佐藤壮郎の発言 (総務委員会)
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○政府特別補佐人(佐藤壮郎君) それでは、本年の人事院勧告及び報告につきまして趣旨説明をさせていただきます。
人事院は、八月六日、国会と内閣に対し、公務員の給与に関する報告及び勧告並びに公務員人事管理についての報告を行いました。
このたび、その内容について御説明申し上げる機会を与えていただき、厚く御礼申し上げます。以下、その概要を御説明いたします。
まず、職員の給与に関する報告及び勧告について申し上げます。
本年の勧告に当たって、民間企業の給与実態を調査したところ、定期昇給の停止、賃金カット等の給与抑制措置が講じられている事業所が昨年より減少しているなど、民間企業における経営環境が改善していることがうかがわれました。
月例給については、官民の給与を正確に調査し、比較した結果、四月時点における官民の給与較差は、三十九円、率で〇・〇一%と、ほぼ均衡していました。したがって、本年は、月例給の改定を行わないことといたしました。
また、ボーナスの支給月数についても、民間の支給割合とおおむね均衡していたことから、改定を行わないこととしました。
これらの結果、昨年まで五年連続の引下げとなっていた公務員給与の水準が、六年ぶりに維持されることとなりました。
一方、本年は、地域に勤務する公務員給与の見直しの一環として、寒冷地手当の抜本的な見直しを行うこととしたほか、本年四月に国立大学が法人化され、国立病院・療養所が独立行政法人化されたことに伴う給与法の整備を行うこととしました。
続いて、勧告の主な内容について御説明いたします。
寒冷地手当については、支給地域について、北海道と北海道と同程度の気象条件が認められる本州の一部の地域に限定します。支給額については、民間の支給実態に合わせて約四割引き下げます。支給方法については、これまでの十月末日における一括支給から冬期における月額制に変更します。実施時期については、早期に見直しを実施するため、本年の寒冷地手当の支給から実施します。なお、実施に当たっては所要の経過措置を講じます。
国立大学の法人化等に伴い、高等学校、小中学校の教員に適用されていた教育職俸給表(二)、(三)の廃止、東京大学及び京都大学の学長に適用されていた指定職俸給表十二号俸の廃止等を行います。
また、本年は、地域に勤務する公務員の給与の見直しを含めた給与制度全般の抜本的な見直しについて、具体的な検討項目を提示いたしました。
地域の公務員給与については、民間賃金の低い地域における官民の給与較差を考慮して全国共通の俸給表の水準を引き下げ、民間賃金の高い地域に対しては地域手当を新設することを検討します。また、年功的な給与上昇を抑制して、職務・職責をより反映できるように、査定昇給の導入、昇給カーブのフラット化、専門スタッフ職俸給表の新設を検討します。そのほか、本府省の職員の職務の困難性等を考慮した本府省手当の新設、ボーナスにおける成績査定の強化についても検討します。
これらの検討項目については、今後、各府省、職員団体等の関係者から十分意見を聞きながら、来年の勧告に向けた検討を進めてまいります。
続きまして、公務員人事管理について御説明いたします。
公務員制度改革については、内閣官房を中心に検討が進められているところですが、人事院も、これまで、公務員制度改革に当たっての基本的事項やその方向、公務員制度の基本理念等について整理を行い、必要な提言を行ってきました。
現在、法律改正に向けての中心課題は、能力・実績に基づく人事管理を推進すること及び再就職規制の見直しを行うこととされております。
いずれも公務員制度における重要なテーマであり、国民及び関係者に理解され納得されるものである必要があると考えております。
公務員人事管理にあっては、基本理念として中立公正性の確保が要請されており、また、労働基本権の制約が維持される限り代償措置の確保を図ることが肝要であります。人事院としては、今後とも、法制化に向けての検討に際しては適宜必要な意見を表明することとし、実効性のある改革が国民や関係者の理解を得て実現されるよう、必要な協力を行っていきたいと考えております。
このほか、検討すべき課題として、キャリアシステムの見直しの検討、セクショナリズムの是正、民間人材の採用や民間企業への交流派遣の推進、勤務時間の弾力化、多様化など職業生活と家庭生活の両立支援策の推進、Ⅰ種採用試験の改革、研修の充実など今日的な課題として対応が必要なものについても併せて報告しており、人事院としても取組を進めていきたいと考えております。
以上、本年の報告及び勧告の概要を御説明申し上げました。
総務委員会の皆様におかれましては、人事院勧告制度の意義や役割に深い理解を示され、この勧告を速やかに実施していただけるよう衷心よりお願い申し上げる次第でございます。