議院の何々調査会の結果としてこういう考え方がまとまったということができるような。
 例えば、私が国際問題調査会におりましたときに超党派で小委員会を作って、ODA基本法を作ろうと。で、具体的にその作業にも掛かりましたけれども、残念ながら途中で衆議院解散ということになりましてこれは実らなかったんですが、あれがもし実っていれば、ODAというものがもっと国民の皆さんに親しめる、内容もよく分かる、そういうもので参議院から一つの大きな成果が発出できたのではないかと思います。
 それから、今、日本で若い皆さんの中にいわゆるNGOという、市民運動とも言っていいんですが、そういう活動が非常に多岐にわたって活発に行われている。この人たちの心境は、あるいは国会をも批判してやろうということが中心なのかもしれませんが、こういう人たちの考え方を、あるいは活動を参議院の中で生かすことができないんだろうか。選挙制度とも絡むんでしょうが、これも私もまだ具体的な提案をするところまでは行っておりません。
 以上です。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#13
○会長(関谷勝嗣君) 各会派を一巡して御発言をいただきましたが、ほかに御意見のある方は挙手をお願いいたします。
 愛知治郎君。
この発言だけを見る →
愛知治郎#14
○愛知治郎君 会長、ありがとうございます。自民党の愛知治郎でございます。
 私自身も小委員会に所属させていただきまして、いろんな様々な議論に参加をさせていただきました。そして今回、小委員長の報告ございまして、非常にその中の議論を公平な観点から非常によく取りまとめていただいているというふうに存じます。改めて感謝を申し上げます。
 その上で、私自身も言えなかったこともあるんですが、改めて私自身の、これは個人と言って構わないんですが、考えも、また御提案もさしていただきたく、今発言をさしていただきたく存じます。
 といいますのも、どこまで行っても、この中にありますけれども、四ページの四番、「参議院と政党との関係」、すべての問題、私自身も壁を感じておりまして、いろんな議論、いろんなアイデア、様々な御意見ございましたけれども、どうしてもこの壁に当たってしまう。その点で、私自身の考え方、また今の憲法が意図していることを踏まえてお話をさしていただきたいというふうに思います。
 といいますのも、憲法上、衆参の役割、衆議院においてはより直接民意を反映するような形、つまり解散があるということ、一番大きいと思うんですが、直接的に民意を反映していく。参議院の場合には、また長期的視点から様々な民意をどちらかというと間接的に反映していく。つまり、直接的に選ぶのか、その政策を選ぶのか、それともどういった考えを持っている代表を送っていくのかということが大きな違いであると思います。
 つまり、端的に言うと、衆議院においては政権選択選挙のような形、そして参議院においては代表を選出する選挙の形といった、国民がかかわるのか、国政にかかわっていくのかということを憲法は想定していると思います。その帰結として、衆議院においては、やはり一つ政党の存在というのは不可欠であります。ただ、この点において参議院、どうしても壁がある、この政党との関係、壁があることにおいて、一つの提言、問題提起をさしていただきたいというふうに思います。
 憲法上、今、政党の存在というのは全くございません。触れられてもいないということにもかんがみまして、四十三条、私自身の考え方なんですが、四十三条において、「両議院は、全国民を代表する選挙された議員でこれを組織する。」とあります。これに憲法上ただし書を加えてみたらどうか。つまり、四十三条に加えて、ただし、参議院においては政党に属さない議員でこれを構成すると。まあ表現においてはいろいろありますけれども、政党の存在を否定するような形を入れるというのも一つの案ではないかというふうに思います。
 ただ、誤解があると困りますのではっきり申し上げますけれども、私自身は今、自由民主党に所属しておりますし、この理念、考え方に賛同して参加しているということではございますし、今変えるつもり全くございません。が、その政党、例えば首長選挙なんかにもありますけれども、政党に直接所属していないけれども考え方を同じにする、例えば推薦の形ですね、歩調、歩みを同じにするような形、いろんな形考えられると思いますけれども、少なくとも法制度上、法制度上、政党の存在を否定するというのも一つの形ではないかというふうに思います、実質的なことはまた別として。
