市川一朗の発言 (内閣委員会)
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○市川一朗君 少子化の問題は非常に根が深い問題いろいろ抱えているわけですが、私も今回参議院選挙を戦ってきた一人でございますが、究極の年金制度改革は少子化対策に尽きるのではないかという指摘もあるわけでございます。
今日お集まりの委員の皆さんも、また政府側もすべて承知のことではございますけれども、一応その状況を整理してみますと、国立の人口問題研究所の推計だったと思いますが、二〇〇二年一月の推計で、二〇〇六年に一億二千七百七十四万人がピークだと、二〇〇六年ですね、二〇五〇年には約一億人になると、二一〇〇年、約百年後は六千四百万人になる、半減すると、こういう推計が二年前に出ているわけです。大体これが基本的な基になっていろんな施策の立案がされていると思いますが、低位推計というのがありまして、これは中位推計で、低位推計ですと二一〇〇年には六千四百万人じゃなくて四千六百万人になってしまうと、こういう推計もあのときあったわけでございます。
そして、あの中位推計のときに、今話題になっております合計特殊出生率、これが二〇〇三年で一・三二になるというのが中位推計で、年金改革の法案の基礎にもそれが前提になっているわけですね。ところが実際には、いろいろ議論が出ている問題でもありますが、一・二九というのが実績値として出たということは、中位推計をもう下回っているということになるわけでございまして、したがって、この推計でいくと、六千四百万人コースが四千六百万人コースに近づいているというような数字が一応出ているんじゃないかと思うんですね。
それで、大体議論の出発点となっているのは、一・三二を前提として、あのとき二〇〇七年に一・三一になると、これが最低だと、そして二〇五〇年には一・三九になると、二一〇〇年には一・七三になると。この一・三九というのが、実は制度改革のときに大分話題になったんで政治家の皆さん相当記憶にあるんじゃないかと思いますが、これはそれなんですね、二〇五〇年に一・三九。したがって、実績値は推計を下回っているわけですね。
二一〇〇年の一・七三というのはどういう根拠があるのか分かりませんが、少子化対策で一番政策として成功しているという代表例がスウェーデンだと思うんですが、スウェーデンの実績を見ますと、一九八〇年代に一・六になったんです。それでスウェーデンは国を挙げて大騒ぎをしまして、御案内のとおり、両親保険でしたっけ、ああいう所得保障政策的なものとか、あるいは児童手当というのをばっと打ちまして、一九九〇年に二・一まで回復したんですね。若干その後施策がトーンダウンしたりしていろいろ変化したようですが、落ちたようですが、現時点では一・七になっているんです。一・五まで下がったらしいんですが、今一・七なんです。ちょうど今のスウェーデンの一・七が、二一〇〇年、あの推計のときに目指している一・七三に近い数字なんですね。
だから、根拠とかそういうのはともかくとして、概念的には、数字の話ではございますが、何となく一つ見えてくるわけでございますが、しかし実際問題としては、もう御案内のとおり、果たしてこんな数字が確保できるかどうか、非常にもう危険水域に入っていると思うんですね。
これは、政府というだけじゃなくて、我々も含めて政治に携わる者全員がこの問題に取り組まないと、もう人口減少社会の到来は、これはもう防ぎようがないと思いますが。やっぱりどこかで歯止めを掛けないと、年金制度どころじゃなくて、あらゆる政策を抜本から見直さない限り成り立たなくなるという実態だと思うんです。
それで、じゃどうしたら、どうすればいいんだろうというのがこれからのテーマになって、今日この短時間ではどうしようもないと思うんですが。今大臣の御答弁の中であった保育所とかそういったような問題、正にそのとおりだと思うんですが、私もいろいろ調べているんですけれども、アンケート調査というのが一つありまして、二十五歳から三十四歳までの、母親になった、母親じゃないな、結婚された奥さん、女性に聞いたアンケート調査で、子育てや教育にお金が掛かり過ぎるのが最大の原因じゃないかと、これが八〇%なんですね。それ以外はいろいろ書かれてあるんですが、大体二〇%ぐらいなんですよ。
私も、この年齢になりますと、身内にそういう問題を抱えている家族がおりますので非常に人ごとでない感じをしておるんですが。実際問題として、我々のころは、例外一杯ありますけれども、結婚すれば働いていた女性も、まあ一応職場を辞めたりして子育てに専念するという方が多かったんですけれども、今の社会はやっぱりそうではなくて、逆に意欲のある女性ほどどんどん共働きでやっていこうと。
共働きでやりますと、今保育所一つ探すのが大変ですが、仮に探し当てても家から勤め先まで約一時間以上は掛かるわけですよね。まあ一時間前後と、平均的に一時間前後掛かる。そうすると、家の近くの保育所と勤め先の近くの保育所でまるっきり条件が違いますよね。
そのこと一つ取り上げても、日本の社会はやっぱり働く女性が、まあ子供を産んだ一年ぐらいは育児休業するにしても、結局は子育てをしながら働いていくということだと物すごくハンディがあって、結局のところ、今あるいはこれから自分がやっていこうという社会的活動をするにはどうしてもそれはできないということで逡巡して、子供を産むことを逡巡する、これが現在非常に多いと思うんですよ。本当は昔からあったのかもしれませんが、やっぱり今は特にそれが大きいと。それが東京都では一・〇を切る。合計特殊出生率が一・〇になったというのはもう、一・〇を切るというのは正にそういうことなんで、この問題を早急に解決しない限りはもう絶対うまくいかないと思うんですよね。
ですから今日は、こういう問題になりますと、厚生労働省とかいろいろ所管があると思います。御就任早々でございますから、南野先生、大臣になる前は、議員立法でもう私も大分説得されて、何本かの、難問の法案を御一緒に通させていただいた経験もありますので、とにかくバイタリティーにあふれて実行力のある先生であることはもう重々承知しておりますので御期待申し上げているわけでございますが、こういった私が申し上げたようなことについて、個別の判断とか反応は一切要りません。だけれどもやっぱり、市川さんが言っているのはそのとおりだというような意気込みをお聞きして、私は今日は南野大臣と対したいと思います。どうぞよろしくお願いします。