古川禎久の発言 (安全保障委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○古川(禎)委員 おはようございます。自由民主党の古川禎久です。
 早速質問に入らせていただきます。
 今回、多機能弾力的な防衛力を整備するためにということで、統合運用体制の強化と組織の見直しということが図られております。今回、私は、ちょっと視点を変えまして、医官というものに光を当てて御質問をさせていただきます。
 私の知人で、地元陸上自衛隊の駐屯地がございますが、その幹部がおります。その方から伺ったエピソードなんですが、日米共同演習、ハワイで行われた演習に立ち会った際に気づかれたことでございます。
 作戦の展開の最中に、軍を、兵を引く場合に、それは大変危険な局面に当たるのだと。しかしながら、負傷者が中に出たという想定で、その負傷者を後方に下げるために、そのために全軍が一たん全部引くんだというような訓練を米軍がしておった。それを見て、その私の知人、自衛隊の幹部が、カルチャーショックといいますか、大変驚いたという話でございます。
 旧日本軍の体質と申しますか、よく言われることですが、精神主義に傾いて、兵たんであるとかあるいは後方支援というものの重要性を、なかなか認識が欠けておったのではないかというような、そういうことがよく言われておるわけですけれども、そういう兵たん、後方支援に対する重きの置き方というものが米軍というものは非常に違うな、重きを置いているなということを痛感されたそうで、それを私に語って聞かせてくれました。
 私も、その話を聞いて、一抹の不安といいますか、感じまして、今回、医官についてちょっと調べさせていただきましたところ、我が国の自衛隊の場合には、自衛官の定数に対しまして医官が約三%ほどであるということでございます。用意された定数も十分に満たしてはおらない。ところが、米軍を初め各国の部隊を見ますと、ほとんど一〇%前後で医官がいるということでして、三%と一〇%、これはもう明らかに差があるわけでございます。
 そもそも医療というのは部隊の活動と一体不可分であると思われますし、全体の三%ということは、これは、医療それから兵たんというようなものを基本的に軽視する、視点に欠けているのではないかなという心配をするわけでございます。
 聞くところによりますと、早期退職者、これが非常にふえておるということで、防衛医大を卒業して医官に、義務年限として九年ということなんですが、この九年の年限を待たずして、三〇%もの方が早期退職をしておられるという憂うべき状況にあるということを聞いております。
 なぜこのようなことになるかということなんですが、いろいろお聞きしてみたり調べてみたりしますと、これは防衛の医官に限らず、医療の現場、一般の医療でもそうだということなんですが、僻地等の医療の現場ですと、なかなか臨床の機会に恵まれない。それによって、自分の腕を磨く、研究をする機会がなかなか得られないということに対する不安とか不満、そういうものがあって、なかなか勤まらない、あるいは志望する人がふえないというような状況があるということでございまして、恐らくこの医官におきましてもそのような傾向があるのではないかということを想像するわけです。
 ただ、今回、スマトラ沖あるいはインド洋でも、医官の活躍の場というのは、これ即現場での活躍ということでございまして、災害派遣、国際平和協力活動、それから国際緊急援助活動など、今、その重要性はますます大きくなってきていると言っていいと思います。災害医療ですとか有事医療というような救急医療、そういう臨床機会をどんどんふやしてあげることはできないか、例えば自衛隊病院の運営の仕方についても改善をしていただく余地はないのかなということを思うわけでございます。
 この医官の処遇改善につきましては、防衛庁におきましても検討中であるというようなことを報道等でお聞きしたことがございますけれども、現在、どのようなことになっておりますでしょうか。どうぞ、現場で働く医官が意欲を持って活躍していただけますように、前向きな、温かい、検討状況の御報告をいただきたいと思っております。よろしくお願いします。

発言情報

speech_id: 116203815X01020050512_004

発言者: 古川禎久

speaker_id: 19897

日付: 2005-05-12

院: 衆議院

会議名: 安全保障委員会