 例えば、それに派生して、公職選挙法であるとか政治資金規正法、様々な、政党助成法もそうですけれども、規定を変えなくてはいけないということはございますが、一つ、憲法上これを入れるということもアイデアではないかと。また、参議院で否定することによって、憲法上、正式に衆議院でその政党の存在を肯定するということの反対解釈にもなりますので、一個の問題提起だと思っていただきたいと。
 それから、この政党との関係というのは絶対に避けて通るわけにはいかない議論ですので、是非委員の先生方のお考え、どんどんぶつけていただきたいというふうに存じます。
 以上です。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#15
○会長(関谷勝嗣君) 若林秀樹君。
この発言だけを見る →
若林秀樹#16
○若林秀樹君 民主党の若林でございます。
 基本的に小委員長報告の内容に賛意を示しつつ、若干の感想を申し上げたいというふうに思います。
 とりわけ、衆議院との違いを明らかにするため、やっぱり独自性を発揮すべき分野をより強化をしていくということは賛成であります。
 ただ、全体的には、今ある力の上に強化するんじゃなくて、逆に弱めるところ、やらないところをもう少し明示的にはっきりさせることも今後のまとめ方では必要ではないか。予算に対する審議の機能を弱めると言いますが、弱めることの幅もありますし、中途半端にやるんだったら思い切ってもうやらないぐらいの、やっぱりやらないことをきっちり決めることも必要じゃないかなというふうに思います。
 その中で、私は、特に行政監視、政策評価というところでその機能を強化すべきではないか。ただ、やはりどんなに個人の議員が頑張ってもやはり調査力、情報力がありませんので、全体的に国会の力をその部分において強めることが必要ではないかというふうに思っております。
 例えば、先ほど田議員の方からODAの話が出ましたが、今ODA大綱というのは外務省がパブリックコメントを求めつつも自ら作り、実際にODAをやり、そして自ら評価してそれを閣議に報告するというのは、もう間違いなくそれはお手盛りになる可能性が非常に高い。その機能こそ、我々は第三者の機関として参議院がその調査、評価をきちっとできる、そのためにはやはり情報力、調査力がないと難しいので、その意味でのそのスタッフ力を強化していくことが必要ではないかなというふうに思いますんで、その分野においてもう少し国会の力を合わせて一緒に付けていくことが重要ではないかなというふうに思います。
 それから、一つ気になったのは選挙制度であります。
 これ見ますと、「参議院も国民の直接選挙で選任されるべきで、」云々という、「ほぼ異論のない」というふうにありますが、ここに書かれている参議院の在り方、趣旨からいえば、むしろ専門性なり有識者がやっぱり必要ではないかという観点から、本当に例えば全国レベルでそういう有識者が選べるのかどうか。舛添先生みたいに有名な有識者は選ばれる可能性はあると思いますが、そうじゃない有識者も一杯います。その方が本当に直接選挙で全国レベルでやると、なかなかやっぱり難しいんで、あるそういう枠はやっぱり政党に一部ですけれども残しておいてもいいんではないかという観点から、選挙制度そのものももう少し抜本的に考え、ややちょっとこの部分については違和感も感じないわけではありません。
 以上です。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#17
○会長(関谷勝嗣君) 松井孝治君。
この発言だけを見る →
松井孝治#18
○松井孝治君 民主党の松井孝治でございます。
 まず最初に、舛添小委員長、非常にいいまとめをしていただいたと思っております。常識的に言うと、なかなか取り入れられないような意見もこの報告の中に取り入れていただいた、この御英断は私は本当に感謝をしたいと思います。
 例えば、任期の長期化と再選禁止というのは、これはなかなか現職の議員が集まって議論をするときに、こういうことを報告書に入れるというのは、私も発言しておいて言うのもなんですが、これはなかなか難しいかなと思いながら言っておったんですが、これはたしか小委員会で会長自らの御発言をいただいたというのも私は正直言って驚いたわけでありますが、そういうことを真剣にこういうところに入れられたというのは私は率直に評価すべきだと思いますし、いや、これは参議院の議員同士の議論というのは、ある意味ではこの小委員会が正に少人数で私は一つのモデルだったと思うんですが、それぞれの会派や個人の政治家としての利害を超えたような発言が非常にございましたし、それを報告書にまとめていただいたことにまず感謝を率直にいたしたいと思います。
