又市征治の発言 (本会議)
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○又市征治君 参議院改革の一環として、決算審査の重視と予算への反映の努力が進められてまいりました。しかし、問題は、その努力が政府によって国民生活に役立つように改革されているかということであります。
そこで、私は、社会民主党・護憲連合を代表して、小泉総理に質問をいたします。
小泉政権三年七か月の苛烈な構造改革の下で景気は低迷を続け、昨今、景気回復の声もはや中折れ状態とこう言われて、中小企業やあるいは勤労者は依然立ち直れない、そういう状態が続いています。
例えば、完全失業者は常時三百万人を超え、非正規雇用が一千五百万人にも膨れ上がり、過労死や疾病者が増大をし、年三万四千人の自殺者が出ています。勤労世帯の収入は六年連続で低下し、自己破産も年二十三万件に上り、生活保護基準以下と言われる年収二百万円以下の世帯が一七%にも拡大しています。他方で、年収二千五百万円以上の高額所得層が増え、社会は二極分解しています。
そこで、総理に伺います。
弱肉強食は資本主義経済の本質であるからこそ、今、弱者救済、経世済民に立ち返ることが政治の役割、為政者の本分ではありませんか。まず、総理の哲学を伺いたいと思います。
次に、こうして格差の拡大、競争社会が進み、現在と将来の生活に不安を訴える人の割合がかつてなく拡大している中で、今国民の最大の関心事はやはり年金問題です。信頼を取り戻すには、税方式を強めるしかありません。その財源を何に求めるか。
国民から遠いところで、政府が専断執行している特別会計にまずメスを入れるべきで、これは二〇〇二年度決算に対する参議院の全会一致の要請決議にも盛り込まれているところであります。政府は今年度五千億円見直したと言いますが、他方で八兆二千億円の増があり、特別会計の肥大化批判にはこたえていません。
総理は、特別会計の見直しを度々約束をされていますが、来年度具体的にどう見直されるのか、お得意の数値目標など交えてお示しいただきたいと思います。
第三に、私は、産業投資特別会計について繰り返し批判をしてまいりました。一昨日、二十四日の毎日新聞社説が全面的にこれを取り上げています。NTT株の売却益十兆円は、本来、国債の償還に使うべきであるのに、財政当局はこれを公共事業の融資に使い回してきました。
総理、政策の誤りとして財政審報告も事実上の廃止を求めたこの産業投資特会について、なぜ温存を許しているんですか。明確にお答えいただきたいと思います。
また、道路、空港などの五つの公共事業特別会計は手付かずであります。事業ごとに特別会計で囲い込む聖域化が国民の目をくらまし、無駄な公共事業の肥大化や巨額の繰越しを許してきたわけです。道路特定財源の使途を環境保全に転用するといった改善も含めて、透明化すべきだろうと思います。
公共事業特会や電源開発特会の繰越しや不用額の縮減、そして前述の特会からの投資の廃止を合わせれば、年額三兆ないし七兆円を年金財源等に捻出することは可能だろうと思います。これは、国民福祉と財政改革を直結し、分裂した社会の再統合につなぐ本当の改革であり、国民各層がこぞって歓迎するだろうと思います。総理にこの発想はないかどうか、お伺いをしたいと思います。
最後に、二〇〇三年度は、小泉政権がイラクに土足で踏み込んだ年としても記憶されました。四月に米軍がフセイン政権を武力で転覆し、日本政府は、七月にイラク特措法を強行成立をさせ、十二月に自衛隊派遣の基本計画を策定、二〇〇四年一月から派遣を開始し、現在まで継続しています。
しかし、自衛隊のいるところは非戦闘地域などというのうてんきな言葉遊びどころか、イラク全土が戦闘地域というのが世界の常識であります。また、医療、公共事業、水といった自衛隊派遣の目的は既に達成されたり、ほかの主体による方が合理的であることも明らかになっています。特措法に照らしても、十二月十四日の期限に撤退をさせるべきです。それとも、自衛隊員や一般国民をこれ以上犠牲にしなければ撤退させないおつもりでしょうか。総理の勇気ある決断を求めます。
以上、二〇〇三年度決算審査の皮切りの代表質問といたします。(拍手)
〔内閣総理大臣小泉純一郎君登壇、拍手〕