 その上で、これは私、参議院のその議論の方向性にも関連するんですが、やはりこういう形の委員相互間の議論というのをもっと参議院はできるんじゃないか。参議院の日程を、その審議日程を見ますと、やっぱりどうしても衆議院と競い合うような形で、まず閣僚の日程をどれだけ確保するかというところから審議日程が組まれていくと。もっと言うと、その今の会期、限定された会期等、会期不継続の原則というものがその背景にあるわけでありますが、やはりこれが参議院が自らの手を縛っている部分があるんじゃないか。今、若林委員がおっしゃいましたけれども、思い切って重複を排して参議院はここはやらない、衆議院に任せるというところと、むしろここは徹底してやると。
 私は、そういう意味では、会期の問題も含めて参議院は独自のものを持つべきだというふうに思っていますが、その上で、例えば閣僚がいなくても議論をして、例えば政府の参考人を呼んで有識者と一緒に議論をするようなやり方をしていけば問題についての切り込みは必ず深くなりますので、私は実際、決算委員会のメンバーでもあるんですが、決算ではそういうことも含めて実際にこの憲法調査会における議論を反映をさせて、審議の在り方をもう直ちに変えていくべきではないかと思います。
 その意味では、先ほど山下委員がおっしゃいましたけれども、例えば会計検査院の在り方、これ与野党超えて合意があったと思うんですけれども、これは今の憲法上の規定に、精神にどこまで抵触するのかどうか分かりませんが、会計検査院を参議院に附属させるという一つの考え方を、会計検査院法の改正でできるのかどうか分かりませんが、もしできるんであれば、そういう議論を具体的に参議院で、憲法調査会の議論を受けて、憲法改正を待たずに始めていくというのも一案ではないかというふうに考えております。
 それから、政策人材の霞が関の一極集中の議論も取り上げていただきました。これは非常に私は日本の今の政治、行政の姿としては深刻な問題だと思っておりまして、いずれにせよ、参議院が閣僚を出すか出さないかは議論があるというふうにしながらも、執行権は基本的に衆議院の方にあるという方向性だと思います、この報告書も。
 そうであるとすれば、衆議院の方は内閣を構成し、その内閣の各閣僚のスタッフであるところの行政各部というものをスタッフとして持ち得るわけであります。それに対して、参議院が別のパワーソースを作ってチェックをし、場合によってはその改善を提案するときに、参議院はそれに対抗するだけの本当に政策人材を集めておかなければ、幾らこれは議院の在り方、活動の在り方を変えるといってもおのずと限界がありますので、その問題をやはり端的にもう取り上げ始めるべきではないか。
 具体的に言うと、定員の問題があります。そういう政策人材を集めるといっても、じゃ、定員をどこから持ってくるのか。そうしたときに、私は、今の財政状況から見て、公務員の定員を、じゃ、それだけ増やせますかということにならない。そうだとしたら、行政と立法府、またがって政策人材をどういうふうに、どこの無駄な人材の定員をどうやって移してくるのか、そういう議論を正に国会で始めていかなければいけない。正に参議院の在り方を考える上でも、例えばそういう霞が関から立法府への人員の移替え、特に参議院の調査機能を強化する上でどういう形でそれを移せるのか、これを現実課題として取り上げていくべきであろうと思います。
 蛇足になるかもしれませんが、この憲法調査会の議論も非常に私は有意義であったと思いますが、特に、二院制小委員会ぐらいの人数ですと委員相互間の議論も非常に活発ですし、ああいう形の小委員会というのも今後の憲法調査会での議論を進める上で是非有効に更に活用していただきたいということを申し添えまして、私の意見とさせていただきます。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#19
○会長(関谷勝嗣君) 舛添君。
この発言だけを見る →
舛添要一#20
○舛添要一君 小委員長として、ちょっと先ほどの報告、私の説明が悪かったかと思いますので、今の松井委員に対して補足説明をいたしたいと思います。
 ペーパーの三ページ、会期制の問題でございます。ペーパーの三ページお開けください。ここに、「行政監視、政策評価」ということで書いておりますところの、「必要があれば会期にこだわらずチェックの院としての機能を果たすべきとの指摘もなされました。」というところで実は今おっしゃいました会期制の問題を触れたんでございますけれども、当初、もう会期全く考えずにチェックの機能を果たそうというふうに書いたんでございますけれども、共産党の吉川委員の方から、そこまで書いちゃうと会期制なんて捨ててしまえというふうに読まれてもまた困るというごもっともな御意見ございましたので、「必要があれば会期にこだわらず」ということで、今問題提起いたしていただきました会期については、公平な立場でこういうふうにお書きいたしましたということを補足させていただきます。
 ありがとうございました。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#21
○会長(関谷勝嗣君) 若林君。
この発言だけを見る →
若林正俊#22
○若林正俊君 今、舛添小委員長が触れられた点ですけれども、私は、いろいろなことがあります、この提言されています検討してきた課題、いずれも注目すべき事柄ですから、これから詰めていかなきゃいけないと思いますけれども、今の会期のことについて言えば、もう参議院は会期なしでいいんじゃないかという、むしろ私は、参議院はもう会期なしでいつでもやれると、やっているということにすれば、衆議院と全くそこのところ違っちゃうんですね。そんな考えはどうであろうかと思います。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#23
○会長(関谷勝嗣君) 吉川春子君。
この発言だけを見る →
吉川春子#24
○吉川春子君 会期制も含めて二、三述べさせていただきたいと思います。
 私は、会期制というものを非常に重要な人権保障の一つの仕組みだと思っています。
 といいますのは、幾つかの国会にかけて継続、継続、継続でようやく成立した法案、結局は成立しなかった法案というのがあるんですけれども、それはやっぱり国民の権利を侵害するのではないか、こういう疑いを持たれた法案で、世論の反対がだんだん盛り上がって、継続の末廃案となる例もあるわけです。私は、会期というのは、小委員会でも申し述べましたが、土俵だと思います。この土俵の中で決着が付かないのはやはり国民の支持の得られない法案ということで、それはもう廃案になるということだと思いますので、この土俵を全くなくしてしまうということはやはり賛成できないと思います。それで、先ほど舛添小委員長の方に御意見を申し上げたわけです。
 そういう意味で、私は、会期制を今取っていますけれども、しかし、会期延長というのを臨時国会だと二回まで、通常国会だと一回ですかね、そういうことがあって、会期は必要に応じて広められているのが通例ですので、この範囲の運営で十分だと思います。
 具体的にその会期の延長について反対、賛成ということはその都度党としての意見表明していますけれども、そういうことで会期の問題は私は必要だというふうに考えております。
 委員長、ついでにもう一、二点よろしいでしょうか。
 立法機能の強化ということについて、小委員長の報告の中に入っています。これは非常に重要なことだと思います。
 実は、参議院の共生調査会では三年前にドメスティック・バイオレンスの防止法を初めて立法化いたしました。これは大変、暴力に苦しんでいる女性から、あるいはそれをサポートしている方々から好評を受けました。そして今年、もう一度改正をいたしました、三年たったということで改正をしたわけなんです。これも本当に、普通の委員会とか全部こなしながら、数か月で二十五回も各会派で意見を闘わせまして、とことん条文をたたきにたたいて、そして今度は女性の自立ということにウエートを置いた改正案が成立して、この秋からたしか施行されているわけです。そういうことを考えましたときに、やはり非常に私は国会らしい、立法府らしい活動であったということを思っております。
 もう一つは、これはもう超党派で調査会でやったわけですけれども、やっぱり個人でもいろいろなテーマに関心を持って立法提案をするときに、今、二百五十二の議席のときの数値で、予算を伴うものは二十一議席以上、予算を伴わないものは十一議席以上ということで、小会派の立法権というのは非常に制限されているわけです。議席が十減ったにもかかわらずこの数字が維持されているということも一つあります。これはまあしかし技術的な問題でして、私は、もっと抜本的に、少人数でも議員立法ができるように、国会法の改正を参議院として是非提起していくべきではないかというふうに考えています。
 それから、二院制の堅持という点では、もうこの報告書にも書かれていますけれども、二院制の優れた点、是非必要だという考えが圧倒的でして、私もそのように思います。同時に、二院制の参議院の構成メンバーである議員は、直接選挙によって選ばれた議員で構成されるべきであると考えています。これがやはりチェック機能を強く発揮する上でも、推薦制その他ということであってはとても発揮できませんので、現行憲法上のように直接選挙された議員によって構成されるべきであるというふうに考えております。
 それから、もう一点だけ述べさせてください。
 選挙制度については、選挙制度は比例代表制度というのが非常に優れていると思います。同時に、今定数是正の話合いの場が参議院に設けられるわけですけれども、その際に、選挙区の一票の格差を是正するためにその財源、資源を比例代表を減らして持ってくるというような考え方に立ってはならないと思うわけです。やはり比例代表は比例代表としてむしろ拡充していくべきであって、ここを更に減らすというようなことは、私としては参議院の機能を強化するという点からも賛成できないということを申し述べます。
 以上です。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#25
○会長(関谷勝嗣君) 松井孝治君。
この発言だけを見る →
松井孝治#26
○松井孝治君 済みません。
 会期の問題について今小委員長及び吉川委員から御発言がありましたので、私の考え方を補足的に申し上げますが、私は、そもそも会期というもの、あるいは不継続の原則というのが与党事前審査ということと相まって全く国会日程政治というんでしょうかね、国対的、要するに審議の中身をどんどんやるというよりは、会期末にできるだけ懸案を先送りするという方向に野党は働き、与党はもう国会というのはできるだけ迅速に無傷で通してくれればいいというようなビヘービアにつながっているというのが今の国会の機能不全の根源にあると思っておりまして、そもそも今の会期制というものについては疑念を持っております。
 しかし、その上でも、若干吉川委員の御意見、理解できなくないこともありまして、要するに土俵論というものがあるとしたらば、それは私は衆議院で、これは衆参でどういう役割分担をするかですけれども、政党間のある意味では権力闘争は衆議院でやってもらう、参議院はどちらかというと政党を超えた本当のチェック、あるいは中長期的な課題を議論するとすればそれはむしろ会期を問わずに徹底して議論をする、別に夜間だって土日だって議論したっていいじゃないかと。徹底的に国会で議論をしてくれというのが私は国民の声だと思います。
 参議院が本当に良識の府というんならば、そういう権力闘争と一線を画して、本当の意味での中長期的な課題、あるいは国民の視点に立ったチェック機能というものはこれはもう徹底して議論をすればいいんじゃないか。会期末に政権を追い込むというような議論ではなくて、そこは良識の府としての参議院の在り方として衆参の会期の議論を分けて議論をすることも一案なんではないかという意見を申し添えておきたいと思います。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#27
○会長(関谷勝嗣君) 愛知治郎君。
この発言だけを見る →
愛知治郎#28
○愛知治郎君 済みません。愛知治郎ですけれども。
 今の話、会期の話もあるんですけれども、結局、先ほど私が言ったとおりに、行き着くところは同じで、政党の議論というのを避けては通れないというふうに思います。たとえ会期をなくしたところで、同じような政党の形があれば同様の問題が常に起こってしまう。
 私自身、一国民としての立場としてお話をさせていただきたいんですが、やはりいろんな議論、もちろん深い議論で大切な議論ですけれども、やはり国民側から見て一言で言ってどのような違いがあるのかはっきりと説明できるか否かというのは重要になってくると思いますんで、この点、繰り返しで、私自身もこれからもまだ議論どんどん出ていくと思うんでずっと言っていきたいと思いますが、この政党の問題、避けて通れないということだけもう一度お話をさせてください。
 以上です。
この発言だけを見る →
関谷勝嗣#29
○会長(関谷勝嗣君) 直嶋正行君。
この発言だけを見る →
← 戻る